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佐渡 尾畑酒造 学校蔵Cafeでのランチ。

佐渡での現場は順調に進み、最終日は午前中で終了することが出来ました。
帰り、小木港からのフェリーは、1日2便。
10時35分はもう出てしまっているので、両津港の便に変更する案も考えましたが、さほど変わらないので、予定通り、小木港からの17時25分の便に乗ることにしました。

そんなわけで、幸運にも、佐渡で過ごせる自由な時間が出来たのです。

まず、遅めのお昼ごはんは、どこで食べようかと、同僚と相談して、尾畑酒造の学校蔵Cafeに行ってみることにしました。

エール・フランスでも提供されてるという真野鶴を醸しておられる、尾畑酒造さん。
その酒蔵SHOPの方は、以前お邪魔したことがあり、酒蔵の雰囲気も、購入した真野鶴も良かったなぁ、という記憶が残っています。

その尾畑酒造さんの二つ目の仕込み蔵が、学校蔵。
2010年に廃校となった「日本で一番夕日がきれいな小学校」と謳われていた、西三川小学校の木造校舎を、2014年より、再生して、活用されています。

そして、2年前に、元職員室を改装して、学校蔵Cafeをオープンしたそうです。

今回、事前にその情報はゲットしていたものの、木・金・土・日の11:00~16:00しか営業していないので、まさか仕事で来て、行けるとは思ってもみませんでした。

さて、現場から、学校蔵へ向かう途中に、北雪酒造さんの脇を通るので、こちらも、少しお邪魔してみることにしました。

建物の外側は、昔ながらの酒蔵さんという佇まいですが、中に入ると、オシャレでダンディ。
日本酒と言うより、洋酒を思わせるような、角張った瓶や、ラベルの付いたお酒が、やや照明を落とし気味の、ムーディさ溢れる空間に置かれていました。

そして、なかなかやり手だなぁ、という印象も。

『音楽演奏や超音波振動、遠心分離機など これまでになかった新たな“一手”を次々に取り入れ、 日本酒づくりの時代を切り開く、イノベーティブな酒づくり。 まさに伝統と革新こそ、北雪酒造の挑戦者たるゆえんなのです。』

さらに、海外へも。

『世界のセレブたちを魅了するレストランNOBUのオーナー、ノブ・マツヒサ氏。 最高の逸品をつくるマツヒサ氏と、最高の一杯をつくる北雪。 以来、お互い良きパートナーとして、NOBUでは北雪の酒が並びます。 』(北雪酒造ホームページより)

佐渡島って、世界に目を向けている、前衛的でインターナショナルな風土なのでしょうか。

さて、若干のお山を越えて、島の西側の海沿いの道から、脇道の細い坂を上がると、

お目当ての学校蔵がありました。

校舎の前には、懐かしい感じの、池とモニュメント。そして海。

校舎の中に入ると、正面に黒板。学校らしくて良いですね。

矢印に導かれ、左手へ進むと、すぐに学校蔵Cafe。

入ってみると、すぐに海がみえました。
こんな職員室なら、呼び出されてもいいかなって、
思ってしまった。

もはや学校だったことを忘れそうな、オシャレなカウンタースペース。

でも、壁にはこんな黒板。

廃校から十四年たつ、ということは、その頃、小学一年生だった子が、二十歳になっているのですね。

まず、入ってすぐのカウンターで、メニューを選びます。

カレーや、ハンバーガーもありましたが、ランチプレートが美味しそうだったので、こちらを注文しました。

めちゃめちゃオシャレで、しかも、どれもすごく美味しい。

発酵×地域食材をテーマにしたメニュー。
そして、酒造りの過程で発生した酒粕や麹を活用するなど、食の循環の促進や、食品廃棄物のロス削減にもつなげている、とのこと。

確かに、サラダにかけるドレッシングは、麹の風味たっぷりでした。
お猪口に入ってるのも、オツです。
かぼちゃのスープも、紫キャベツのマリネも、美味しい。
風味豊かなパンにのってるのは、
きのこの味噌和え、パセリのガーリックバター風味。
そして、アールグレー入りのクリームチーズがぬられ、その上に、生のいちじく、クルミがのっている、デザート風の、、これがまた絶品でした。

はぁ~。幸せ〜。

調子にのって、甘酒アイスまで頂いて、満足、満腹です。ごちそうさまでした。

そうそう、カウンターに、酒粕と、梅酒の梅を、お分けします、と書いてあって、無料で頂けるらしいのです。
恐る恐る聞いてみると、快くくださいました。
嬉しいな!

クリアファイルやら、お酒やらを購入させてもらって、Cafeをあとにして、校舎内を散策。

廊下には様々な掲示物。
その一つに、この学校蔵で毎年6月に開催していると言う、「学校蔵の特別授業」の様子が紹介されていました。

課題先進地を、課題解決先進地と捉え、“島国ニッポンの未来”をテーマに、多様性、多世代の方が共に学ぶ1日限りの特別授業。

2014年から毎年開催しており、例えば、2019年は、出口治明さん、玄田有史さん、藻谷浩介さん。

2022年は、藻谷浩介さん、ウスビ・サコさん、半藤将代さん。

今年は、玄田有史さん、藻谷浩介さん、ウスビ・サコさんが講師として招かれ、開催したそうです。

その内容は、ユーチューブでも配信しているようなので、今度観ようと思っています。

こちらは、酒造り体験のためのパネルでしょうか。

ここには、宿泊施設もあり、「一週間の酒造り体験プログラム」も毎年夏に実施されてるとのこと。
なかなか魅力的です。

そして、こんなくつろげるスペースも。

本もたくさんありました。

講師さんの書籍も。

こちらの尾畑酒造、5代目の女性の方、尾畑留美子さんの書籍もありました。本は読めていませんが、廊下の壁に貼ってある記事などを読んでみると、どうやら、この方、すごい方のようです。

尾畑留美子さん
佐渡高校卒業、慶応大学法学部卒業、日本ヘラルド映画の宣伝部に所属。ハリウッド映画「氷の微笑」「レオン」などの宣伝プロデュースを担当。

29歳で佐渡へ戻り、尾畑酒造へ。

この学校蔵や、特別授業などのプロデュースを手掛けているのも、この方のようです。

学校蔵の理念は、
『幸醸心(こうじょうしん)』 
 
“幸せを醸す心”ってステキですね。

そして、コンセプトは、
「酒造り」「共生」「交流」「学び」

きちんとそれを実践されておられるようです。


学校蔵Cafe、おそるべし。

Cafeに来ただけのつもりが、色々なことを考えさせられ、刺激を頂きました。
「また来たい。」そんなふうに思える場所でした。

お天気も最高の中、濃いひと時を過ごし、学校蔵をあとにしました。

景色も最高です。

おまけ。

真野鶴の純米吟醸のワンカップ。
美味しくて、絵柄も可愛い。
シールじゃないので、ずっと楽しめます。

そして、頂いた酒粕で作った、甘酒と、梅酒の梅。

この酒粕は、びっくりするくらい、柔らかくて、ジューシーで、香りがよくて、本当に美味しかった。
梅は、カリカリで、あまり甘くなくて、これまたびっくり。
梅酒の梅で、どうしたらこうなるんだろう。
またいつか、行くことが出来たら、聞いてみたいものです。



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