3つの文化を超えて:オーストラリア短期留学が教えてくれた自然と共存の価値観
大学を卒業し、留学先を決める時、私が最も重視したのは「どこで学ぶか」ではなく、「どんな文化に触れるか」でした。選んだのはオーストラリア。日本や欧米とは全く異なる自然観と文化が魅力的だったからです。
1. 自然との向き合い方 — 日本、欧米、オーストラリアの違い
オーストラリアを選んだ理由の一つは、自然と人間の関係が独特であることです。日本では自然を「共存すべき相手」として捉え、自然とのバランスを重視します。一方で、欧米では自然を「征服すべきもの」として捉え、人間が自然を支配するという考え方が色濃くあります。都市開発や森林伐採もその一例です。
対して、オーストラリアでは「自然が人間より上である」という考えが根強く、自然の中でどう調和して生きるかが大切にされています。この独自の視点に、私はとても魅了されました。
例えば、ウルル(エアーズロック)。その大きさは高さ348メートル、周囲9.4キロメートルで、実はシドニーのオペラハウスよりもはるかに大きいのです。この巨大な岩をアボリジニの人々は神聖視し、命が宿っていると信じています。ウルルにまつわるアボリジニの信仰と自然観は、私にとって非常に魅力的でした。
2. アボリジニの「ドリーミング」— 自然と人間を結びつけるアート
アボリジニのアートにも深い意味が込められています。彼らが描く「ドリーミング」の絵は、自然そのものが夢を見るという信念に基づいています。ドリーミングとは、岩や動物、そして自然の一部が「夢」を見ていると考え、その夢を描くことで神聖な自然と繋がるというものです。
このアートスタイルは、単なる視覚的な表現にとどまらず、アボリジニの人々が感じる「自然との一体感」を表しています。私がオーストラリアを選んだ理由の一つは、このような独自の文化や考え方に触れ、自分の価値観を広げたかったからです。
3. イギリス英語が聞き取れるオーストラリア英語
オーストラリア英語は、イギリス英語の影響を受けており、アクセントや表現が独特です。アメリカ英語は普段エンタメでよく耳にしますが、イギリス英語はなかなか馴染みがありません。その点、オーストラリア英語はイギリス英語とアメリカ英語の中間のような位置にあり、英語力を高めるのにぴったりだと思いました。
例えば、オーストラリアでは「G’day」や「How’s it going?」といったフレーズがよく使われますが、これらはイギリス英語の影響を受けつつ、独自のスラングを持っています。このような表現を学ぶことで、実際の会話の中で活用できる英語力が身につきました。
4. 豆知識:ウルルの「立ち入り禁止区域」とその背景
ウルルには、観光客が登れる場所が一時期ありましたが、アボリジニの伝統や信仰を尊重し、2019年に立ち入りが禁止されました。アボリジニの人々はウルルを神聖な存在と見なしており、その土地に対する敬意を表するために、この決定が下されました。これにより、観光客が自然と文化を理解し、調和を保つための大切な一歩となりました。
5. まとめ:新しい視点を学んだ留学
オーストラリアを選んだ理由は、単に英語を学ぶためだけではありませんでした。日本や欧米とは異なる自然観、アボリジニ文化、そしてオーストラリア英語に触れ、私の世界観が広がりました。これらの経験を通じて、「自然との共存」というテーマについて、より深く考えるようになったのです。
もし、あなたが留学先を考えているなら、文化や自然との関わり方を一度見直してみてください。オーストラリアのように、自然と人間がどのように調和して生きるかを学ぶことで、あなたの価値観も大きく変わるかもしれません。
留学先選びの参考になれば幸いです🇦🇺
とはいえ私が留学したのは語学学校。しかも日本人在籍率ほぼ100%のところ、、、の後の話はまた続き出します🥲