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ICF SUP世界選手権 ボードのチョイス

今回は世界選手権の際に使用したボードの手配と選択の流れを書きます。

世界選手権への出場が決まった日が10/20で大会まで約30日。記録を見ると10/23にレンタルボードの予約をしています。
この時点ではパスポートは申請中で、大会エントリーや航空券の手配もしていませんでしたが、ボードが無いことにはどうにもならないと思い一番に手配を進めました。

レースでボードを使うには、
①自分のボードを会場まで運ぶ
②現地で借りるもしくは買う
国内、海外に限らずこのどちらかになると思います。

①自分のボードを会場まで輸送
航空便や船便を利用して運ぶことになりますが、手配・手続きの煩雑さやボードの破損などのトラブルも多いとよく聞きます。日頃から使い慣れたボードを使用できるメリットは大きいですが、日数的にも現実的では無いと思い全く考えませんでした。

②現地で借りるもしくは買う
現地で自分が使っているものと同じボードやよく知っているボードを借りたり買う方法もありますが、これも日程的に自分で手配するのはかなり厳しいと思い、大会オフィシャルのレンタルを利用しました。
今回の大会ではレンタルボードのサービスが充実しており、多くの種類のボードが選べたようです。自分がホームページをチェックした時にはSTARBOARD ALLSTAR 2023の20.5、23、24.5とSUNOVA ALLWATERの21、22が残っていました。
※「STARTBOARD」「SUNOVA」はSUPボードのメーカー名 、「ALLSTAR」「ALLWATER」は各メーカーから販売されているボードの製品名、「2023」は2023年モデル(同じ製品名でも、モデルによってボードの特徴が変わるメーカーも多い)、「20.5」「21」「22」などの数字はボードの最大幅(インチ表記)になります。

日頃から使っているボードのサイズを考えるとALLSTAR23かSUNOVA22でしたがSUNOVA ALLWATERはあまり見た記憶も無く、イメージもわかなかったのでALLSTAR23を選びました。
また、ボードを探していた時にはスタート直後に狭い水路を通るコースレイアウトが発表されていました。自分のレースポジションを予想した時に、引き波でかなり荒れた水面を漕ぐことになることを想定し安定性を求めたという面もあります。
希望のボードが埋まってしまった場合に細すぎたり太すぎるボードしか選べなくなってしまったらマズいので、ボードレンタルは大会エントリーや航空券よりも早く真っ先に手配をしました。

ALLSTAR23を選んだのにはもう一つ理由があります。国内で出回っている数が多いので、どこかでテストをさせてもらえる機会があるかもしれないと思ったからです。知り合いを通じてお持ちの方を探したところ、熊本にいらっしゃいました。何度かテストで使わせてもらえたらと思っていましたが、大会まで貸していただけることになり国内練習で使用することができました。受け渡しの際にも私の負担が少ないようにと便宜を図ってくださいました。

ボードを借りてからの国内練習では新しいボードに慣れるために様々なコンディションで漕ぎ、ダウンウインドやサーフィンもたくさん行ければと思っていました。残念ながら実際には練習時間が長く取れず、毎日の朝練を中心に短めのインターバルトレーニングを多く行いました。
各ラップのスタートはシッティングから始め、トレーニングコースはターンを多く設定し、多様な動きを体が覚えることを目指しました。
サーフィンやダウンウインドも積極的に行きたいところでしたが、この期間中に波は上がらず小波で何度か乗る程度でした。小さな波でもすぐに捉え、波の中での操作性はとても良く、とても楽しめました。

ボードの感覚に関しては可能な限り掴めたと思います。フィンやパドルとの相性も確認しつつ、より良い条件でトレーニングできるポイントで練習をしたりと今までの経験を活かし時間を無駄にすることなく過ごせました。短期間でボードの特性を掴む方法やトレーニング法についてはさらに経験を積むことができました。

もう少し攻めたボード(幅の細いボード)を選んでいたらどうだったか?はレース後でも良く考えます。フラットレグではもっとスピードが出せただろうし、逆に荒れた海面では落水していたかもしれません。
正直な今の感覚としてはワンサイズ細めで大きめのフィンのセッティングがベストマッチだったかなとは思います。
環境や人を含め全く同じコンディションでレースができることはもうありませんが、ボードを選ぶ際の判断材料だけでなく使用する道具の何を見るかなど経験と知識はこれまで以上に大きく増えたと確信しています。

ICF SUP世界選手権 ボードのチョイス おわり





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