見出し画像

それらは似て非なるもの

皆さん、こんにちは! 共創したい監査チームの清水です。
監査人が客観的に評価するのは、監査対象先の「事実」です。事実とは、
本当にあったこと又は現実に存在することです。これに対し、「真実」は、
偽りのないことを意味します。

ある人の手が異性の肩に触れたとします。この触れたことが「事実」です。
ここで問題になるのは、その意図は何だったのか、称讃のため、激励のため
だったのか、です。他方、触れられた人の受け止めはそうではなく、不快だ
った場合は、いわゆるハラスメント行為となる可能性があります。

事実はひとつ、真実は複数あると言われる理由がここにあります。触れた
のは事実だが、そんなつもりはなかった…とは、日常しばしば耳にする説明
です(多くの場合、言い訳ですが)。過去に起きた事象についても、当事者
や周辺にいた人たちが、真実だと信じたことが「事実」として記録・記憶
されます。史実もひとつではなく、記録者の主観が入り得るということ
です。

監査人は、できるだけ多くの関係者にインタビューして聴取した内容を整理
し、さらに、文書(電磁的記録を含む)の閲覧や現場の視察・観察によって
文書証拠・物理的証拠を入手し事実を明らかにします。その際、前回も述べましたが、共創・協働する監査では、監査対象の業務プロセスに携わる人
たちの個性(らしさ)や、その時点のコンディションも可能な限り理解することが重要であると考えています。

〔参照〕https://chigai-allguide.com/cw0142/


いいなと思ったら応援しよう!