真直な線のひと
毎日絶賛イライラ中
まっすぐな線のひとは、定規できちんとまっすぐ線が引けない。一度引き、ちょっとズレると気に入らず消しゴムで消す。それを幾度となく繰り返す。線を消すとき消しゴムを持つ指に力が入りすぎてノートがくしゃくしゃになっていく。ついには机に突っ伏して、死ね死ねと言いながら鉛筆で机をたたいている。私はこういうひとが大好きで、いつも見つめて行動観察している。好きすぎて、なんだか愛すべきひとになっている。
●を線の最初と最後の所に書くからノートの線に定規を当てて線引いてみ、と言ってみたが、しないで、という。あのヤローとキツネ目で恨みつらみを次々と吐き出し、おそらくSの事を言っているのだろうと思い、クールダウン後にまた話し聞いてみようと思いその場をそっと離れた。
あのさ、まっすぐな線なんて私も引くの苦手。まっすぐな線なんて引けやしないさ、もっというとまっすぐ歩けない、いっつもフラフラ歩いてるし、まっすぐな人生も歩めなかった。どうやったらまともな人になれるのかなって46になっても未だに考えてる、でもさ、まともな人生って何なんだろうね。というと、ニコニコしている。というより笑い始めた。人の不幸は蜜の味か!?
そうなんだ。いや、私なんて歩き始めようとしたら何をしに歩き出そうとしてるのか、もう忘れてる。・・・人生なんてそんなもんなのかな、って思う。真直な線のひとの方がずっとマシだよ。まだまだ未来があるし。私はもう既に未来の年だから、もう、何もないんだよね。
真直な線のひとは、あなたと一緒にいれたのが嬉しかったんだと思う。あなたと一緒に二人きりでここやってみようかね、っていうと、ニヤリって笑うんですよ。良かったね、というと、ずっとニコニコしていたんですよ。
↓素人さんのカバーです。本人の歌は見つかりませんでした。私はCDを持っていますが、本家本元はもっとすごいですw