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【ドラマ感想】初恋の悪魔⑥〜もうひとりの星砂、怒りと救い〜

※ネタバレを含みますので視聴後にお読みいただけると嬉しいです。

今回から第2章へ。"もうひとりの星砂"の過去が少しずつ明らかに。ヘビ女と呼ばれていたので(第3話)どんだけヤバい女、壮絶な人生なの、と覚悟して見ようと思っていました。

が、思った以上に愛や仲間に囲まれていました。もちろんそれだけではないですが。

関わりが深かった人物・リサ(満島ひかりさん❣️)登場。家出少女たちに声をかけて連れて帰って寝る場所と食事を与える人。

さながら現代のマザー・テレサか。

対照的にやばい人😈ぶりがプンプンと漂っていた雪松は、今回でやはりいい人ぶっていたことが露呈。

利用されていた悠日。それだけではなくいきなり解雇され侮辱される。追い詰められて、思わず雪松を殴ってしまう。

鈴之介も"もうひとりの星砂"に気付き、彼女の話を聞いていく。そして森園と推察するうちに5年前の事件、3年前の事件の状況から連続殺人❓の謎が浮かぶ。

物語の最後には今までの事件と同じような遺体らしきものが映って、新たなる殺人事件発生か?というところで次回へ続く…。

第6回、お話としてちょっと怖かったです。

やったことないけれど、裁判員制度の裁判員とかになるとああいう感じで証拠写真見るのかな?事件は少しグロテスクでした。

今回も個人的に印象に残ったセリフをピックアップしていきます。今までの反省で、あらすじはなるべく省いて書いていきます。
(長いのに読んでくださった方、本当にありがとうございます🙏)

やってみます。


東京。"もうひとりの星砂"が鈴之介とマンガ喫茶の部屋にて。

鈴之介が中学生の頃ラブレターをもらって、体育館の裏に呼び出され、

「私の好きな白百合の花を持ってきて」とあったので、花を持って行くとクラスの皆がいて大笑いされたというエピソードを話す。

それを聞いた星砂

「クソだね。(略)そのとき鹿浜鈴之介さんはどうしたの?(略)
そいつら全員、朝起きたらトイレの虫に変わって生涯を終えればいいのに」

「君が怒ることじゃない。ずいぶん昔のことだから」

昔のことだからだよ。言い返せなかったことって残るでしょう。

あなたのしていることは失礼だよ、
私は怒ってるんだよ、ってことって何年たっても残るでしょう。

今となっては言い返せないし。そういうのってシャツのシミみたいに残るんだよ。
クソ!」

「も、もういい、大丈夫」

「大丈夫じゃない。」

君が怒ってくれたから。大丈夫。
シャツのシミは消えた

”もうひとりの星砂”は別の人格かと思っていたけれど、今までの星砂と優しいところは同じだと思った。友だち思い。そばにいる人に寄り添う。

そうだよね。そのときに言い返せればいいのだよね。それでもあまりの衝撃的な出来事に遭遇すると、言葉を失ってしまうこともあるし、私なんぞ思考停止してしまって言語が出なくなるなんてよくあること。

だからずっと残ってしまったシミを消すために怒る。基本セルフで出来ればよいのだが、振り返りたくないので放っておくことも多い。

自分のために寄り添って、怒ってくれる人がいるのは純粋にうれしい。涙が出るほどうれしいかも。


悠日宅。記憶が戻った星砂と部屋のカーテンを付け替えている。東京で”もうひとりの星砂”とゆかりある場所や人を訪ねるも、全く思い出せない。

「いろんな人を傷つけてたのかもな」

「大丈夫ですよ」

「根拠ないな」

根拠のない大丈夫は優しさで出来てます

「ふふ、自分で言うかな」

ボクは前向きな言葉が好きです。

空を飛ぶには滑走路が必要だ、とか。雨が降らなければ虹は出ない、とか。

そういうのって綺麗事に思われるかも知れないけど、

綺麗事を口にして来た人って、泣いてきた人だと思うんですよね。

必死に生きて、なのに転んで傷付いて、それでももう一度立ち上がろうした人たちの言葉だと思うんです。

綺麗事は初めはきれいじゃなかった。

沢山の人が泥を拭いて、涙と血を拭いて綺麗になったんだと思うんです。

信じてもいいんじゃないかと思うんです

悠日らしい。そしてこのセリフの後半で星砂が”もうひとりの星砂”と入れ替わっている。
一度最後まで見てからこうして書いていると、

もしかしたら、”もうひとりの星砂”に悠日と同じように声をかけていた人物がいたのかも知れない?(なので引き金となって思い出された?)と勝手に想像してしまう。

これだけ純粋な悠日。純度の高さゆえ、対照的なもの(雪松のことね)をひきつけてしまうのだろうかと、後の展開で私は思ってしまった。


鈴之介宅。”もうひとりの星砂”が鈴之介に過去の記憶を話し出す。
「ごめんなさい、しゃべりすぎました」

「続けてください。途中でやめようとした話こそ、一番話したい話です。続けてください」


鈴之介に促され、”もうひとりの星砂”が話す。16歳で家出をし行き場を失ったときに、リサという女性に声をかけられ、部屋へ行きご飯を食べさせてもらう。

ここにいなよと言われるも家賃が払えないと伝えると

「バカ。ここの家賃はお金じゃない。”ただいま”、”おかえり”っていうことだよ

リサはまたほかの家出少女たちにも食事と宿を与えた。少女たちに勉強をさせながら自分は働いたりお金を工面していた。

皆が家族のようだと思いながら。

リサは風の強い夜が好きだった。

風が気持いい日に家に帰ったりしちゃダメだ。そんな夜は遠回りするんだよ。

人生で一番素敵なことは遠回りすることだよ。

だから私たちは悲しくない。遠回りしている今が一番素敵なときなんだよ

しかしそんな生活はあっけなく終わってしまい、皆はバラバラになる。

このあと皆で暮らせる手掛かりを掴みかけたところで運命のいたずらが起こる。


すごいね、リサ。食べ物と寝る場所と教育を与える人。本来家庭で得られるであろうものからこぼれてしまった若者を救う人。見返りなしに。真似しようとしても出来ない行いなのに。

そしてこのあとリサを追う刑事として朝陽が登場。リサはある事件で疑われたのだが、

こんな行いをするリサが犯人であるはずがないと、星砂が思ったとおり、見ているこちらも思ってしまう。


”もうひとりの星砂”の記憶は一度めに飛んだときは7年後、その次は2年後になっていた。リサが逮捕される時に助けられなかった星砂は、

もしかしたら自分は、もう二度と、”もうひとりの星砂”に戻ってこれないのかも知れないと取り乱す。

それを聞いた鈴之介

もしまた君がいなくなることがあったら、あとは引き継ぎます。それで少しは怖くなくなりますか?

「……ありがとう」

嗚咽する”もうひとりの星砂”にキッチンぺーパーを渡す鈴之介。

そうなんだよ、キッチンペーパーはエンボスタイプだから毛羽ただなくて結構優秀。さらっとしてるけど吸収してくれる。

鈴之介もホントに心底優しくて星砂がピンチのときに助けにいく。勇敢な騎士のようだ。彼の突出した能力を使ってこれから活躍が期待される。


所轄の署長室。雪松は悠日に退職(解雇?)を暗に勧める。悠日の父親とも電話で話した(外堀を埋めてるね)と。

まだ一般企業でも活躍できるから、今の仕事は退屈だろう、と最初は体よく話していたが

「私は用済みですか?」と食い下がる悠日に「下がれ!」と取り付く島もない。

初めから兄のスマホが目的で、明らかになったら雪松に不都合があるから悠日を利用したのかを問うと

「なんでお前が生きちゃったんだろうな」という雪松。

(図星!自分の目的のためなら利用出来る人間に優しくする振りをして近づく、その人間の性格を読んで行動を取る。うーん、サイコパスちっくですな、雪松)

「私は馬淵朝陽の弟ではありません。総務課総務係の馬淵悠日です。刑事ではないですけど。

総務係の一職員として、誠心誠意勤めてまいりました

私は馬淵悠日です!

叫ぶ悠日に笑う雪松。

思わず悠日は雪松を殴ってしまう。


鈴之介宅。悠日にどんなことがあっても友として一緒に小鳥がいてくれて安心。

悠日のしたことはもちろんベストではないだろうけれど、いやいいよあの男には、と思うほど伊藤英明の狡猾で自己中心的な演技が際立つ。

連続殺人事件?ならばもう犯人は個人的にはとても怪しく見えるあの人?と思ってしまう。

冤罪ならば推理に期待だな。田中裕子さんが二回続けて出てこない。そろそろ出てきてほしい(笑)。

次回も楽しみにしています❣️