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みつばちの健康を考える。

見出し画像はハーブのオレガノだったかな?
西洋みつばちではありませんが、何かしらの虫が訪花しています。

蜜源は大事。でも、もっと大切なもの

みつばちのご飯は花の蜜です。
なので蜜源植物と呼ばれる、蜜がたっぷりと出る植物を毎年少しづつ増量しながら育てています。
良い蜜源と言われる植物でも、北海道では育てられないものもあり、枯れてしまう事も多々あります。

日本ではちみつを採取するために育てられているのは、日本みつばちと、西洋みつばちです。
日本みつばちは、花の蜜を採りに行く際に蜜の糖度が高い順に蜜を採りに行くそうです。
西洋みつばちは、どっさり同じ花が咲いている場所に好んで飛んで行きます。

西洋みつばちが、よくポリネーター(花粉媒介者)として農家さんのお手伝いをするのは、同じ種類の花に次々と訪れて、効率よく受粉させる事が得意だからです。

その性質を利用して、「アカシア蜜」「みかん蜜」などその時期に咲く花で、みつばちの生活圏で多く咲く花の蜜をとる事が出来ます。
それも、飼育している方がしっかり花の開花を確認し、みつばちの訪花も見届けて「〇〇蜜」として販売できるんですね。

日本みつばちは糖度が高い順に飛んで行くので、人間にはハッキリとあの花の蜜だ。とはわかりづらいようです。
採蜜(巣箱から蜜を取り出す作業)も年に一度くらいなので、色んな時期のお花の蜜が混ざったはちみつになります。
だから「百花蜜」として販売される事が多いんです。

みつばちを飼うという事は、はちみつを採取するのが大きな目的になるので、蜜源をたくさん用意してあげたいな!と、養蜂を学び始めた当初は張り切っていました。

今、ナチュラルビーキーパーとして意識しているのは、蜜がたくさん出る花も、そうでない花もたくさん、たくさん咲かせたい。という事。

花粉源植物

花の蜜は、みつばちの成虫のご飯です。
働き蜂と雄蜂の大人が食べます。

じゃあ子供(幼虫)は何を食べるのかというと、花粉から作られるローヤルゼリーです。
ローヤルゼリーは女王蜂も食べています。
女王蜂は生涯ずっとローヤルゼリーを食べて暮らします。

働き蜂や雄蜂はごく小さい頃だけローヤルゼリーを食べ、その後はだんだんとはちみつを食べるようになっていきます。

ローヤルゼリーは栄養豊富で、生まれたての赤ちゃんの成長を助け、1日に1000個〜2000個の卵を産む女王蜂のスタミナ食になります。
健康食品としても有名ですもんね。

みつばちにとって、はちみつはご飯で、花粉はおかず的役割を持つのだそうです。
成分的にもはちみつはビタミン、ミネラルのほかに炭水化物という構成になっていて、花粉はタンパク質が豊富。

もし、「今日からあなたは一ヶ月、おかずは筑前煮です!毎食ね!」って言われたらどうですか?

筑前煮じゃなくても、毎食ステーキ。一ヶ月間(これはいける人いるかもだけど)。
食べられるは食べられるけれど、ちょっと飽きるし、栄養バランス崩れちゃいますね(いや、筑前煮はむしろバランス良いか)。

やっぱりおかずは色んな物をちょこちょこ食べたい。
これはみつばちも同じようで、花粉源の多様性がみつばちの健康維持に役立つ。という研究結果が出ています。

はちみつは貯蔵出来ますが、花粉は鮮度が命の様で、何か新しい花粉がたくさん採れる時には、古くなった花粉を巣の外に捨てているのを見かけます。

真ん中に花粉まみれの働き蜂。見えづらいけど、その上のハニカムに花粉が詰まっています。

四季折々の花粉が豊富な花と、どの季節も切れ目なく蜜がたっぷり出る花がたくさん咲く花園を作りたい。
先は長いですが、これが今の目標です。



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