第2回カエル杯レガシートーナメント決勝戦カバレージ
~2022年6月19日~
梅雨に入り湿度と気温が上がり始め日本に住む我々としては嫌な季節に入ってはいたが久々の晴天に恵まれ不快指数は幾分か和らいだこの日。
相模原の地で「カエル杯」のレガシーイベントが行われた。
主催の「カエル」はこう言う。
「プレイヤーが切磋琢磨しタイトル戦等の大きいイベントで大きい戦果を挙げて欲しく、このイベントを開催しております」
またの名を「束男」「じーさん」と様々な顔を持つ彼だがレガシープレイヤーとしての実力は高い。今後のイベントにも期待が持てる
総勢11名にて開催されたこのイベント。予選を終え決勝戦に勝ち上がったのはこの二人。
【選手紹介】
向かって左側
「イワキ タケヒト」
晴れる屋横浜店開店当初からの常連で今や晴れ横レガシーの顔ともいえるプレイヤー。
晴れる屋のデッキ掲載数は70件以上。その大半の50件以上を「マーフォーク」で占めているイワキだが、本日使用するデッキは白青赤の3色で組み上げたコントロールデッキ。
「特に戦略とはなく気分でデッキを決めました」と語るが決勝まで進んだその実力は本物である。
向かって右側
「スズキタイシュン」
2020年末にMTGをスタンダードから始め、その翌年の4月に晴れる屋横浜店で開催された「エルダードラゴン5種 争奪スタンダード杯」にて当時のスタンダード提督を倒し優勝。鮮烈なデビュー飾りそのポテンシャルを有したままレガシーへ移行。
ゴブリンや忍者といった部族デッキで確実に力をつけてきたスズキだが今日持ち込んだデッキは黒単のリアニメイトデッキ。その圧倒的な支配力で悠々と決勝まで上がってきた。
最終戦はお互いに普段回しているものと違い、さらには部族デッキを扱う者同士の対決。
果たして優勝を勝ち取るのはどちらなのか。
【第1ゲーム】
先手:スズキタイシュン
初手
《暗黒の儀式》《納墓》《死体発掘》《集団的蛮行》《血染めのぬかるみ》、《沼》《沼》
後手:イワキタケヒト
初手1マリガン
《思案》、《紅蓮破》、《瞬唱の魔道士》、《表現の反復》《平地》《島》
先手のスズキは1ターン目から勝負を仕掛ける。《暗黒の儀式》を迷わず唱え対戦相手に挨拶代わりのリアニメイトコンボを仕掛ける
イワキはなにもアクションできずにスズキの《納墓》《死体発掘》の動きを黙って見つめる事しかできなかった。スズキがリアニメイトクリーチャーに選んだのは《グリセルブランド》。
コントロールデッキが相手だとわかっていたので《残虐の執政官》ではなくアドバンテージを大量に稼げる《グリセルブランド》を選択。7枚のカードを獲得し《水蓮の花びら》から相手の息の根を止めようと《思考囲い》を仕向ける。ここでイワキは投了を選択。対戦相手にカードを一枚も見せることなく1ゲーム目を終わらせたのだった。
イワキ 0-1 スズキ
【サイドボーディング】
イワキタケヒト
OUT
《虹色の終焉》4枚
《表現の反復》
《紅蓮破》
IN
《外科的摘出》2枚
《ドビンの拒否権》
《狂乱の呪詛》2枚
《精神を刻む者、ジェイス》
スズキタイシュン
OUT
《死体発掘》4枚
《集団的蛮行》2枚
《Scrubland》
IN
《実物提示教育》4枚
《虐殺》2枚
《古えの墳墓》
【第2ゲーム】
先手:イワキタケヒト
初手
《瞬唱の魔道士》
《僧院の導師》
《表現の反復》
《剣を鍬に》
《外科的摘出》
《覆いを割く者、ナーセット》
《沸騰する小湖》
後手:スズキタイシュン
初手3マリガン
《残虐の執政官》
《再活性》
《暴露》
《汚染された三角州》
先手1ターン目のイワキはセットランドのみで終了。3マリガンしたスズキの攻撃を《外科的摘出》と《剣を鍬に》で躱していこうという作戦。
後攻のスズキは3マリガン。黒いカードを引き《暴露》を自分に対象を取って唱え、《残虐の執政官》を墓地に送り、《再活性》で釣り上げるプラン。
しかしこのままではイワキの《外科的摘出》、あるいは運良くハンデス呪文をもう一枚引けたとしても《剣を鍬に》で《残虐の執政官》を処理されてしまう。
しかしスズキのドローは《納墓》!このドローで《暴露》を対戦相手に使うことが可能に。
すかさずメインフェイズで《暴露》を唱える。イワキの《外科的摘出》をはじくことに成功。土地をセットし《納墓》で《グリセルブランド》を墓地に落としターンを終える。
次のターン《瞬唱の魔道士》を使いたいイワキだが土地を引けずに代わりに引いた《思案》を唱える。めくれたのは《沸騰する小湖》、《思案》、《渦まく知識》。
ここでイワキは2分程度の長考。
最終的にはシャッフルせずに《沸騰する小湖》を引きそのままセットする。
スズキのターン。予定通り《再活性》で《グリセルブランド》をリアニメイトさせることに成功。能力を起動するがスタックでイワキの《剣を鍬に》で《グリセルブランド》は戦場をあとにする。
しかしスズキは新しく7枚ものカードを手に入れた。こうなればリアニメイトデッキは暴れたい放題だ。
《Underground Sea》ピッチスペルの《暴露/Unmask》を自分に使い、手札にあった《残虐の執政官》を墓地に落とし土地をセットしてまたもや《再活性》!自分の手札とライフを回復しつつ相手の手札とライフを削るこのクリーチャーはやはり強力。この盤面でスズキはターンを返した。
次のイワキのターンだが何もせずに終了。万事休すか。
しかし次のスズキのターンに《剣を鍬に》!前のターンに2枚目を引いていたのである。これで《残虐の執政官》を除去することに成功。
しかしスズキは負けじとまたまたピッチスペルである《悲嘆》を唱えイワキの《瞬唱の魔道士》を叩き落とす。さらに続けて《納墓》で《グリセルブランド》を墓地にセット。これでターンを終える
イワキのターンは《表現の反復》を唱え、解答を探しに行くが何も得られずに土地をおいてターンを終える。
対するスズキ、今度は《動く死体》で《グリセルブランド》を釣り上げることに成功。すかさず7点を支払い7枚のカードを手札に加えていく。
その膨大な手札から飛んできたのは《暴露》!
イワキの手札の《僧院の導師》を打ち落とし勝利への道を着実に紡いでいく。
イワキの残りの手札は《意志の力》のみ。すでに場に出てしまっている《グリセルブランド》を前には何もできることはない。返しのドローも何も生み出せずそのままターンを返す。
そしてスズキのターン。《グリセルブランド》で攻撃しライフを回復。
そしてもう一度7点支払い7枚のドロー
そして唱えられたのは《集団的蛮行》と《思考囲い》!
これでイワキの手札を0枚にまで追い込む
ライフは残り7となってしまったイワキ、このドローに力を込める…
しかしドロー後なにもアクションをせずにターンエンド。観客の誰もがここでスズキの勝利を確信した。
スズキのターン。迷わず《グリセルブランド》で攻撃。ここでイワキが動く!
フェッチを起動し、その手札から飛んできたのは《瞬唱の魔道士》!
墓地の《剣を鍬に》をフラッシュバックで唱え《グリセルブランド》を処理することに成功した。
しかしスズキは既に前のターンに7枚ドローを起動している…
その手札から唱えたのは《実物提示教育》!
サイドボーディングで追加したもう一つのクリーチャー踏み倒し手段がここで火を噴いた。
三度現れるわ《グリセルブランド》!
再び王手をかけターンエンド。
何度もピンチが訪れるイワキ、決死の粘りも《紅蓮破》をドローし投了を余儀なくされた。
優勝は
スズキタイシュン選手!おめでとう!
彼がカエル杯レガシーイベントの覇者に輝いた。
そしてこの決勝戦の様子を本人のコメント付きの動画でご覧いただこう。↓
この記事を読んでくださった皆様に感謝。
次回の「カエル杯」が開催されたらまた会いましょう。
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