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【ドラマ感想】エルピスー希望、あるいは災いー#10希望、あるいは災い
※ネタバレを含みますのでご視聴後にお読みいただけると幸いです😊
ドラマが終わるときってさびしいもの。まあそれだけ楽しかったということですね🥰
このある意味「挑戦した」ドラマも無事最終回を迎えました。勇気ある挑戦に敬意を払いながら、個人的に印象に残ったセリフを振り返りたいと思います🙋♀️
前回のラスト。
ニュースエイトのスタジオに殴り込んできた村井。
暴れてセットを壊して、3人に怪我をさせたそうだ。
事情が飲み込めない恵那は、岸本宅へ押しかけて何があったか知ってる?と問う。
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どうせまた聞くだけ聞いて努力っぽいことしたり、正義っぽい気分になりたいだけですよね、
と岸本は恵那を信用すること出来ない。
絶望感が強すぎて。
村井さんは10年間恵那の上司だったという。
曲者だし、口は悪いし、セクハラとかパワハラとか最低だったし、だけど、
報道人としては尊敬出来る先輩だった。
誰を敵に回そうが、どんなに損しようが、報道という仕事を真っ当に果そうと、いつも必死で格闘してた。
その人がスタジオで、誰よりも大事にしてたはずの場所で、ああなっているところを見たから。
君が私を信用出来ないのも、自分に絶望的に力が足りてないことも、全部分かってるよ。
でもそれでも私は逃げるわけにいかない。
現実がどんなに厳しいとしても、やっぱりまず向き合うしかない。そしてそこから始めるしかないって思ったんだよ、今日の朝。
教えてください。お願いします。
目が覚めた恵那。やっと戻ってきたね。
村井さんは恵那を正気に戻す役割を持っているみたいだ。#8の「寂しい男と忙しい女」のときのように。
また1回目から随分なセクハラ言葉の連発だったけれど、2人には信頼関係がガッチリとあったんだね。
岸本の部屋で大門亨のインタビューを見る恵那。
このインタビューをどうするのかと恵那に問われ、
今度こそ諦める、自分がバカだったと、引っ張り出した大門亨が犠牲になった責任を感じ自らを責める岸本。
自殺に見せかけて消されたのだと思う、
きっかけを作ったのは僕です、負けです、
相手は無茶苦茶強いんで、と。
嫌だ。嫌だ。私はそんなの絶対嫌。
そんな、そんなひどいことに、
負けながら生きてなんかいけないよ。
もらうから。私これ。
このスクープ、君いらないんでしょ。
やるから私。
無理です、キャスター降ろされる、殺されますってマジで、と岸本が止める。
なんで殺されなきゃいけないのよ!
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なんで!
なんでなのよ!
自分の仕事をちゃんとやりたいだけじゃん。
何の罪もない人が、これ以上犠牲になるのを見ていたくないだけじゃん。
1人の人間として、まともに生きたいだけじゃん。
なんにも無茶なこと望んでない。
当たり前の、人間の普通の願いが、
どうしてこんなにも奪われ続けなきゃならないのよ。
こんなにも、心の中の一番大事なものを押し潰されながら、どうやって生きて行けばいいんだよ。
どうやって希望を持てばいいんだよ。
希望が、希望がどこにも見えないよ。
無理ですってと岸本と揉み合ううちに、先ほどまで聞いていた大門亨のインタビュー音源までも振り払ってしまう。正気に戻り大丈夫か確認するために再生させる。
そこで、先週の大門亨(迫田孝也さん)のセリフ。
いま、僕は少し神様に感謝しました。このことをそういう岸本さんという人に預けることが出来るのだと思うとふっと、真っ暗闇のなかにひとすじ、細い光が差したような気持です。
そのとき私は、大門亨に大事なことを教えてもらった気がした。
長年仕えてきた男に殺されることになった彼の胸に、最後に差したひとすじの光。
それは、目の前の人間を信じられるという喜びだ。
あのさ、希望って、誰かを信じられるってことなんだね。
岸本くん、ありがとう。
今日までいつも目の前にいてくれて。
君がいてくれたから私、今日までやって来れたんだね。
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分岐していたふたりの道がやっと一緒になったね。
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なんてバカなんだろう。何をやってたんだろう。
これまで出会った誰もが、ずっと私に教え続けていてくれたじゃないか。
信じ合えないことの苦しみと
信じ合えることの喜びを。
希望がないなんてもう二度と言わない。
放送の打ち合わせ会議後、恵那は滝川に相談があると持ち掛ける。
2017年の大門派議員のレイプ事件揉み消しについての記事を読み上げる。当然反対されるが、今日のトップでやる、上に聞かれたら私に騙されたといえばいいと提案する。
番組吹っ飛ぶぞ、終わるぞ、どんだけの人間に被害が及ぶと思ってんだよ、という滝川。
被害?
だって私たち報道でしょ。
真実を伝えるのが仕事でしょ(略)
そもそも大門亨が告発したときに、ちゃんとうちが報道していれば副総理は失脚してた。そしたら大門亨は死なずに済んだ。
私たちが圧力に屈して、本来の役割を怠ったがために、どれだけの人たちが犠牲になったか想像してみたことある?
その人たちに言えると思う?
すみません、番組の方が大事だったんでって。
そして同じことをこの先も続けていけると思う?
(略)
私はもう、誰の信用も裏切りたくない。信用を裏切るってさ、その人から希望を奪うってことなんだよ。
二度とやりたくない。て言うかもう出来ない。
なので、ご協力お願いします。
Vを流されなくても原稿を読むと言う恵那に、すべがなくなる滝川。
滝川は一本電話を入れに行く。
スタジオに斎藤がやって来る。
滝川は今までも恵那たちの情報を逐一報告してたんだね😓
10分でいいので外してくださいと、斎藤は周りの人間に頼み込む。滝川が「10分休憩にします」と仕切る。
たった10分の話でひっくり返る程度の覚悟だと思うのか?(やめる説得は)無駄ですよ、と恵那。
今夜、大門副総理のスキャンダルを外して欲しいと斎藤。
断る恵那。
大変なことになると斎藤。
俺は別に、君のキャスター生命とか、番組や局の将来を心配している訳じゃない。そんなことは正直どうだっていい。
俺が案じているのはこの国の行く末だ。
つまり君が案じているのと同じこの国の人々のことだよ。
国の副総理大臣が強姦事件を揉み消し、被害者が自殺した。君がそのニュースを報道すれば、望み通り大門は失脚する。
しかし事はそれでは終わらない。
政界全体にもまた最大規模の激震が走る。内閣総辞職どころか政権交代もあり得る。
いまこれほど世界情勢が緊迫している状況でそんな事態に陥ることがどれほど危ういことか、君にも想像がつくはずだ。
国政も司法も混乱を免れない。
国際的信用は失われ株も暴落する。国家的危機の中で一体何が起こるのか、誰がどんな悲劇に見舞われるのか誰にも読めない。君にだって読めない。
君に取れる責任なんて、せいぜい君自身の進退くらいなんだ。
そんな人間が切っていいカードじゃないんだ、これは。
長い長い説得。そして悪魔のささやきのようだ。
自分が責任を取らなくていい、とにかく保身、それが最優先事項な人間であれば甘い甘い誘惑の言葉だ。
しかも自分がかつて愛した男だ。
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仰る事はわかります。(略)
この国の司法は正しく機能していない。
すでに危機なんです。
(略)
「知らせる」というカードを切ったときの責任は私個人に負い切れるものではないかもしれません。
でもじゃあいま「知らせない」というカードを切っている人は、その責任を負えるつもりで切っているんでしょうか。
私にはそうは思えません。
そしてそれが最善のカードだとも思えません。
最善ではない。確かに最善だとは思えない。
でも信じてほしい。現時点においては辛うじて君のカードよりはマシなんだ。
それからこれは信じてもらえないかもしれない。
だけど約束する。
時間をくれ。
俺に然るべき力が付いたときには、今日君が言ったことに必ず答えてみせる。
今日の君のとも俺のとも違う、より建設的でより有効な方法を必ず見出してみせる。
君もそうだし、俺もまた、この国という小さな細胞の一つなんだ。膨大な全体に対して1人が1日で出来ることは限られている。
一つ一つやっていくしかないんだ。
末期がん患者の免疫細胞だって、きっとそう思いながら仕事をしていると思う。
恵那は斎藤を信じられてない。いや、最後のくだりだけは微かに信じたのか。まるで善玉と悪玉の狭間にいるような説得。
ではホンジョウアキラを逮捕させてください。
今日以降、ホンジョウアキラに関する報道に、
一切邪魔をしないこと。
警察が逮捕に動くことに止めないことを約束してください。
事件と無関係な事情で捜査が歪められるのを、これ以上繰り返すわけにはいきません。
恵那たくましい。カードを切る。
斎藤の理想を語る泣き落としにも騙されないで、
向こうが「カード」「カード」って言ってくるだけに、
取引することを忘れなかった。いやいや、その手法は素人には分からないほど難し過ぎる😥
もう(報道とはいえ)政治の世界ですな。
そして恵那のその提案を受けて一瞬で顔色が変わる斎藤。泣き落としは演技だったのが分かる。
さすが一流政治家を目指す男。
大門本人もしくはかなりの側近に電話をして
「交換条件としてホンジョウアキラの逮捕を…要は例のネタと差し替える形で…」と報告をする斎藤。
今夜のトップニュースでホンジョウアキラの件を流していいという斎藤。
恵那自身も驚きの表情。
ただし、大門とホンジョウの父親との関係についてはオフレコで。
明日まで待つと、君は事故か病気で出れなくなるよ、と真顔で。
(こ、こわいんですけど〜😰)
わずか一瞬のチャンス✨なんだこれ。
すごい不利じゃないか。
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斎藤はでていく。
「オンエア40分前です」の声がかかる。
岸本に電話する恵那。
いま大洋テレビの一階に居るという。
今朝浅川があのネタやると電話をくれたので
いても立ってもいられず、なんとなく来たと。
ホンジョウアキラのVについて問われ、
作ってますよ、そりゃ作ってますよ、
いつからこのチャンス狙ってきたと思ってるんですか…ああ、はい、分かりまし…
と答えたところで恵那からの電話が切れる。
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もう、最高。キミ最高。
流すよ、これ。トップニュースで。
言い残してまたエレベーターに走って戻る恵那。
電話しといて、(誰に?)みんなに、
と付け足して。
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放映後逃げるようにして足早に局から出て来る恵那。
牛丼屋で一寝入りのあと、岸本とともに大盛りを注文。
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いい食べっぷり。頬張る。ふたりとも食欲あるね。健康だ。
何とかなるような気がして来た。
恵那
なりますよ。
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これから君はどうするの?と浅川さんに聞かれて、
「正しいことがしたいです」って答えた。
そしたら浅川さんは言った。
「あのね、岸本くん、どっちが善玉でどっちが悪玉とか本当は無いらしいよ。この世に本当に正しいことなんて多分ないんだよ」
「マジすか?じゃあ、僕はどうすればいいんですかね」
て聞いたら、
「だから正しいことをするのはあきらめて、代わりに夢を見ることにしようよ」と浅川さんは言った。
そっか、と思ったけれど、
一体どんな夢を見ればいいのかを僕にはまだわからない。
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聞きたくないことに耳を塞ぐ村井さん❤️
恵那、岸本、そして村井さん。
3人で、それ以外の人もいるけれど、とくに3人で補い合っていたね。誰かが脱落したり、危うくなると、誰かが気付きを与えたりしてくれた。
恵那と村井は再生して岸本は覚醒の物語でもあった。
最終回の斎藤との駆け引き。あんなビジネスライクに放送の条件をやり取りして細いチャンスをものにしないとカタチにならないなんて、
なんて厳しい綱渡りだろう。準備を怠らず、あきらめなかったおかげで、鮮やかに渡り切った爽快感もあるけれど、一方で表に出ないでいる事件もある。
ドラマとしても楽しかったし、社会のことー冤罪、司法制度、被害者家族、世論、権力者絡み、マスコミのことなど考えるきっかけをくれたドラマでした🤔
法律は人間が作ったものだから、うまく整備されたところもあれど、まだまだ改善の余地が大きく残されているもの。完璧ではない。
現状での思考停止は危うい。
制作の方々、チャレンジングで見応えのある作品を届けてくださってありがとうございました❣️
またnoteで一緒に楽しんでくださった方、本当にありがとうございました💕スキをいただけたときはとても幸せな気持になりました🥰
また一緒にドラマを楽しめる日が来ることを夢見て💝✨🙏(恵那の言葉を借りました😊)