古文へのいざないと「先生大丈夫ですか?」
最近 古文、万葉の言葉を読み解く会に参加しました。
ローカルなので紹介は難しいですが、
やはり古文は知れば知るほどおもしろくなるカルチャーで、
平安時代から、日本人のエモさは
満ち満ちに 満ち溢れています。
私もだいぶ徒然なるままに書いてしまってますが、
情景をのぞき窓のように切り出す
昔の方の能力の高さからすると、
子供の落書き以下ですね。
素養と注意力が必要なのも、
それが平安文学の前提であり、魅力の一部。
重要テーマの恋愛に関しては、
自己中だったり、
悲劇の主人公気味だったり、
完全ストーカー思考で、
よろしくなさ、が満点。
今回の講座も、結論は
「愛も恋も正しいもの(正論・正義)ではないのです。」
という内容でした。
穏やかな語り口ながら、
聞きようによっては なかなか過激な内容で、
しかし、そこっ!こそが面白いのが、大昔からなんだなあと。
意外と、古文の先生って過激派な印象があります。
古文の印象を形造った高校の補習
私が高校の時の補習にて、
原文で読み切ったのが、
蜻蛉日記(かげろうにっき)でした。
たしか更級日記も読んだけど、蜻蛉日記もでした。
今考えたら、なんであんな
セレブのサレ妻暴露系日記+息子ラブ
みたいなのを、
高校生相手にセレクトにしたのかは、
「先生大丈夫ですか?」
ですが、
それはまあ当然、先生自身が面白いと思ったから。
いわゆる布教をしたくなったんだろうと思います。
一応は進学校の理系コースの、
国語の成績にはなんの問題もない私を呼んで、
古典をバリバリ読ませる時間をとるなんて、
平成初期は今よりずっと、受験戦争がシビアだったのでこれもまた、
「先生大丈夫ですか?」と思っていました。
しかし、
今こうやって、しみじみ思い出せる内容があるのは 先生のおかげ。
「いとおかしけり」、です。
あの時間の 先生の背中と
きれいな黒板の文字、
揺れるカーテンの記憶はとても
「なまめいたる」かな?
ちなみに蜻蛉日記の筆者は藤原道綱の母。
今期の大河ドラマで、財前直見さんが演じておられるらしいですが、
今テレビがなくて残念。
いつか見てみたいものです。
蜻蛉日記自体の内容の記憶は、
受験勉強に押し流されてかなり薄れてしまいましたが、
ちょっとおっとりした息子を心配する内容が、印象に残ってます。