続・祖母の形見と何も残せなくなった私【自傷編】
↑の続編である。
何も残せない事に疑問を持たず誇っていた私は、祖母の形見整理に付き合うこと、プラス新しい仕事の心身ストレスも重なって、誇りも揺らいでいた。
その結果、耳に穴を開けた。
そこに並ぶのは、祖母の形見にあった輝かしい貴金属とはかけ離れた無骨なサージカルステンレスの羅列。
元々買っていたのだ、自分がどうしようもなくなった時の自傷用に、爪楊枝ぐらいの太さのある14Gのボディピアスと、それを開けるためのニードルを。お守りとして。
そのお守りは思ったより早く消費されることとなったのだ。
ピアッサーの方がお手軽かもしれないが、私はニードル派である。というのも、ズブリとゆっくり針を軟骨に沈める高揚感と痛みの先にある金属の輝きは私にとって一種の救いと勲章みたいなものなのだ。
その輝きはプラチナやシルバーには及ばないけど。
ニードルピアッシングは私にとって自傷であり時間稼ぎであると自覚している。
まぁ半年ぐらい経ったらセカンドピアスに可愛いキャッチ(留め具)を着けてみよう。
それまでは死ぬのちょっと待ってやってもいいか。という気休め。
開けてみて1週間、高揚感は半週ぐらいで終わったし、孤独の誇りに対する揺らぎはじわじわと戻りつつある。
もう、まったく、しんどいなぁ。