見出し画像

今生きているということは、無駄なものは一つもない

日々の生活の中で、「自分は何をしているんだろう」と感じる瞬間はありませんか?

特に、介護の現場や家庭での介護に携わっている方にとって、日常のルーチンが時に苦しく感じられ、無意味に思えることもあるかもしれません。

疲れ果ててしまい、自分が目指しているものや夢、目標が一体何なのかさえ見失ってしまうこともあるでしょう。

ですが、そんな日々の中で、どうしても伝えたいことがあります。それは、「今生きているということには、一つとして無駄なものはない」ということです。

1. 小さな瞬間の意味


私たちはしばしば、日常の中の小さな瞬間を見過ごしてしまいがちです。例えば、入居者様との何気ない会話や笑顔、手を取り合って歩く時間。

これらは一見、些細なことに思えるかもしれません。ですが、こうした瞬間は、私たちが生きていることを実感させてくれる大切な「時間」です。

ある入居者様が、私にこう言ってくれたことがありました。「今日も一日、無事に過ごせたことが一番ありがたい」と。

毎日が同じように過ぎ去るように感じるかもしれませんが、一日一日が確実に積み重なっていくことで、私たちの人生は形成されているのです。

小さな瞬間こそ、私たちに「生きている」ことの意味を教えてくれるのです。

2. 苦しみや困難も無駄ではない


介護の現場では、肉体的にも精神的にも苦しい瞬間が訪れます。自分の限界を感じ、どうしてこんなに苦しまなければならないのかと思うこともあるでしょう。私も、何度もそのような感情を抱いたことがあります。

しかし、振り返ってみると、その苦しみや困難も無駄ではありませんでした。介護の仕事は、人の命や生活に直接関わる責任の重いものです。

だからこそ、苦しい状況や問題があったとしても、それを乗り越えた時に得られる経験や成長は計り知れない価値があります。

ある時、重度の認知症を患った入居者様がいらっしゃいました。

その方は、常に苛立ちや不安を抱えており、私たちスタッフも対応に苦慮していました。

それでも、一日一日、根気強くお世話を続け、少しずつ信頼関係が築かれていきました。

最初は反発していたその方が、ある日、私の手をぎゅっと握りしめ、「ありがとう」と涙を浮かべて言ってくれた時、これまでの全ての苦労が報われた気がしました。

こうした困難な時期は、私たちに大きな学びを与え、人間としての成長を促してくれるのです。無駄な苦しみは存在しないと感じる瞬間です。

3. 自分のペースで進むことの大切さ


私たちは、他人と比較することで「自分は遅れているのではないか」「他の人の方が上手くやっている」と感じてしまうことがあります。

特に、介護の現場では同僚や上司との比較がストレスになることも少なくありません。

しかし、忘れてはならないのは、私たち一人ひとりが異なる歩幅で生きているということです。他の誰かのペースに焦る必要はありません。

自分のペースで、ゆっくりでも確実に歩んでいくことこそが、人生の豊かさに繋がるのです。

入居者様たちも、まさにそのことを教えてくれます。それぞれの人生を生きてきた彼らが、「今の自分のペースでできることを大事にしたい」と語る姿には、深い学びがあります。

私たちが日々の中で感じる焦りや不安も、決して無駄なものではなく、私たちが「今」を生きることの大切さに気付かせてくれるのです。

4. 自分自身を許すこと


「自分にはもっとできるはず」「あれをやらなければならなかったのに」と自分を責めてしまうこともあるかもしれません。

しかし、時には自分自身を許し、現在の自分を受け入れることが必要です。完璧である必要はありませんし、全てを完璧にこなすことも不可能です。

介護の仕事においても、失敗はつきものです。しかし、その失敗を無駄にせず、次に活かしていくことで、自分自身を成長させることができます。

大切なのは、自分を責めるのではなく、学びとして次に進むことです。

5. 今生きていることの意味


私たちは、それぞれが独自の人生を歩んでいます。

それぞれが抱えている苦しみ、喜び、経験は、全て意味のあるものです。今この瞬間を生きているということは、私たちがそれだけで価値のある存在であり、無駄なことなど一つもないのです。

自分の存在が他者にどれだけの影響を与えているか、気付かないこともあるでしょう。

しかし、あなたが今日ここにいること、誰かに声をかけたり、笑顔を向けたりしたことは、確実に誰かの心に残り、影響を与えています。

たとえそれが小さなことに思えたとしても、それは決して無駄なことではありません。

介護の現場でも、一つ一つの行動や言葉が、入居者様にとってどれほど大きな意味を持つかを思い出してみてください。

あなたの存在が、彼らの心にどれだけの安らぎや安心をもたらしているのか。

そんな瞬間を感じることができた時、きっと「今生きていることは無駄ではない」と強く実感できるはずです。

おわりに


「今生きているということは無駄なものは一つもない」という言葉を、どうか心の片隅に留めておいてください。

日々の中で疲れたり、困難に直面したりすることはありますが、それら全てがあなたの人生を豊かにし、成長させてくれる要素なのです。

無駄な瞬間など一つもありません。あなたが今ここにいて、誰かのために尽くしていること、それだけで十分に価値があるのです。

どうか、自分自身を大切にし、今この瞬間を感じながら、前へ進んでいってください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

このブログを気に入っていただけたらサポートお願いします。
微力ながら私なりに、高齢者の労働環境整備を進めています。
小さな金額でも私にとって大きな力になります。
応援していただけると嬉しいです。
 
【サポートしていただいた方へ】
 
お礼として言葉を送らせていただきます。

ここから先は

46字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?