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詐欺被害を防ぐ方法を網羅的に解説|詐欺師の特徴や使われがちなテクニックなど
詐欺に関するニュースを見た、身近な人が詐欺の被害に遭ったなどの理由で詐欺対策をしようと考えている方はいませんか?
昨今、インターネットの普及に伴って詐欺師がターゲットとコンタクトを取りやすい状況になっているため、誰が被害に遭ってもおかしくありません。
詐欺に関する正しい知識と対策方法を習得する必要があります。
そこで詐欺被害を防ぐ方法を網羅的に解説します。
詐欺の種類や詐欺師の特徴などの基礎知識から、詐欺を予防する方法、詐欺被害に遭ったときの対処法などの実践的な知識までを解説するので、本記事を読めば詐欺への適切な対処につながります。
ぜひ参考にしてください。
詐欺の種類
詐欺には大まかに特殊詐欺とSNS型投資・ロマンス詐欺の2種類があり、それぞれがより細かく分類されます。
本項では詐欺の種類について網羅的に解説します。
どのような詐欺があるのかを知っておけば、実際に詐欺に遭いそうになった際に察知しやすくなるため参考にしてください。
特殊詐欺
「特殊詐欺」とは、被害者に電話やメールなどの顔を合わせない方法で連絡を取り信頼させ、主に指定した銀行口座に振込みをさせて資産を騙し取る詐欺犯罪です。
2020年1月1日から警視庁によって、特殊詐欺は以下の10種類に分類されています。
オレオレ詐欺:親族などの近しい間柄にある人のフリをして現金を騙し取る詐欺
台詞の例)「鞄を置き忘れた。小切手が入っていた。お金が必要だ」
預貯金詐欺:警察官、銀行協会職員、役所の職員などのフリをして、暗証番号を聞き出してキャッシュカードや通帳を騙し取る詐欺
台詞の例)「あなたの口座が犯罪に利用されています。キャッシュカードの交換手続きが必要です」「医療費などの過払い金があります。こちらで手続きをするのでカードを取りに行きます」
架空料金請求詐欺:有料サイトや消費料金などの未払い料金やインターネットにおけるウイルス対策のサポート費用を請求し騙し取る詐欺
台詞の例)「未払いの料金があります。今日中に払わなければ裁判になります」「ウイルスに感染しました」
還付金詐欺:医療費、税金、保険料などの還付金があるからと手続きを要求し、被害者にATMを操作させ、被害者の口座から犯人の口座に送金させる詐欺
台詞の例)「還付金があるので手続きしてください」
融資保証金詐欺:実際には融資しないのに簡単に融資が受けられると信じ込ませて、融資を申し込んできた人から金銭などを騙し取る詐欺
台詞の例)「保証金が必要です」
金融商品詐欺:価値が全くない未公開株や高価な物品などを購入すれば儲かると信じ込ませ、購入代金として金銭などを騙し取る詐欺
ギャンブル詐欺:「パチンコ打ち子募集」などと雑誌に掲載したりメールを送りつけたりして、会員登録等を申し込んできた人に登録料や情報料として支払わせて金銭等を騙し取る詐欺
交際あっせん詐欺:雑誌やメールなどで女性の紹介を提案し、申し込んできた人に会員登録料金や保証金として金銭などを騙し取る詐欺
その他の特殊詐欺:上記の類型に該当しない特殊詐欺
キャッシュカード詐欺盗(窃盗):警察官、銀行協会、大手百貨店などの職員のフリをして、「キャッシュカードが不正に利用されているので使えないようにする」と言ってキャッシュカードを準備させ、隙を見てポイントカードなどとすり替えて盗み取る詐欺
相手が誰であれ、資産や資産に関係する情報(口座番号やキャッシュカードの暗証番号)を聞き出そうとしてくる場合は詐欺の可能性があるため注意してください。
SNS型投資・ロマンス詐欺
「SNS型投資・ロマンス詐欺」とは、SNSを介して行われる投資詐欺・ロマンス詐欺です。
被害が高額になる場合が多い特徴があり、1件当たりの被害額が1,000万円を超えるケースもあります。
投資詐欺・ロマンス詐欺それぞれの詳細は下記の通りです。
SNS型投資詐欺:インターネット上に著名人の名前や写真を悪用した嘘の投資広告を出したり、「必ずもうかる投資方法を教えます」などとメッセージを送ったりしてSNSに誘導して投資話を持ちかけ、最終的に「投資金」や「手数料」などの名目で資産を騙し取る詐欺
SNS型ロマンス詐欺:SNSやマッチングアプリなどを通じて出会い、直接会わないままやり取りを続けて恋愛感情や親近感を抱かせた後、資産を騙し取る詐欺
SNSは個人情報を明らかにせずにやり取りできるため、詐欺師に悪用される場合があります。SNSでやり取りしている相手が直接会うのを嫌がる場合は詐欺の可能性があるため注意してください。
参考:
詐欺師に共通するポイント
詐欺師には特徴・テクニックにおいて共通点が見られます。
本項では特徴・テクニックそれぞれについて詳しく解説するため、関わっている人が当てはまっていないかをチェックしましょう。
詐欺師の特徴
詐欺師の特徴は以下の通りです。
複数に当てはまる人には注意してください。
・口が上手い
・頭の回転が速い
・社交的で好印象を持たせるのが上手い
・褒め上手
・好意を持っているとアピールしてくる
・人の心理を操るのが上手い
・写真や動画の撮影を嫌がる
・個人情報・プライベートを隠したがる
・偽名を使用している
・儲け話を持ちかけてくる
・1対1でのやり取りにこだわる
・著名人との関係をアピールする専門的な話をしてくる
詐欺師は相手に自分を信用させることで騙そうとします。魅力的に見える人物から儲け話や金銭に関する話を持ちかけられたときは詐欺の可能性を考慮しましょう。
詐欺師がよく使うテクニック
詐欺師は主に以下のテクニックによって資産を騙し取ろうとします。
あらかじめ相手の手口を知っておき対策に役立ててください。
・役人、警察官、専門家などの権威ある人物になりすます
・自分の正体を隠すために匿名の電子メールアドレスや仮名を使用する
・法的な問題や身の危険を示唆してから、救いの手を差し伸べるフリをしたり脅迫したりして支払いを要求する
・商品やサービスの提供を保証すると主張して前払いを要求する
・断定的な言い方をする
・相手の弱みを引き出す
・他の人に相談させないように儲け話は2人だけの秘密にする
・「今払わないと」と緊急性を装って支払いを要求する
・フット・イン・ザ・ドア(要求の大きさを少しずつ大きして、最終的に大きな要求を呑ませるテクニック)を使う
・ラブ・ボミング(恋愛感情を持つ魅力的な人物を装い、遠くにいて会うことができないから悲しい、というフリをするテクニック)を使う
・アーリー・ウィン(相手の信用を得るために、実際にいくらか儲けさせるテクニック)を使う
詐欺師は複数のテクニックを状況に合わせて使いこなすため、注意深く観察する必要があります。
参考:
https://tansei-legaloffice.jp/tansei-blog/consumer-damage-fraud/4291/
詐欺を予防する方法
詐欺を予防するには詐欺師がターゲットとコンタクトを取る方法を遮断し、やり取りが行われた場合は無視や詐欺師の個人情報を請求するなどの対策をしましょう。
具体的な方法としては以下が挙げられます。
□コンタクトを遮断する方法
・固定電話の番号表示・非通知拒否サービスを利用する
・国際電話の利用を休止する
・防犯機能付きの電話を導入する
□やり取りが行われた後にする対策
・サポート名目の詐欺は無視する
・インターネットで調べる
・写真・動画を撮らせてもらう
本項では対策方法について1つずつ解説します。特に詐欺師からのコンタクトを遮断する方法を参考にして詐欺対策に役立ててください。
詐欺対策①固定電話の番号表示・非通知拒否サービスを利用する
固定電話の番号表示・非通知拒否サービスを利用すると、かけてきた相手の電話番号が電話に出る前に電話機のディスプレイに表示されるので、誰からかかってきたのかを確認してからの応答が可能です。
知り合ってしまったものの「この人怪しいな」と思っている相手の番号が表示されれば無視でき、非通知でかかってきた電話には音声メッセージが自動で応答するので、直接やり取りせずに済みます。
以下のリンクからNTT東日本・西日本でのサービスを受けられます。なおWebと電話のどちらからも申し込みが可能です。
□NTT東日本(Webからの申し込み)
※こちらにアクセスの上「ナンバー・ディスプレイの高齢者無償化のお申し込みはこちら」をクリック
□NTT東日本(Webからの申し込み)
※こちらにアクセスの上、ページ下部にある「ナンバー・ディスプレイ/ナンバー・リクエストのお申し込み」ステップ1・ステップ2についてご自身に当てはまるものを選択の上、「お申し込みはこちら」をクリック
□NTT東日本(電話からの申し込み)
特殊詐欺対策ダイヤル:0120-722-455
※営業時間:午前9時~午後5時(年末年始12/29~1/3を除く)
□NTT西日本(電話からの申し込み)
特殊詐欺対策ダイヤル:0120-931-965
※営業時間:午前9時~午後5時(年末年始12/29~1/3を除く)
詐欺対策②国際電話の利用を休止する
国際電話番号を悪用した特殊詐欺被害が急増しているため、国際電話の利用を休止すると詐欺防止につながります。
国際電話の休止は以下のリンクから申し込みが可能です。
□Webからの申し込み
□電話からの申し込み
国際電話不取扱受付センター:0120-210-364
※オペレーター案内 : 平日午前9時から午後5時まで
自動音声案内 : 平日、土日祝24時間
詐欺対策③防犯機能付きの電話を導入する
防犯機能付き電話には着信音が鳴る前に自動メッセージでの警告や、通話の自動録音などの安心の機能が搭載されています。
防犯機能は電話機自体に備わっているため、導入する場合は新しい電話機の購入が必要です。以下から優良の防犯電話の一覧にアクセスし比較検討ができます。
詐欺対策④サポート名目の詐欺は無視する
インターネットの閲覧中にウイルスに感染したかのような偽画面を表示するなどの方法で、画面に記載されたサポート窓口に電話をかけさせて資産を騙し取る詐欺は少なくありません。
サポートに関する連絡は基本的に無視するのをおすすめします。
参考:
詐欺対策⑤インターネットで調べる
詐欺師の疑いがある人物と関わる場合には、その人物に関してインターネットで調べましょう。
その人物の氏名や所属している会社名などで検索をすれば、詐欺に関する情報が出てきて被害を防げる可能性があります。
詐欺対策➅写真・動画を撮らせてもらう
詐欺師は自分の個人情報や言動が詐欺の証拠として残るのを恐れているため、写真・動画で撮影するのを残すのを嫌がります。
撮影を提案して嫌がる場合は詐欺の可能性を考慮してください。
詐欺に遭ったときの対処法
もし詐欺被害に遭ってしまった場合は、できるだけ早く以下の対処を行って被害からの回復を図りましょう。
・警察へ被害届を提出する
・被害者支援団体へ連絡する
・法律の専門家に相談する
・電話相談を利用する
・匿名通報をする
本項では対処法ごとの特徴について解説するので参考にしてください。なお対処法を問わず詐欺に関する情報を揃えておくと、詐欺を立証する証拠になる可能性があります。
被害後の対処法①警察へ被害届を提出する
警察は犯人の逮捕に踏み切ると詐欺師の自宅に家宅捜索したり、身柄を抑えたりするなどの権限を発揮して被害回復に効果的な動きをしてくれます。
被害届を提出するときは、詐欺師の特徴を中心としたな情報をできるだけ詳細・正確に伝えると逮捕につながるでしょう。
被害後の対処法②被害者支援団体へ連絡する
被害者支援団体は被害者の心理的な支援、法的アドバイス、情報提供などを行ってくれます。
被害者支援団体を取りまとめる「全国被害者⽀援ネットワーク」には、各都道府県の公安委員会から犯罪被害者等早期援助団体として指定を受けた47の⺠間被害者⽀援団体(平成27年6⽉に全都道府県に設⽴)と、その指定を目指す1の⺠間被害者⽀援団体が加盟しています。
以下のリンクから全国被害者支援ネットワークにアクセスすれば、居住地や被害内容に合った支援団体と出会えるでしょう。
被害後の対処法③法律の専門家に相談する
弁護士・司法書士に相談すれば法的手続きを進めるためのアドバイスを受けられ、証拠が揃えば詐欺師の資産凍結や返金請求などの措置も可能です。
弁護士の検索サイト「弁護士ドットコム」では地域や被害内容に合った弁護士を比較検討できます。
被害後の対処法④電話相談を利用する
電話相談では気軽に被害に関する相談をでき、対処法に関する包括的なアドバイスも期待できます。
電話相談の窓口は以下の2つです。
・警察相談専用窓口:#9110
・消費者ホットライン:188
被害後の対処法⑤匿名通報をする
匿名通報では問題自体の解決にはつながりにくいものの、詐欺師に関する情報を提供することで新たな被害者の発生を防げます。また有力情報には最大で100万円が支払われるため、他の対処法と合わせて検討してください。
匿名通報ダイアル:0120-924-839
参考:
https://tansei-legaloffice.jp/tansei-blog/consumer-damage-fraud/4291/
正しく対処して詐欺を予防しよう
詐欺師は甘い言葉によって巧みにターゲットを騙します。詐欺の種類、詐欺師の特徴・テクニックなどの知識と予防策を行い、万が一騙されてしまった場合は警察や被害者支援団体を頼りましょう。
最後に本記事の内容を簡単にまとめるので参考にしてください。
・詐欺の種類には10種類の特殊詐欺とSNS型投資詐欺・ロマンス詐欺がある
・詐欺師には魅力的な人物に見える、個人情報を見せたがらないなどの特徴がある
・詐欺師は権威のある人物のフリをする、弱みに付け込むなどの共通したテクニックがある
・詐欺の対処法には、詐欺師がコンタクトを取れないようにし、接触されたときは個人情報を調べる方法がある
・詐欺に遭ったときは警察や被害者支援団体を頼る
読んでいただきありがとうございました。
詐欺被害を防いで安心快適な生活を送ってください。