サンザシの実
サンザシの実を、いっぱい収穫してくれて、
その木の持ち主は、
“はい、どうぞ、よろしく”と。
“これで半分だから。”と言ってるけれど、すごい量。
見た目は姫リンゴみたい。
ピンポン玉くらいの大きさの、生のサンザシは、そのまま食べると、水分が少なくて、もそっとして、すっぱい林檎みたいな味がします。
食べられるけれど、そんなに美味しいともいい難く、また、カチンと石みたいに、とても硬い種が真ん中に、みちっと詰まっているので、食べるところは少ないし、食べにくい。
その上、虫がいて、その糞らしいつぶつぶが、明太子みたいに詰まっていることも多い。
加工するにしても、なかなかの手間がかかります。
まず、よく見て、明らかに、虫さんが多そうなのは、さよならします。
お尻の方につぶつぶの一杯詰まっているのや、どこかに穴があるものは、たいてい虫さんがいます。
そうして、選別してから、洗って、塩水にしばらくつけておきます。
選別しても、まだまだ虫さんが這い出てきます。
ふう、これは、売り物にはなりませんね。
さて、種を取り出すために、まず半分にします。
お腹周りに刃をくるりと1周、回して切り、ねじるようにパカッとふたつに割ります。
可愛い種が、だいたい五つ入っています。
これを、刃か、スプーンでくりっと取り出します。そうすると、桜の花びらのような穴ボコがあきまして、なんとも可愛いのです。
皮の方から見ると、お星さま。
虫食いもなく、上手くとれたときは、快感です。
虫食いの疑いはあるけれど、捨てきれなかったものは、削ぐように、切っていきます。
うすーく、うすーく削いでいって、虫食い跡に、ぶつかるまで、角度を変えながら、、。
気持ちは、“黒ひげ危機一髪”な感じ。
薄切りのは、刻んで、半切りのは、そのまま。
ジャムにしたり、ジャム黒糖バージョンにしたり、シロップ漬けにしたり。
それから、初めてやってみたのが、白ワイン煮と、赤ワイン煮。
中国原産の、サンザシは、メキシコでも、クリスマスシーズンに出回るそうで、白ワインでコンポートにするとの記事を見つけたので、真似したつもり。
それらしくなってるかは分かりませんが、シナモンやクローブを入れてみて、とってもいい香りに仕上がりました。
しかし、メキシコのコンポートの記事では、皮を剥くと、書いてあります。
ひえぇ〜それはご勘弁を。
いっぱい出来ました。
みんな食べてくれるかな。
ビタミンAが豊富で風邪ひきさんや、喉の痛みどめ、咳止めにもいいとか。
これからの時期の強い味方になってくれそうです。
さて、2週連続、週末に、サンザシ仕事をしていましたが、もう少し残っています。
今週末まで持ちこたえてくれることを祈りつつ、あとは何しようかな〜。
サンザシ酒かな。