「本当に実現するかなぁ」という疑問を手放すと起こること
*** 介護士として働く私が気づいた「信じる力」 ***
「これ、本当に実現するかなぁ……?」
こんなふうに思ったこと、ありませんか?
夢や目標、こうなったらいいなと思うことがあっても、「でも現実は厳しいし……」「そんなにうまくいくわけないよな」と、つい疑ってしまう。
私も、介護士として働く中で、何度もそんな気持ちになったことがあります。
「この入居者様、本当に元気になれるのかな?」
「介護の現場がもっと良くなる日は来るのかな?」
「自分が成長できる日なんて、本当に来るのかな?」
でも、あるとき気づいたんです。「本当に実現するかなぁ?」という疑問を手放したとき、不思議なことが起こり始める、と。
今日は、そんな私の経験をお話ししたいと思います。
小さな希望を信じたとき
あるとき、認知症の進行が進んだ入居者様(仮に佐藤さんとします)が入所されました。
佐藤さんは、最初のころは私たちスタッフのことを認識するのも難しく、言葉も少なくなっていました。ご家族も「もう会話は難しいかもしれませんね」と寂しそうに言っていました。
でも、私は思ったんです。
「もしかしたら、少しでも心を開いてくれるかもしれない。」
だから、私は毎日、佐藤さんに話しかけることにしました。
「おはようございます、今日はいい天気ですね。」
「お食事、美味しいですか?」
「お孫さんの写真、素敵ですね。」
最初は反応がなくても、私は「本当に実現するかなぁ」という疑問を手放して、「きっと伝わる」と信じて続けました。
すると、ある日…
私が「佐藤さん…おはようございます」と声をかけたとき、かすかに目を合わせて、こう言ってくれたんです。
「おはよう……」
その一言が、私の心を震わせました。
たった一言かもしれません。でも、それは「もう会話はできない」と思われていた佐藤さんが、自分の意思で言葉を発した瞬間だったのです。
このとき、私は思いました。
「できるかどうかを疑うのではなく、できると信じて行動することが大切なんだ」
もし私が「どうせ話しても無駄だろう」と思っていたら、この瞬間はなかったかもしれません。
環境を変えることだってできる
介護の現場では、「仕方がない」と諦めてしまいがちなことがたくさんあります。
・人手不足は変えられない
・忙しすぎて、入居者様一人ひとりに十分なケアができない
・スタッフ同士のコミュニケーションもうまくいかない
でも、「本当に変えられないの?」と考えてみると、できることは意外とたくさんあることに気づきます。
たとえば、以前、スタッフ間の情報共有がうまくいかず、申し送りのミスが多発していた時期がありました。
私は「どうせ変わらないよな」と思いかけましたが、思い切ってリーダーに提案してみました。
「もっとシンプルな申し送り表を作りませんか?」
最初は「それで変わるの?」という声もありましたが、実際にやってみると、ミスが減り、業務の流れがスムーズになったんです。
これも、「本当に変わるかなぁ?」という疑問を手放して、「やってみよう!」と一歩踏み出したからこそ起こったこと。
環境を変えるのは難しいかもしれません。でも、「できない」と決めつけるのをやめたとき、小さな変化が起こり始めるんだと実感しました。
自分の成長を信じること
私自身も、「本当に成長できるのかな?」と悩んだことが何度もあります。
・新人のころ、先輩みたいにテキパキ動けなくて落ち込んだ
・入居者様との関わり方がわからず、不安になった
・仕事の忙しさに追われて、「私、向いていないのかも」と思った
でも、少しずつ経験を積んでいくうちに、「あれ? 昔より成長してるかも」と思う瞬間が増えてきました。
・以前は苦手だったケアが、スムーズにできるようになった
・入居者様の気持ちを汲み取れるようになった
・新しく入ったスタッフにアドバイスできるようになった
最初から「私はできる」と思えなくてもいいんです。
大事なのは、「本当にできるかな?」と疑うのではなく、「きっとできるようになる」と信じること。
信じることで、自然と行動が変わり、気づけばできるようになっているものなんです。
疑う気持ちを手放した先に
私たちは、つい「本当に実現するかなぁ?」と疑ってしまいます。
でも、その疑いを手放し、「できる」と信じてみると、少しずつ現実が変わり始めます。
・入居者様の小さな変化に気づけるようになる
・職場の環境をより良くするためのアイデアが生まれる
・自分自身の成長を実感できる
そして、気がつくと、「あのとき信じてよかった」と思える瞬間がやってくるんです。
もし、今あなたが「本当に実現するのかな?」と疑っていることがあるなら、こう考えてみてください。
「もし、これが実現するとしたら?」
その可能性を信じることで、あなたの未来はきっと変わります。
さあ、今日から一歩踏み出してみませんか?
最後までお読みいただきありがとうございます。