特技という束縛
みなさんの「特技」は何ですか?
新しい環境に入る時や面接などの自己紹介でよく聞かれるこの言葉。
私にとって、「これだけは誰にも負けない」と言える特技は、楽器を演奏することだった。
客観的にめちゃくちゃレベルが高いわけではなく、自信が湧くほど時間を費やしてきたという情みたいなものもあるだろう。
大学3年生ぐらいまで、自分は音楽しかできない。音楽しか努力が報われなかったと思っていた。
というのも、高校受験に合格して以来、これといって成功体験がなかったからだ。
だから、私は音楽で生きていくべき人間なんだなと謎の自信があった。
「特技」というと、何かモノを想像する。サッカーとか手芸とか料理とか。
でも、モノでくくってしまうとその分野に囚われてしまうように感じる。
サッカーのどういう所が好きなのか、料理のどの工程が好きなのか。
モノや分野じゃなくて、好きなものの何をするのが好きなのか。動詞に置き換えて考えることが大事なんだということに、noteを始めて気づいた。
大学3年生の冬頃から文章を書き始めたのだが、自分に合ってる、しっくりくると感じる。
これは、やはり楽器を演奏することと何か共通する所があるからだと思う。
楽器をするのが特異ではなく、「自分が納得いくところまで追求して取り組む」ことが特異。だから、文章を納得がいく表現で書くことが好きなのだろう。
自分はこれが特技だと自信を持つのは凄くいいことだが、私のようにそれしかできないと決めつけるのは良くないことだ。
私は長らく音楽に囚われていたので、てっきりそれ以外の分野が全く出来ないと感じていた。
だから新しいものに挑戦しにくかったり、すぐに挫折してまた自信を失い、音楽に依存した。
特技という束縛から放たれた時、また新しい特技を見つけれるのだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?