【ドラマ感想】エルピスー希望、あるいは災いー#9善玉と悪玉
※ネタバレを含みますので、ご視聴後にお読みいただけると幸いです😇
さらにさらに過去の出来事が明るみに😓
何かが起こるとき。全く偶発的に起こることもあれば、起こるべくして起こるときもある。
今回の冤罪事件に限って言えば、時の権力を左右するような有力者絡みの事件を握り潰そうとする力が、
冤罪事件の前から働いていたことを突きつけるもので、起こるべくして起こってしまったとも言える。
これでもか、というほど残酷な現実が動いていることを知らされる。
ラスト。そんななかでまるで狂人のようになってしまったかの村井の振る舞い、怒りは、狂った世の中に生きる人間らしい存在のように感じられた。
尾崎豊の「卒業」が彼のテーマソングだったわけだ。自分をバブル世代と軽く揶揄しながら信念の人だったんだなと。
前置き長くなりましたが、気になったセリフを順番にピックアップしていきます😌
岸本が局を辞めたことは自主的だと思っていた恵那。しかし付き合っていた元ボンボンガールのアサミちゃんから
「解雇された」
と聞く。恵那と同期の滝川からも解雇の理由「平川刑事を脅迫した疑い」と耳に挟むが、ピンと来ない恵那。
(やはりウワテだった粘着質刑事😓)
刑事は金も受け取っていないのに、岸本が情報を得ようと刑事を脅迫するのはおかしくないか?と。
確かにそうだ。平川はうまいこと言って(金と交換を持ちかけられたが断ったとか上手く言ったりしたのだろう)
署の上層部に報告済みか。
やりそうなことではある。
滝川からは恵那は「岸本と縁を切った方がいい。もう番組を背負っている立場なんだから」と言われる。
週刊潮流の佐伯と居酒屋で待ち合わす岸本。
うちに来ない?佐伯がいう。
岸本の中に「あるもの」
一生それの奴隷。
言い方は言い方だけれど、「奴隷」という言葉は抗えなくて、信念が発するものなら、見て見ぬふりをするよりも振り回されるのも悪くないのではないか。。そんな気もする。
村井といい、佐伯といい、もういいおじさんだけれども、若者をつぶさない、無理矢理従えようとしないで「こっちに道があるよ」と示している。
若い人が理想とか展望とかを持っていて、捨てないで、
そういうものを伸ばしていくのを見るのはとても喜ばしいこと。
若者に、いや若者だけではないな。あらゆる人に
「この世は捨てたものではない」と思ってもらえることは大切なことだと思う。
村井は大門副総理の娘婿・大門亨(迫田さん!「天国と地獄」を思いださせる追い詰められ感)に岸本を引き合わせる。”ジャーナリスト”と肩書の付いた名刺を作らせて。
その後、2人で夕食をとりながら、村井が岸本に説明をする。
警察庁時代の大門の部下で長女の娘婿であり、現在は大門の秘書である大門亨。
2017年、大門が自分の派閥の議員のレイプ事件をもみ消したことがあったという。半年後に被害者は自殺。
そのときに大門亨が村井に内部告発を持ちかける。
当時報道にいた村井は証言VTRまで撮影。
大門派の議員が事務所で学生アルバイトだった女性を酒を飲ませて酩酊状態にし、強姦。そして自殺に至ったと。大門議員はその隠蔽について指示をしたと。。
ところが、放送直前でお蔵入りになる。
そのタイミングで、大門は一議員から副総理になった。ゆえに局の上層部がビビったと。
(いわゆる「忖度」というやつか)
自分は欲望と野心のバブル世代で、つかんだスクープをものにしたかったという。それを誰かに渡すことなく、自分が墓場まで持って行くののどこが悪いんだと言いつつ、、
村井はインタビューの映像資料を岸本へ渡す。
「バーカ」といいながら
(村井さんは照れ屋やさんだね😌)
美容室で雑誌をめくりながら、斎藤の記事を見つける恵那。
(とつぶやきながら幾種類もの薬を飲む恵那)
恵那が斎藤を想っている頃、岸本はひとり戦っていた。
大門亨の住まいに岸本がインタビューを撮りに訪れる。
離婚届けを昨日奥さんに送ったという大門亨。別居はしていたが、やっと踏ん切りがついたという。
大門亨は副総理が斎藤をずいぶんと買っていると話す。また妻は心が優しいので、自分が反旗を翻したら誰が妻と子どもを守るのかが心配だったが、村井にも言われたが、いまや斎藤さんが守ってくれるのだろうと話す。
大門亨は2017年の事件で、加害者を守ったゆえに自殺者が出た自分の罪を忘れられない、背負い続けていくしかないと話す。贖罪みたいだ。
岸本も昔、自殺した友達のことを思いながら仕事をやっていると打ち明ける。
これは希望、というものだね✨
村井が隠していたネタを岸本は佐伯に持っていく。慎重にやろうと佐伯が言う。裏を取る必要がある。権力は一撃必殺(でないとつぶされるから)と。
焦る岸本。
滝川が恵那に岸本が持ってきたネタをユーチューバーにやってもらうのはどうだろう?と提案する。恵那は岸本くんのネタだという。
(節操のないテレビマンらしい発想。相当な値段で売れると思うと話す滝川。手柄の横取りね)
恵那は怒る。同期であっても協力する気になれない。
大門亨と電話で話す岸本。大門の事務所をやめてきたので、前回のように撤回することはない、出来ることは何でもする、北朝鮮のミサイルが落ちてでも来ない限り、いや落ちてきても死なない限り駆けつけると。
(これがフラグになったらやだなあと思いながら見ていたけれど顔色が悪かった😢)
そしてその数日後、大門亨が死亡。停まっていた車のなかで遺体となって発見された。遺書があり、精神科への通院歴があることから、家族から病死の発表が希望された。
葬儀の場でマスコミ対応を取り仕切る斎藤。一服しているところで、村井が現れる。マスコミと揉めていた様子を村井が問いながら
帰りがけに知り合いの記者に話しかけられる村井。大門(副総理)のコメントが取れたらしい。案外泣けるんですよ、大門の意外な一面で…と村井に聞かせる。
大門のいかにも娘婿思いふうの、空々しいコメントが響く。そのICレコーダーを取り上げて踏み潰す村井。「何するんですか」の声にも止めることなく。
何度も何度も。最後に唾を吐く。
恵那は薬が増え、体調を崩しながらも「私はどこかで喜んでいる気がする」と呟いている。悲しいけれど、自分にとって今の状態が続くことはないときに
その状態をすぐにはやめられないが、体が壊れてやむを得ず、とかドクターストップがかかるとか、
ゆっくりと壊れていくのを待っているときのようだ。
本当なら意思でやめるべきとき。心身の破綻に向かっているのだから。決断のエネルギーも湧かない状態か。
ラスト。ニュースエイトが終わったところに村井が椅子を投げつける。
警備員さんたちに連れて行かれちゃったけど、村井さん人間らしいよ。
罪のない人が殺されたら、怒るのがふつうだよ。
最終回を楽しみにしています❣️