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メインストーリー22 オクトランド地方(姉妹の追憶、切り拓きし未来編)3 悲しき魔女の伝承

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ガルダ国の刺客は尚も襲ってくる。だが、サーシャは敵に対して妙な違和感を覚えていた。
敵の顔に見覚えがある……それは主人公もまた、感じていた。
そのうえ、その者たちからはまるで生気が感じられず、まるで人形と戦っているかのようだという。


サーシャ
「目に光がなく感情を感じない‥なんなんだあの敵は‥言葉も発さないしまるで人形のようだ」

ルミナス
「あの感じ‥」

ルミナス
「あのね、小さいときに聞いたおとぎ話なんだけどね‥」




昔々、あるところにエグシグというそれはそれは美しい魔女がいました。
あるとき、村人達は魔女であるエグシグを、災いをもたらす者として村の外れにある蔵に監禁しようとしました。
エグシグは何故かそれを何の抵抗もせず受け入れました

長い間、監禁されるエグシグ。
そんなエグシグには唯一心安らぐ時がありました。

村の少年
「エグさん、おやつもってきたよ 食べて」

エグシグ
「だめよ また、こんなところに来て 私となんて話しちゃいけないの」

村の少年
「えー?なんでー?ボク、エグさんと話すのすごく楽しいよ
エグさんがここに閉じ込められる前に魔法を使ってみんなを助けてくれていたのに何でこんなことをするのかな?」

エグシグ
「ううん 村のみんなは何も悪くないの。人はみんな不安という悪魔を背負っていきているの
時として降りかかる災いを誰かのせいにしていないと、背中にいるその悪魔に押しつぶされてしまうの。
私を閉じ込めることでみんなに少しでも心の平穏が訪れればそれでいいのよ。」

村の少年
「うーん‥ボクにはよくわかんないやぁ ボクはエグさんのこと大好きだよ!!
それじゃあまたおやつもってくるからお話ししようね!」

毎日、会いに来てくれる少年との会話はエグシグの心にやさしい光をともしていました。

そんな小さな幸せはある日突然、終わりを迎えました。
エグシグと話していたことが村人達に知られてしまったのです。
少年は魔女と繋がりを持つ忌み子として、こともあろうか大勢の村人に殴られ、殺されてしまったのです。

そのことを知ったエグシグは大きな悲しみにくれました。その悲しみはいつしか大きな怒りに姿を替えました。
自らの魔法で監禁をといたエグシグは少年に手をかけた村人達に禁術をかけたのです。

人の心を奪い、殺意に満ちた操り人形にしてしまう恐ろしい禁術を

エグシグ
「なぜ人間とはそんなに愚かなの?
そんなに人の命を奪いたいのならいくらでもそうさせてあげるわ」

操り人形と化した村人は、目の光を失い、言葉を失い、そして、心を失い、家族、仲間、全ての同胞達を殺してしまいました。

その後のエグシグの行方を知るものは誰もいません。


レナ
「私もその話きいたことあります。とても、とても悲しい話‥」

クロエ
「襲ってきている敵と魔女に操られていた村人ってすごく似ているね‥」

サーシャ
「人を操る禁術か‥」



ルミナスが語った魔女エグシグの話。
レナも聞いたことがあるので、複数の国に伝わっている、割と有名な話……なのかもしれませんね。
「人を操る禁術」というものが話題に出てきますが、メインストーリーの次の地方の話でも、ガルダ国の関係者が、ある禁術を使用したという話が語られます。
その人物の正体はラスドラのサービスが終了する時になっても明かされなかったので、不明のままです。

ただ、おそらくあの人かなぁ……という予想はあります。エグシグが大昔の人物だったことも考慮して、同じくガルダ国の関係者が同種の禁術を行使しているかもしれないと語られていることから、
エグシグの正体とも関連するのかも……と。


エグシグの杖、宝石っぽいものがありますが、グランと関わるかも……??


明確な根拠も無いので、これ以上は触れませんが、後々、別の記事で書いてみようかなぁ……と思っております。


因みに、禁術の使い手でもあった魔女エグシグは村人から恐れられていましたが、ラスドラの世界観においては、魔法というものは広く普及している技術でもあります。
(エグシグがいた時代がどうであったかは謎ですが)
魔法について勉強する、学園国家があるほど。
ルミナスもまた、多くの魔法に精通していますし、フェアリスも魔法を使っています。

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