ただの質問なのに責められているように感じる。
ある日、業務を終え、帰る前に、上司から1通のメールが届いていることに気が付いた。
確認してみたところ、私が上司に提案した記録用紙についての質問。
ただただ、分からない部分を質問している文面。
それなのに、『何か、ダメだったんだ!』と焦っていた。
すごく不安感になり、その文章を目で追うことはしたものの、理解することも返信することも、ままならなかった。
上司に提案したときに、自分から「不明な点があれば、聞いてください」と伝えておきながら、いざ上司から質問が来たらうろたえている自分が嫌で、情けなかった。
みなさんもこんな風に、小さな出来事で、過度に不安に感じたり嫌な気持ちになったりすることはありませんか?
別に、怒られているわけでも、責められているわけでもないのに、何でこんなに不安や恐怖を感じてしまうんだろう…。
いつも通り、育児や家事をしなければいけないぶん、この日はベッドに引きこもることはなかったし、子供や夫の笑顔のおかげで気持ちを保つことができていた。
そんな時に、”今がこの不安暴走モードと向き合うタイミングじゃない?”と自分の奥底から思いが湧き出てきた。
そこで、私はこの時、自分の感情がネガティブ暴走しないためのある方法を実践!!
【この方法をすることで得られる効果】
・ネガティブな気持ちが薄れる
・不安をあおるような自分の頭の中の独り言が止まる
・今できることは何かを考えられる
・次にどうしたらいいかを考えて実行できる
寝かしつけを終えた21時。
お気に入りのつるつるした書き心地のノートと茶色のボールペンを手に取って、つらつらと自分の気持ちを書き出した。
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【5つのコラム法】-認知行動療法-
1.エピソードを書き出す
上司から、私が提案した記録用紙に対する質問のメールが1通届いた。
メールを開いて、文章を見たものの、返信はできなかった。
2.頭の一人喋り(自動思考)を文字起こし
何か、不手際があった?
余計なことを提案した?
きっと怒られたり、責められたりするんだろう。
私はまたダメなこと、間違ったことをしたんだろう。
提案しない方がよかった。
3.感情を見える化
怖い:95点
不安:70点
怯える:80点
ショック:40点
4.適応的思考
・よく理解するために質問をしてきたのかもしれない。
・導入する際に他の人にも分かりやすく伝えようとしてくれているのかもしれない。
・そもそもまだ内容を理解してので、質問内容が責める内容だったと決めつけるのは早い。
・ブラッシュアップするために、上司から追加で提案があったのかもしれない。
5.感情の見える化(再点数化)
怖い:50
不安:40
怯える:30
ショック:5
こうして自分の頭の状態を書き出していくと、さっきまでの不安暴走モードは徐々に解除されていった。
ふーっと一息ついて、ペンを置き、ノートを閉じた。
暖かいコーヒーを淹れ、大きく深呼吸をひとつ。
ゆっくりコーヒーの香りを脳内に取り込んで、目を閉じた。
…これをしていなかったら、怖くていつまでもメールを開くことができなかっただろうなぁ…。
じんわりと温まる体を感じながら、そうやって自分の考えを俯瞰してみる。
…明日はもう少し、怖さも不安も薄れているんだろうな。
…出勤したら、もう一回メール開いて読んでみよう。
きっと、明日の私なら返信できるよね。
ガンバレ、私。
こんな日を沢山乗り越えたから、いまでは感情を暴走モードから意図的なモードに切り替え、主導権を握れるようになってきている。
この経験を繰り返して、小さな成功体験を積み重ねよう。
きっと、もっと、タフでかっこいい私になっている。