ゲームオンチがポケモンクリアするのに約10年かかった。

　ゲームオンチな私は、ポケモンをクリアするのに10年かかった。

　そもそも、ゲームはそんなに好きじゃない。兄がゲーム好きで、その横で私はじーっとみてるだけだった。

　初めて買ってもらったポケモンも、ポッチャマが可愛すぎて進化させたくないから一番初めのジムリーダーに挑戦する前で辞めたぐらいだ。　　

なぜ、こんなに時間がかかったのかというと、私は攻略本を読まないからだ。というか、子供の頃攻略本の存在を知らなかった。ゲームに裏技とかそんなものがあるって大人になってからわかった。

だから永遠にゲームが進まなかったんだなって最近やっと理解した。

そのため、今回は基本的には自分の力でやりつつ、わからなくなったら攻略サイトで調べるというやり方をしてみた。そしたら、すんなりと上手くいき、クリアすることができた。


もちろん、攻略本ばっかり読んでいてもつまらない。攻略本無しで進めるのも方法としては全然ありだ。けど、ゲームオンチがクリアしようと思ったら、ノールックでは必ず詰むんだなって今になって気づいた。

この経験は、結構大事なことを教えてくれた。
それから、どんなことでもまずはルールを理解することから始めたり、下調べをするようになった。その方が思いっきり行動できることに気づいた。


自分で地道にコツコツとレベルを一個づつ上げていくたびに、謎の達成感が生まれていった。そんな自分が初めて、レッドのいる頂にたどり着いた時は感動した。リーグ戦に行って、ワタルと戦って勝てた時も感動した。神速のカイリュウをゲットしたり、コイキングからギャラドスを進化させたことも嬉しかった。また、イーブィがエーフィに進化したときは嬉しすぎて、ずっとエーフィに話しかけてた。

　そして自分の愛するポケモンの今を捉えるために、めちゃくちゃ写真屋に通った。今なら、なぜ親が子供の写真をとりたがるのかよくわかる。

　そんなこんなで、ポケモンをやっていると、ポケモンの進化ってちゃくちゃ多様性があることに気づいた。御三家はレベルを上げれば、進化していく。だけど、ピカチュウは進化するために石がいるし、イーブィ達にいたってはそれぞれ進化の条件がバラバラだ。それに、ギャラドスとミロカロスは進化前はあんなに貧弱だったのに、進化後はとてつもなく輝いている。（まるで学生時代垢抜けてなかったのに、成人式で一気に化けるぐらいの成長ぶりだ）

　ポケモンってただかわいいだけじゃなくて、それぞれのポケモンの人生を生きているらしい。進化のレベルもやり方もみんな違う。かわいいだけの彼らも、彼らなりに生きている。　　

　みんな違ってみんないいとはこのことではないのか？なんて思った。そんなわけで、ひたらすらレベルを上げて、ジムに挑んで、世界を救って、ポケモンと戯れる。ポケモンのいる世界にどっぷり浸かった。

　伝説のポケモンと戦う時にいつも思うけど、主人公って本当に伝説ポケモン捕まえたいのかなぁ。

　わたしは伝説ポケモンは伝説でいてほしいから誰のものにもならないでほしいと思う。それに、彼らを捕まえることは簡単じゃない。それよりも、身近な世界にいるけど、捕まえられない御三家とかサトシのパーティメンバーとかが欲しい。

　なんてことを思いながら、伝説ポケモンを捕まえて移動手段に使っている。贅沢だ。

　ポケモンの世界の街が何気にすきだ。よく考えられているなって街を隅々まで探索することが楽しい。それに、ポケモンの世界を旅していると、今度は実際に現実の世界を旅してみたくなった。　　

　図鑑を全部埋めたわけでもないし、ポケモンバトルめちゃくちゃ強いわけでもないけど、ゲームオンチなりにポケモンをこれからも楽しみたい。