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0202.FRUITY WAVE

いつのころからか、家でコーヒーを飲まなくなってしまった。親せきの家でコーヒーを淹れて出されたときに、インスタントコーヒーのビンの中に白いカビが糸を引いているのを、俺は見てしまった。そこの家人は、そんなことはお構いなしでスプーンでコーヒーの顆粒をすくってカップに投入してお湯を注いだ。俺は理由をつけて手をつけなかったが、みんなは飲んだ。それは30年以上前の話だが、そんなことがあったせいかも知れない。

小学生の頃、なぜか家にインスタントコーヒー以外にも電動のミル付きコーヒードリッパーがあり、コーヒー豆を買って淹れて飲んでいた時期がある。別に美味くもなんともなかった。インスタントコーヒーのほうがよっぽど美味いし簡単に淹れられる。いつの間にか、わが家から、そのコーヒードリッパーは無くなっていた。

外では缶コーヒーを飲んでいた。タクシードライバーだったころに、医師に「あなたは、缶コーヒーを飲むなら無糖のブラックにしなさい」と言われ、コンビニに4種類あったボトル缶のコーヒーの中から、「ルーツ アロマブラック」を買って飲むようになった。

2015年に伯父が亡くなり、子が無い伯母に代わって俺がお葬式を仕切った。そのお葬式のお返しの品に、俺はコーヒーとクッキーの詰め合わせを選んだ。しかし、コーヒーはインスタントコーヒーではなく、レギュラーコーヒーの粉をキューブ状に固めたもので、ドリッパー、フィルターが無いと飲めなかった。お返しを受け取った親戚に心の中で「ごめんなさい」と謝った。

余った2つとわが家の分、合せて3つのお返しが手元にあり、15杯分のキューブ状のレギュラーコーヒー粉があった。飲むために、俺はドリッパーとペーパーフィルターとサーバーを買った。レギュラーコーヒーで淹れたコーヒーは素晴らしく美味かった

コーヒーとは香りだとそのとき納得した。メーカーが UCC だったので、UCC ゴールドスペシャル(粉)を買って、淹れて飲むようになった。しかし、飲むたびにドリッパーとサーバーを洗うのが面倒くさくなったのでワンドリップコーヒーに替えた。UCC ではドリップバッグコーヒーをこう呼ぶのだ。

いらい、「UCC ゴールドスペシャル ワンドリップコーヒー アソートパック 25P」をアマゾンで購入してきた。ところが、同商品を買うことができなくなった。「UCC ゴールドスペシャル ワンドリップコーヒー アソートパック 25P」は製造が終了し、「UCC GOLD SPECIAL PREMIUM」という新たなブランドができた。ワンドリップコーヒーも同ブランドから発売された。
 ●フローラルダンス
 ●フルーティウェーブ
 ●ナッツビート
 ●チョコレートムード
4つのフレーバーがあり、各フレーバー 5杯分 1箱での発売で、俺はフルーティウェーブ(FRUITY WAVE)が好きになった。

ところが、また、いっときそれらの商品が無くなり、「UCC GOLD SPECIAL PREMIUM ワンドリップコーヒー」は、7杯分 1袋の商品に変わった。箱入りは処分が面倒だということと、比較的高い値段が、消費者に敬遠されたからだろう。そういった変更が起きるたびに、俺は右往左往して他の商品に手を出してしまう。

しかし、もう右往左往しない、「UCC GOLD SPECIAL PREMIUM ワンドリップコーヒー フルーティウェーブ」一択。そして、ネット通販は宅配便を使うことになるので利用しない。イオンの食品売り場で 4袋 28杯分ずつ買う。

7月3日に買った28杯がもう無くなるので、もうイオンに買いに行かないと。

柳 秀三


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