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私の心の中の空洞を広げている些細なこと

介護士として日々、入居者様と向き合い、彼らの生活を支える中で、やりがいや喜びを感じることもたくさんあります。

でも、一方で心のどこかにぽっかりと空いた空洞が広がっていくのを感じる瞬間があります。

この仕事を通して得られる充実感と比例して、なんとも言えない虚しさが押し寄せてくることがあるのです。

そして、その「空洞」を広げるのは、実は些細なことばかりだというのが、なんとも不思議でやるせない気持ちにさせます。

日々の中の小さなすれ違い


介護の現場では、ほんの小さなすれ違いが、積もり積もって心に引っかかることがあります。

例えば、入居者様から「何度も同じことを聞かれてうんざりしている」と責められることもあるし、少し手が離せなくて待たせてしまった時には「どうしてこんなに待たされるの?」と、こちらが思う以上に不満をぶつけられることもあります。

それはほんの些細なこと、言葉のすれ違いやタイミングのズレかもしれませんが、その度に「もっと上手くできたんじゃないか」「もっと気を遣ってあげるべきだったんじゃないか」と自分を責めてしまいます。この繰り返しが、少しずつ、心の中の空洞を広げていくのです。

感謝されない日常の中で


介護士として、入居者様の生活全般をサポートするのが私たちの仕事です。

でも、その「当たり前」を続けていると、やがて感謝の言葉をもらうこともなくなり、それが当たり前になってしまう。

私たちにとっては当たり前でも、入居者様にとっても当たり前になってしまうのです。

もちろん、介護士としての務めを果たしているだけで、感謝を求めているわけではありません。

しかし、人としての弱さなのか、時々「誰かに認められたい」という気持ちが湧き上がります。

そして、その思いが報われないと感じる瞬間、その空洞がさらに深くなるのを感じます。自己満足で終わらせるのは難しいと感じてしまうのです。

自分の価値に対する疑問


さらに、この仕事に誇りを持っているはずなのに、「自分が本当に役立っているのか」とふと考えてしまう瞬間があります。

介護は、目に見える形で「成果」がわかりにくい仕事です。

入居者様が日々笑顔で過ごせているなら、それが何よりの証なのですが、現実には、感情の波があるのも事実です。

ときには、何もかも思い通りにいかない一日もあります。

「一体、私の仕事にはどんな価値があるのだろう?」と自問する瞬間が訪れるのです。

そして、この疑問が心の奥深くに留まり続けると、いつの間にか心の中の空洞が、さらに大きくなってしまいます。

大きな責任と向き合うプレッシャー


介護士の仕事は、単なる仕事以上に、大きな責任が伴います。

入居者様の命や生活が私たちの手に委ねられているという事実を日々痛感します。

そのため、少しでもミスがあれば自分を責め、無力感に苛まれることがあります。

そして、プレッシャーを抱えながら日々を送ることで、心が少しずつすり減っていくのを感じます。

周囲から見れば「些細なこと」と思われるかもしれません。

しかし、私にとっては決して些細ではない責任の重み。それが積み重なることで、心の中の空洞が、少しずつ大きくなっていくのです。

でも、それでも私はこの仕事が好き


こうして振り返ると、私の心の中の空洞を広げているのは、確かに些細なことの積み重ねかもしれません。

しかし、その一方で、この仕事には得がたい喜びもあります。

時折見せてくれる入居者様の笑顔や、手を握り返してくれる温かさ、そして時々かけられる「ありがとう」という言葉が、心の空洞を少しずつ埋めてくれることもあるのです。

人のために尽くすことには、時に虚しさや孤独を感じることもありますが、それでも続けていけるのは、きっとこの仕事が好きだから。

そして、どれだけ空洞が広がったとしても、それを癒す瞬間が訪れるからこそ、また明日もがんばろうと思えるのだと思います。

さいごに


介護士として働く中で感じる心の中の空洞、それは確かに些細なことから広がっていくものかもしれません。

でも、そうした「些細なこと」こそが、私たちの心に大きな影響を与えるのです。

このブログを通じて、同じような経験をしている誰かが少しでも共感してくれたら嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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