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誰もが陥るループから抜け出したい
人生には、「同じことを繰り返している気がする」と感じる瞬間があります。
仕事でもプライベートでも、「また同じ失敗をした」「これを続けても意味があるのだろうか」と思いながら、それでもそのサイクルから抜け出せない。そんなループに陥る経験は、誰もが一度は抱えるものではないでしょうか。
私は老人ホームで介護士として働いています。この仕事の中でも、「ループ」と向き合う瞬間が少なくありません。
日々のケアは決して華やかではなく、繰り返しの作業が多い仕事です。けれど、その中に隠された学びや、新しい気づきに目を向けることで、少しずつそのループの本質が見えてきました。
ループに陥る理由
私たちが同じサイクルに陥る原因は、いくつか考えられます。一つは、変化を恐れる心理です。
現状に満足していなくても、「変わるのは怖い」という気持ちがブレーキとなり、抜け出せなくなってしまう。また、目の前のことで精一杯で、ループそのものに気づかないこともあります。
介護の現場でも、日々の仕事に追われる中で「もっと効率的にできるはず」と思いながらも、従来のやり方から離れられないことがありました。
新しい試みをしてみたいと思いつつも、「失敗したらどうしよう」という不安が頭をよぎるのです。
小さな変化が大きな一歩に
そんな私がループから抜け出すきっかけになったのは、小さな一歩を踏み出す勇気でした。
例えば、いつも同じ順番で行っていた業務を少し変えてみる。一人ひとりの入居者様と接する時間を意識的に増やしてみる。それだけでも、自分の気持ちや視点に変化が生まれました。
ある入居者様との会話が印象的でした。
「私はね、昔から同じ場所ばかり散歩していたけど、ある日友人に誘われて違う道を歩いたの。それだけで、こんなに景色が違うんだって感動したわ」と話してくれたのです。
その言葉にハッとさせられました。自分が作り上げたループの外には、もっと広い世界があるのではないかと。
視点を変えることの大切さ
ループに陥ると、私たちの視野はどんどん狭くなります。「これしかない」「こうするしかない」と思い込み、他の可能性を見逃してしまうのです。
でも、少しだけ視点を変えることで、状況が驚くほど変わることがあります。
例えば、介護の仕事においても、「毎日のケアは同じことの繰り返し」と思うと、モチベーションが下がることがあります。
しかし、「今日の入居者様の表情はどうだっただろう?」と意識するだけで、一日がまったく違ったものに感じられます。その人の喜びや変化を発見することが、次への原動力になるのです。
さいごに
あなたが陥っているループは何ですか?仕事での悩み、家庭での問題、人間関係の行き詰まり。どんなループであれ、抜け出すヒントは必ずあります。
それは、いつもと少し違う選択をしてみること。完璧を目指すのではなく、小さな変化を積み重ねていくことです。
最後までお読みいただきありがとうございます。