LoVにおける七英雄の設定
ロマサガ2Rが盛り上がっているので
個人的にも好きな七英雄(LoVでは七英雄の称号も取得)の設定が、ロマサガ本編ではない別のゲームで語られることもある。その中で、LoV(ロードオブヴァーミリオン)における七英雄の設定=フレーバーテキストと、せっかくなのでLoVIIにおける性能評価や当時のデッキ構成などを紹介することにする。IIIはあまり詳しくないので割愛。
ワグナス 神族30コスト光属性
七英雄は最強。最強なのだ。
七英雄のなかでも、ワグナスが最強なのだ!
職業:教授
趣味:登山
夢:英雄になる
血縁:スービエのいとこ
吸収の対象:飛ぶものすべて
目的(現在):天空より見下ろす神に
特殊技:サイコバインド
範囲内の敵全てに光属性のダメージをあたえる。
さらに移動速度を一定時間下げる。
自身が死滅するまでの間、使用するたびに威力が上がる。
[時・早]
フレーバーテキスト:
「吸収した相手の性格や経験に、自分の方が影響を受ける可能性がある」
ノエルは静かに言った。
「殺人鬼を吸収すれば、殺人が快楽になるかもしれないということだ」
ワグナスは笑った。
「望むところだ。その程度の覚悟なくして、世界を救うことなどできようか、世界が救われれば、我々がどう謗られようがかまわんさ」
主なデッキ構成:七英雄単
同時期に実装されたオーディン(最強クラスのピンダメ)、パズルデッキのアスラ(属性かぶり)とセラの天使(属性かぶり)によって若干苦しい立場の七英雄最強。当時の環境がセラの天使を含めた単スマ構成が多かったこともあり、全国大戦ではあまり見かけなかったが、彼が輝いたのは続編のLoVIIIのほうかもしれない。
ちなみに、ワグナス・ノエル・スービエで七英雄デッキが組め、筆者はこのデッキで七英雄称号を取得。
ノエル 人獣30コスト撃属性
殺らせていただきます。
私も本気を出しましょうか。
年齢:ロックブーケの2つ上
趣味:天体観測
目標(過去):新たな知識で種族に貢献
血縁:ロックブーケの兄
吸収の対象:その道の達人すべて
目的(現在):全宇宙の知識を得る
特殊技:月影
敵パーティの位置に無属性の攻撃をする。
特殊技の発動位置が敵パーティに近いほど攻撃回数が増える。
ただし、攻撃は敵、味方全てにダメージを与える。[時・早]
フレーバーテキスト:
「同化の法を超える、新たな秘術だと?」
ワグナスは疑わしげな声をあげた。
「そうだ。単に肉体を同化するだけでなく、その能力や知識
までも取り込むのだ」
ワグナスは目を輝かせた。
「それはすごいな。吸収の法・・・とでも呼べばいいのか」
ノエルは少し考えてから、続けた。
「そうだな。ただ、これには大きなリスクがある」
主なデッキ構成:ノエッジ、ノエルカムラなど多数
とにかく攻撃力の高い単体、スキルも優秀、特殊技も優秀、さらにはレアリティが「R」という庶民と人獣の味方、それがノエル。
※ちなみにロックブーケや彼以外の七英雄は全員ひとつ上かつ最高レアの「SR」。七英雄の中でも、ノエルが最低なのだ!
最高コストの30コストとして軸になりつつ、エッジやカムラナートと組んで対面を殴り倒し、相手がフルバフをかけてきそうなら遅滞戦術の月影も駆使できるというユーティリティの鬼。
テンプレデッキにも多数出張、後半verでも出番あり。
LoV界隈でもっとも愛されたのはこいつかボクオーンだろう。
ロックブーケ 人獣25コスト闇属性
いきますわよ!
これからは私のために戦うのよ。
年齢:見た目は常に17歳
趣味:自分磨き
夢:ワグナスのお嫁さん
血縁:ノエルの妹
吸収の対象:美女という美女すべて
目的(現在):すべての男に愛される
特殊技:テンプテーション
範囲内の敵すべての通常攻撃範囲を一定時間、縮小する。
さらに、敵パーティを味方パーティの方へ引き寄せる。[時・早]
フレーバーテキスト:
「私は邪魔なの? おにいさま!」
彼女の目は、みるみるうちに涙で一杯になった。
「ノエルは君の身を案じているだけだ。邪魔だなんて思ってはないよ」
ワグナスの慰めも、火に油を注いだ。
「ワグナス様まで、私を除け者にするのね。
ひどい、ひどいわ。ここまで一緒に来たのに」
こうなると止めようがないのをノエルはよく知っていた。
「ワグナス、この子も仲間に入れてやってくれ」
主なデッキ構成:人獣単
攻撃偏重のパラメータの暴力と単スマでバシバシ落とす、兄ノエルがまさに体現する「筋肉モリモリマッチョマン」の人獣という種族において、まさかの拡散パズル型ゆえか、明確なデッキ構成は存在しない趣味の領域。
サポートスキルがW単スマでそこはデッキに貢献できるのだが、いかんせんロックブーケ自体のコストが準最高コストの25である以上、編成は厳しいの一言。15や20なら使われたろうにのう、ワグナス。
ちなみに、筆者は全国大戦を行っていて一度も見たことがない。
ダンターグ 魔種25コスト闇属性
ダンターグ様が踏み潰してくれるわ!
弱者は強者にひれ伏すものだぞ!
目標(過去):世界チャンピオン
趣味:自分の体をいじめる
夢:一片の悔いもない人生
職業:傭兵
吸収の対象:巨獣という巨獣すべて
目的(現在):最強!
特殊技:グランドスラム
マップに闇属性ダメージのトラップをしかける。
トラップ効果範囲内に敵がいた場合、全てに闇属性のダメージをあたえる。
さらに、移動速度を一定時間下げる。
(トラップのセット後、一定時間を待ち、再度特殊ボタンを押すことにより発動)
フレーバーテキスト:
「強くなれるんだろう?望むところだ」
ダンターグの答えは簡単だった。
「強さ以外のものまで吸収してしまうかもしれないぞ。優しさとか、愛とか」
ノエルは茶化すように言った。
「ふん、吸収する相手を選ぶだけだ。純粋に戦いだけを求めている奴、狂犬や怪物のような奴を吸収してやるさ。俺様もそうだがな」
ダンターグの大きな笑いが響く。
主なデッキ構成:魔種単
いわゆるテンプレ構成は存在せず、ロックブーケと同様、正直、趣味の域を出ない。
特殊技も「罠」であり、属性も競合相手が多い闇、魔種単の高コストは初期であれば海種への対抗からバルバリシア(25コスト雷属性)が、次のverではLv制ピンダメで便利な闇の王(20コスト闇属性)、さらには中コストでもサキュバス(15コスト闇属性)が多く採用されていたこともあり、全国大戦ではあまり見かけることはなかった。
属性が闇じゃなければなあ…。
スービエ 海種30コスト撃属性
このスービエの攻撃はひと味違うぞ!
力ずくでいくぞ!
職業:建設業
趣味:サーフィン
夢:巨大な波に乗る
血縁:ワグナスのいとこ
吸収の対象:泳ぐものすべて
目的(現在):ワグナスを支える
特殊技:メイルシュトローム
範囲内の敵全てに撃属性のダメージを与える。
さらに、防御力を一定時間下げる。
自身が死滅するまでの間、使用するたびに威力が上がる。[時・早]
フレーバーテキスト:
「スービエ、この先も私とともに戦ってくれるか?
危険があるのは、ノエルの説明したとおりだ」
ワグナスの顔から笑みが消えていた。
「聞くまでもないだろう」スービエは豪快に笑った。
「ノエルの言う難しいことはよく分からんが、
俺はお前を信じるだけだ。それで十分だろう」
3人は、互いに微笑をかわし、一気に盃を空けた。
主なデッキ構成:海種単
スービエ、テティスを主軸とした構成
最高コストの30コストであるスービエを軸に、メイルシュトロームの育成を行いつつ、拡散スマッシュで攻める構成。だいたい10コストのメガロドンがセットでついてくるため、明確な魔種キラーとして機能した。
ボクオーン 不死25コスト闇属性
バカめ!甘いわ!
互いに傷つけあって、死ね!
目標(過去):政界進出
趣味:自分が勝てるゲーム
夢:歴史に名を残す
職業:法律家
吸収の対象:人形使い
目的(現在):思い通りの生活
特殊技:マリオネット
範囲内に敵が1体でもいる場合は敵パーティを一定時間、
移動速度をスピード4にし、強制的にランダム移動させる。
フレーバーテキスト:
「どうして私に声を掛けないのですか?」
ワグナスとノエルは顔を見合わせた。
「君はこういうことには興味がないだろうから・・・」
ノエルの言葉をボクオーンは遮った。
「君たちの人選は明らかにミスだ、戦略に欠けている。
ダンターグ、スービエは力が強いだけだし、ロックブーケ
の必要性は・・・ ゼロだ。 このグループには私のような頭脳
が必要とされている。君には分かるよね、ワグナス」
主なデッキ構成:通称「不死4」
ノーライフキング、センギアの吸血魔、ボクオーン、10コスト
毎ターン戦闘を行いつつ、センギアの吸血魔とボクオーンでシールドを封印してから本領発揮するパズルデッキ。
サーチ封印、シールド封印、施設修復、罠とできることが多数あり、ジャンヌが加わってからはWリジェネの効果でより堅牢になった万能型の構成。
10コストの枠は初期は暗黒騎士、後期はジャンヌ・ダルクなど。
意外に思われるかもしれないが、間違いなく一時代を築いた。
クジンシー 不死15コスト撃属性
このくらいでやられてもらっては困る。
こうなったら最後の手段だ!
目標(過去):強い男
趣味:賭けごと
夢:ロックブーケを思い通りに
職業:会社員
吸収の対象:別世界の死神
目的(現在):七英雄の支配
特殊技:ソウルスティール
範囲内の敵全ての移動速度を一定時間下げる。
さらに、復活時間の増加の呪いをかける。
効果中に死滅した敵は復活時間が長くなる。[時・遅]
フレーバーテキスト:
「俺を置いていかないでくれ!」クジンシーは叫んだ。
「はっ、虫けらが」ダンターグは軽蔑して唾を吐いた。
「お前は戦力にならん」ボクオーンは相手にしなかった。
「やめてよ、寄らないでよ」ロックブーケは気味悪がった。
「お前は来なくていい」スービエは厳しく言った。
「君は十分働いた」ワグナスの優しい声には拒絶があった。
「頼むよ。俺にも力をくれよ」クジンシーはノエルにすがりついた。
主なデッキ構成:不死単
実装当時、特殊技の移動速度低下がしょぼい、死滅時の時間延長が実質意味をなさない(アライブボーナス)、素スペックの貧弱さなどでロクな扱いをされておらず、しばらく「嫌われ者のクジンシー」という汚名を名実ともに欲しいままにしていたのだが、後の調整によって移動速度低下が文字通り「停止」レベルに強化されたため、パズルデッキで採用の日の目を見た。
ただし本人のスペックが貧弱なことには変わりなく、彼では弱点属性にあたる魔種を抑え込めないこと、そもそも彼の種族である不死はかなり長い間ボクオーン主軸の不死4が流行していたことも相まって、やっぱり不遇な時間を過ごす方が長かったのは事実。
用語解説
LoVはアーケード筐体で行うカードゲームのため、独自の単語や設定が多く、読みにくい場合のために本記事で記載した文言について補足。
コスト:
MAX90コストのなかで、カードを採用してデッキを組む。
カード1枚のコストは10~30までで5刻み。
コストが上がるほど性能が高くなる傾向にある。
さらに詳しい話をすれば、LoVには5つの種族があり、基本的に敵対する種族の弱点属性を組み込むため、主人公で1属性を担当する場合、残りの3属性を90コスト内で振り分けることになる。つまり数字上、30コスト以上は割り振りすぎなので、25コストや30コストは編成が難しいというリスクがある。
種族と弱点属性:
人獣(火属性が弱点)
魔種(撃属性が弱点)
神族(闇属性が弱点)
海種(雷属性が弱点)
不死(光属性が弱点)
限られたコストの中で、対応する使い魔を考え、コストを割り振る。
デッキによっては大幅に有利を取れる反面、特定の種族に明確に弱くなるせめぎ合いが発生することもある。
パズル:
戦闘よりも、盤面を用いた戦略的な勝利を目指すデッキの俗称。
代表的なものとして、サーチ側で戦闘を行いつつ特殊技でシールドを封印する不死4や神族ハリハラ、移動速度とアルカナ破砕技で有利を取る神族バリオスガネーシャ、アルカナストーン破壊特化の使い魔を加速させ、一気に割り切るルナ採用型、さらには多重罠の同時起動によってPT全体を一瞬で壊滅に持ち込むプロメテウス罠型など、プレイヤーの数だけ戦術が存在する。
殲滅だけが強さではないのが、このゲームが流行った理由。
○スマ、スマッシュ:
盤面でカード操作を行うと、通常攻撃に追加ダメージが発生する特殊なものになる。カードの攻撃属性によって出せるスマッシュは違う。
攻撃属性は単数、複数、拡散の3種類で、放てるスマッシュもそれに準拠。
サポートスキル:
戦闘に使用していないカードを筐体盤面の左下隅に配置すると効力を発生するスキル。リジェネ、○スマッシュなど。
このスキル枠が優秀であるために採用される使い魔がいるほど重要な要素。
サーチ・シールド・ゲート:
戦闘フィールドに設置されている各種施設。
通常時では何の効果も及ぼさないが、使い魔により封印されると、封印された側にさまざまなデメリット、封印した側にメリットが付加される。以下に記載。
サーチ:
封印された側は封印した側のHP、ミニマップでの位置が見えなくなり、さらに、封印した側の移動速度が上がる。
シールド:
封印した側のアルカナストーン(削られたら負けるプレイヤーのライフのようなもの)破砕量が増える。
ゲート:
封印された場合、そのゲートからただちに出撃することができなくなり、他のゲートからの出撃時間も延長される。
さらに、使い魔が有するスキルも同様のものがあり、それに関しては、当該施設の封印速度をあげる効果がある。
サーチスキルを持つ使い魔はサーチ施設の封印が早いといった具合。
名前のすぐ後にあるセリフなに?
特殊技を使ったときのボイス。
太字がデフォルト、細字がネットで購入可能な別ボイス。