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母親は足元見られてる

先日慣らし保育で1人の時間ができたので、カフェに行った。

すると、私の席の横にスーツを着た40代くらいの男性と30代前半くらいの男性が熱心に仕事の話をしていた。

どうやらスーパーに関わる仕事をしているらしい。40代男性はパパのようで、こんな話をしていた。
「嫁がスーパーに行く時間ないからネットスーパーを使ってるが、肉の脂身が多かったりして、結局自分の目で見ないといい買い物ができないらしい」
「そこでちょっと考えたんだけど、オンラインで客とスーパーにいる従業員をつないで、ライブ配信みたいにしたらどうだろう?
従業員と客がオンラインで話すことで、客は欲しいものが選べる。従業員は品物を薦めたりして在庫管理もできる。企画書も今作ってる。働くママはいい顧客だから、、」的な事を話していた。

それに対して、30代の男性が
「まず、ライブ配信は他客も映り込むからプライバシー問題がある。あとオンラインのカメラの経費問題、そこにあてる従業員の人件費もあるから難しい、、」等現実的問題を冷静に淡々と話していた。

それを横で聞いていたのだが、いちワーキングマザーである私は「そこじゃないー」と1人ツッコミを入れて、何故か悶々としていた。

まず忙しくてスーパーに行けない人が、従業員と話しながらネット購入するという手間をかけるだろうか。
そもそもスーパーは従業員と話す事を楽しみながら商品を購入する場ではないと思っているが、、。
経費云々あるが、まずそのサービスの根本に問題があるのでは、、。
なんて、ほんとに余計なツッコミを心の中でいれていた。

この40代のパパさん、きっと奥様の一言で色々模索し、奥様のためにも、会社のためにも、知恵を絞って考えられたんだと思う。

この後もこの2人のやりとりが聞こえてきたが、この40代パパさん、30代の男性が話す海外と日本の違い、有名大学を卒業した話、受験攻略法など意識高い若さ溢れる話も穏やかに絶妙な相槌で聞いており、なかなか良い人そうである。
この30代の男性だって、自己研鑽し、沢山勉強されてきたんだろうな。

ということで、このパパさんや30代男性を責めるつもりは毛頭ない。
良いものを作り出そうとしている姿勢は同じ働く者として尊敬と同時に楽しそうやなあ、とも感じた。

ここで感じたのは、母親は良い消費者として良くも悪くもターゲットになりやすいんだな、ということである。
もちろん良い商品やサービスだってある。
私も妊娠、出産を経験して知ったサービスだってたくさんあるし、母親業界のサービスってこんなに発達しているんだと感じた。

けど、そのサービスの中で消費者とサービス提供者がウィンウィンの関係のほんまモンのサービスはどれくらいあるだろうか。

結婚したら妊活に関するものはこれ、妊娠したらお腹の子や安産のためにはこれがいい、産後の辛さにはこれを、育児にはこれをぜひ。

みんな買ってるから。SNSでも話題。芸能人やブロガーが紹介してるから安心。

私もそんなのにほだされ色んなものを買っては失敗した。
結局一番買って良かった、使って良かったのは同じ境遇の友人に教えてもらったものが多かった。

妊娠、出産、子育て。
幸せを感じると同時に不安や孤独も生まれる。

妊娠できるだろうか、妊娠したら子供はお腹でうまく育ってくれるだろうか、出産が怖い、子供をちゃんと育てられるだろうか、子育てしてると自分がなくなる、等。

色んな不安と闘っている。
そんな不安に寄り添ってくれるものか、つけこんでくるものなのか、自分自身で見極めることも大事だな、と感じる。

とくに不安で押しつぶされそうになるから。不安を解消するために何でもかんでも手を出してしまいがちだから。

良い消費者になることが、ほんとに大事なサービスだけが生き残っていく、本当の意味で良い子育て環境をつくっていくと感じる。

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