そうじゃない人生をもらった
そうだったはずの人生を失ったかわりに、そうじゃない人生をもらった。
“そう”っていうのは、例えば、結婚していたとか独身だったらとか、子どもがいたらとかいなかったらとか、夫(妻)が先に亡くなったとか、仕事が超多忙だとか無職だとか、親ガチャが大当たりだったり大外れだったりとか、まぁキリがなくあるわけで。
人生を過去現在の延長でずっと考えると、いつしか自分の中で、将来もきっとそうなはず、というか、それ以外考えられない、みたいな思考に至るのだけど、案外“そう”じゃない展開っていうのは、簡単に起きる。
こんなはずじゃなかった、って思うけれど、それは強くしつこく思うけれど、自分で勝手に価値付けないで、“そう”だったはずの人生と同価値の、“そう”じゃなかった人生をもらったって思うのが、おそらく自分の人生に対してフェアな姿勢なんだと思う。とてもとても難しいけれど。