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献血が趣味です

こんにちは、デザインリードの九十九です。

2024年は元旦から色々なよくないことが起こりましたね。
震災や事故のニュースを聞いて、自分自身かなり気分が沈んでおり、心身ともに健康であるという目指すべき姿からは程遠いものでした。
そんな自分を奮い立たせるべく、とりあえず何か行動しようと考えました。
ふと 大学時代は趣味で献血に行っていたことを思い出し、さっそく次の日に献血を予約しました。(2024/1/3)

今回は献血について、その大元となった血液事業の歴史を調べてたうえで、「血液を使えるように保管しておく」という行為が、ポジティブなイメージをもった「献血」へとデザインされていくさまに思いを馳せてみます。

血液事業の歴史

詳しくは公式の方でわかりやすくまとめられているので、興味のある方は読んでみてください。

読みやすい記事↓

細かく歴史を知りたい人向け↓

歴史を調べたことで、血液事業を取り巻く人々の意識の変化には、大きく2つのポイントがあったと考えました。

血液事業を取り巻く人々の意識・制度の変化

血を売るという行為のタブー化

日本初の血液銀行(現赤十字血液センター)が開業した時期に、民間の商業血液銀行もまた普及しはじめていました。

無償で血液を提供するという献血に対し、血を提供する対価としてお金がもらえる、いわゆる売血という行為は、当時経済的不況であった背景もあり、特に定職に就けない人たちの間で流行っていました(1カ月に70回以上も売血した人もいたそう)。
売血を繰り返した人の血液は、輸血しても効果が少ないばかりか、輸血後肝炎などの副作用を招きがちで、これが大きな社会問題となります。
なんといっても、自分の生命ともいえる血液を切り売りしたり買い入れたりする行為自体が人身の売買につながるとして社会の批判を浴びました。

ついに政府も動き出し、献血の推進が閣議決定されます。ここから赤十字血液センターが各地に開設されていき、献血の受け入れ体制は急速に充実していきました。
以来、献血は年を追うごとに増えていき、それに伴い民間血液銀行の買血による保存血液はすっかり影を潜めました。

献血という行為に対する捉え方の変化

当時、献血を推進するために、献血手帳(現在の献血カード)には「あなたやあなたのご家族が輸血を必要とされるとき、この手帳で輸血が受けられます」と表記されていました。

その根底には預血思想が強く流れており、「輸血を必要としている人のために、自発的に無償で血液を提供する」という献血の基本理念に合致していなかったのです。
結果、輸血を受ける際に、献血手帳を確保するための精神的、経済的負担を強いられる人もいれば、反対に所定量の献血手帳を確保しているという理由から、今後の献血を辞退する団体まで出てきました。

こうした問題を引き起こしている根本原因は、献血手帳の預血的運用にあることが明らかであったため、献血手帳の供給欄は削除され「血液無償の原則」に基づく純粋な献血制度に転換しました。
こうして輸血が必要なとき、誰でも安心して必要なだけ輸血を受けられるようになったのです。

献血の良いところ

自己肯定感が上がる!!!!!!!
これに尽きます

そのほかに、献血に行ったことがない人から驚かれることとして、献血ルームが至れり尽くせりだということを紹介します。
まず、献血ルームの職員の方々が本当に優しいんですよね。
待合エリアでは無料で色々な飲み物が飲めますし、空腹時には軽食が渡されます。献血はモニター付きのベッドでTV番組を見ていたらいつの間にか終わっており、帰りにはお礼の品がもらえます(献血センターによる)。

これは場所によりますが、先日私が行った川崎の献血センターは、施設自体の造り(受付から待合エリア、問診室から採血スペース、献血後受付の動線)も整っておりとても感動しました。

献血で気をつけるところ

献血ルームで献血する際は予約する

場所によりますが、予約しても少し待つのが常なので、予約しないとめちゃくちゃ待ちます。
Webで予約できるのでしておきましょう。予約すると献血当日までのワクワク感も得られます。
また、平日予約者に対して特典がもらえるキャンペーンとかもやっていたりします。

行って必ず献血できるわけではない

献血って実は色々な決まり、せっかくいっても献血を断られることがあります。体重やヘモグロビンの濃度(女性はこれに引っかかりやすい)、最近ペットに噛まれた経験だったり、渡航歴などなど、、
不安な人は公式サイトで確認してみてください

また、いつもは大丈夫でも冬場になると血管が収縮していて採血針が刺せないので献血を断られる、なんてこともあります。
一回断られるようなことがあってもめげずに、時間の許す限りたくさん行ってみてください(私も成功確率は 1/2 ないくらいです)。

おわり

ヘッダー画像のハーゲンダッツ ストロベリー味は、川崎の献血センターで帰りにもらったものです。冬のアイスっていいですね。

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