株は心理戦(10月23日号)
二番底を模索、下落相場は最終局面か?
先週の米国株式市場は、追加利上げやイスラエルとイスラム組織ハマスとの紛争拡大が懸念され、大幅安の一週間だった。アラン・B・ランクス・アンド・アソシエイツのアラン・ランクス社長は「地政学的な要因抜加え、週末言うこともあり、投資家は慎重になる」とのべた。米国金利は、指標となる10年債利回りが初めて5%を超え5.001%をつけるなど、投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)は、3月24日以来の高値を付けた。
米国NASDAQ市場は、直近の安値である9月27日の12,963.16ポイントに限りなく接近する12,977.44ポイントまで下落し、二番底を形成するとみられる。但し、12,963.16ポイントを大きく割り込むと12,200ポイントぐらいまで下値メドが見当たらない。その時は、相当の悪材料を市場が先読みして織り込みに行くものと見られる。日経平均株価に連動しやすいNASDAQ市場の動向だけに、その行方が注目される。NYダウ30種も同様に、20日の終値の33,127.28ドルは、10月6日の32,846.94ドルに接近中で二番底を模索する動きと見るのが自然だ。
一方日本の株式市場は、今年5月17日に日経平均が3万円を回復して以来、6月17日の33,772円89銭の高値に31,500円を下値メドとするボックスを形成していた。しかし、7/3,8/5,9/15の3回挑戦するが高値を抜けず、その後調整色を強めていた。米国市場とは別に、日経平均は下げ渋っていただけに3万1千5百円割れの二番底を目指すかどうかは不明だが、いずれにしても下落相場の最終局面と先読みします。
個別銘柄は麦踏み状態で岩盤底形成か?
10月18日別冊号は、多くの読者の方に注目して頂き感謝。デフレからの脱却を通じ、日本経済の好循環を作り上げる正念場は明春の春闘にあると考えている。物価上昇率を上回る賃上げで実質賃金を早期にプラスへ転換できることを望む。
先週のハイテク、半導体関連株は指摘のとおり調整入りしたが、個別材料株も底値鍛錬で麦踏み状態が続き、我慢の1週間でした。しかし、この底値圏での鍛錬は岩盤底を形成し、過剰に売り込まれた市場は枯草状態となっている。
この際、NISA銘柄という視点でも取り上げたいのは、5401日本製鉄※(3,219円)は長期的視野で、7014名村造船所(816円)は大相場の予感。5年後を先取りする新エネルギーの核融合関連で、3446JTEC(2,240円)と5781東邦金属(1,269円)。好業績で7241フタバ産業(696円)に高配当130円で割安株の8130サンゲツ(2,860円)などの突っ込み場面に注目したい。
※この情報は筆者の個人的意見で、投資行動は自己責任でお願いしま
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