別府八湯の、鉄輪温泉と明礬温泉へ。鉄輪むし湯を初体験。ここちカフェ、むすびのさんで、美味しい朝ごはんを頂き、心も身体も胃袋も満たされました。
別府と言えばやっぱり温泉。
この日は、朝から温泉三昧。
早朝、宿泊しているホテル鉄輪さんの温泉と、系列の、もと湯の宿の黒田やさんの温泉を、はしごする。
朝は5時から入れる、ホテル鉄輪さんは、広々とした大きなお風呂がひとつ。
屋内であり、半分外、といった、いいとこ取り。
眺望があるわけではないけれど、外の空気が入るのは氣持ちいい。
泉質は、ナトリウム・塩化物・硫酸塩泉。
黒田やさんは6時から。
こちらは、内湯、外湯が別で、外湯は横に長い造りになっていて、端から出ている熱めの湯がだんだんと、反対の端へいく頃に、ぬるくなっていく。
好みの温度の場所を探して回遊するのも楽しい。
源泉100%掛け流しのナトリウム塩化物泉。
さて、ホテルの温泉を堪能したら、チェックアウトまで、鉄輪温泉街へ繰り出します。
まずは、6時半からやっている渋の湯さんへ。
地元の会員の方々が管理されてる共同温泉ですが、外部の人もロッカー代の100円だけで、入らせて頂けます。
一応蛇口はあるけれど、ほぼ湯船だけ、というシンプルなスタイル。
ちょっと熱めだけど、氣持ちいい。
あがったあと、お肌が、すべすべしてるような氣がしました。
この時ご一緒した方から、むし湯も良いよ、と教えて頂き、すぐ近くの、むし湯さんへ。
サウナは苦手なめので、しばし逡巡したのち、覚悟を決めて、入る。
“初めてです”と言うと、気さくに、親切に説明してくれました。
かけ湯をしたあと、浴衣を着て、小さな扉から屈みながら、天井の低い4人も寝たらいっぱいの、蒸し風呂の中へ。
なんだか、ピザ窯に入れられるような氣分。
石菖(セキショウ)という、薬草が敷き詰められ、頭を置くところに、石があり、その石にタオルを置いて仰向きに寝て、と、、。
扉を閉められ、外で時間を測ってくれてる。
基本8分。温度が、だんだんと高くなってきたような氣がする、、途中からだらだらと汗が流れでます。
8分で声をかけてくれ、大丈夫なら、あと2分、と、延長してくれました。延長タイムは、温度は少し下げてくれた模様。
草の香りは爽やかで、汗もかいて氣持ちいいのですが、やっぱりサウナってちょっと苦しい。
外の空氣を吸ってほっとしました。
休憩場所で、昔の写真などを見ながらまったりしていたら、お坊様がいらして受付の横にある、一遍上人の木像に向かい、お経をあげはじめました。
私がじっと見ていたら、お経を終えて、振り返り、おもむろに、プリントと手書きが入り混じった、紙を取り出し、手渡してくださいました。
あとで少し調べたら、ギターを弾き、歌う住職さんとして有名な方だったようです。
そのあと、外の足湯、ならぬ、足蒸し湯も試してみてから、鉄輪むし湯をあとにしました。
すじ湯温泉さんの前を通りつつ、ぐるっとまわってホテルへ向かう。
すじ湯温泉の前にいた、クロネコさんにご挨拶。
石畳の小道を、キョロキョロ、ぷらぷら、と、散策。
熱の湯さんを右手に見つつ、目の前に現れたこの建物。
なんだか氣になって、立ち止まる。
スロープを上がって看板を見ると、“むすびの” と。朝ごはんが食べられるらしい。
予定では、チェックアウトあと、温泉蒸しをどこかで食べようと思っていたのですが、あっさり変更。
そっと入ると、お客様はだれもいなく、内装や調度品など、どこかおっとり、懐かしく、少し前の時代に迷い込んでしまったよう。
お店の方は、男性がおひとり。
朝ごはんのセットは、メニューは一つだけ。
飲み物はご自由に。
丸ごと玉ねぎのスープから始まり、
スパイスの効いてて、具沢山のホットサンド。
色とりどりのお野菜達が美しいグラタン。
それぞれのお野菜達が、味わい深くて美味しい。
特に、ミニトマト、びっくりするくらい甘くて濃ゆい。
本当にいいお店で、美味しいごはんを頂けて大満足です。
ご馳走さまでした。
お店を出てみたら、
朝の営業は終わっておりました。
幸運をかみしめながら、ホテルに戻りチェックアウト。
さて、次に行きたいところは、明礬温泉。
実は、鉄輪温泉街に泊まった理由の一つは、何年か前に一度行った、明礬温泉へ行きたかったから。
あの景色がよくて、さっぱりと氣持ちの良い明礬湯の里温泉さんへもう一度行きたいなぁ。
と言うことで、海地獄前のバス停から乗り、地蔵湯前で降りる。
10分もかからないくらい。
バスを降り、そのまま道なりに登ってゆくと、駐車場が見えてくる。
奥には観光バスが、そして、降りてきたお客様ですでに賑わっています。
入口すぐの両側には売店があり、その奥へ入っていくと、わらぶき屋根の低い小屋が見えてきます。
ここ明礬温泉の湯の花は、小屋方式で製造する世界唯一の技術で、国の「重要無形民俗文化財」に指定されています。
この技術は、小屋の内部で噴気と青粘土を利用して湯の花の結晶を作り出す技術であり、製品である湯の花は薬として利用されたり、入浴剤として利用されています。
明礬は殺菌作用があるので、本当は明礬温泉は先に入り、しっかり殺菌したあと、保湿しっとり、すべすべ系の、鉄輪温泉などへいくのがおすすめの順番のようです。
さらに奥に進んで行くと、人がまばらになってきました。
観光バスの団体さまは、どうやら、温泉には入られないよう。
内心ほっ。
景色をみながら、階段を登って行きます。
売店があり、そこで自販機でチケット購入し、係の方のいる入口を通り抜け、ようやく温泉へ到着。
内湯もありますが、やっぱり、露天風呂!
露天風呂からは、別府の町が一望出来て、海も見えます。
そして、緑もあり、風も心地よく吹いて、とても氣持ちがいいです。
“〇〇と煙は高いところへ上がる”って、子供の頃、よく言われていたなぁって。なぜか、思い出しながら、景色と、温泉を堪能。
青っぽく白濁して見えるのですが、よーく見ると、細かい白い粒粒が、ふわふわと、お湯の中を浮遊しています。
なんで青く見えるのかな?
バスの時間まで、少しお散歩がてら、バス停をひとつ分、下ってみる。
バスを待ちながら、温泉からもよく見えたコンクリートアーチ橋、別府明礬橋と、海と、明礬温泉の碑をぼーっと眺める。
ああ、来れてよかったなぁ。
有り難いなぁって。
心から。