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しえーる
2024年2月24日 12:48
第一章 売れない占い師「はぁ……。」私の吐いたため息は、瞬く間に夜風にさらわれて遠くに行ってしまう。それでも、私は憂鬱な気持ちを抱えながら、夜の街を歩く。最近は、いつも同じ道を歩いている。母が、道ゆく人を占っていた場所。母は、この道を通る人たちを占って、幸せになれるアドバイスをしていた。恋人といい関係を築ける方法とか、喧嘩してしまった友達と仲直りする方法とか。アドバイスを受けた人たちはみんな