1ミリも共感できないのは、1ミリという言葉。だけど、結構使っております。
「そんなこと、1ミリも思ってません。」という言葉、使っていませんか?
今はいろんな方々、著名人の方、政治家の方でもこの言葉を使われるのを見聞きすることがあります。日本語の使い方として、おそらく元々はなかったであろう、この1ミリという言葉について、ちょっと疑問に思ったので調べてみました。
1ミリという言葉は、「全然」や「全く」という言葉に置き換えられ、文章の中に必ず否定語を伴って使われます。いわば副詞の役割を果たす言葉ですね。
そして、この1ミリという言葉、今となっては使ったことない人のほうが少ないのではないでしょうか。
先日ふとがらやんは気づいてしまいました。1ミリってよく使われているけど、ミリの次は何がくるの?どんな単位なん?長さ?重さ?体積?
これを読んで、そういえば何だろう?って思ったそこのあなた!ちょっとだけ、がらやんのお話にお付き合いくださいませ。
【1ミリの意味と、使い方。「副詞の呼応」の一つになっていますね。】
本来の物理的な意味以外を調べてみたところ、下記のような説明がありました。
上記にある通り、必ず後ろに~ない、という否定語がくっついてきてますね。文法用語で言えば「副詞の呼応」と呼ばれる使い方になります。と書くと、何だか正しい言葉として使われているような気がしてきました。
しかし、論文など学術的な文献には出てこず、ほとんどが話し言葉の中だけで使われているようです。下記に詳しい説明をされている記事がありましたので、ご紹介しておきます。
ちなみにこの記事は「ことばの研究所」というサイトで、がらやんが普段疑問に思う言葉をたくさん調査されておりました。そう!それ疑問に思ってた!という言葉に関する質問がたくさん掲載されていますので、ご興味のある方はぜひ。
【ところで、ミリの後には何がくる?長さ?重さ?体積?】
がらやんが最も疑問に思った、正確な単位について。いろいろ調査すると、基本的には「mm(ミリメートル)」という長さの単位として使われているようです。
本来は「1ミリもそんなことは思わない」なら、量を表しているので「ml(ミリリットル)」か「mg(ミリグラム)」、「(モノなどが)1ミリも動かなかった」なら距離を表すので「mm(ミリメートル)」使うのが正しいのでしょう。
ただ、リットルやグラムをいちいち使い分けるのは面倒だし、何より語呂が悪くなる、ミリだけにしても否定の意味は十分に伝わるから、後ろの単位はなくなったのかもしれませんね。
ところで、強い否定を表すなら、もっと小さい単位を使っても良いのでは?と思いませんか?まだまだ他にもたくさん単位がありますが、実際にはあまり使われることはないようなのです。
これはがらやんの推測ですが、おそらく小ささを表す単位として最もなじみがあるからミリが使われているのではないかなと思っています。人間の肉眼でみえる最小のサイズは0.1ミリと言われているそうで、ここでミリが使われているのも最小単位という認識があるからかな、と。
しかし、がらやんとしては使いたいのです!ミクロンとかナノとかピコとか。はたまたオングストロームとか。例えば・・・
「私の決意は1ピコも揺るがなかった。」
・・・・なんだかユルい表現ですね。ペッと蹴飛ばされてしまいそうな決意です(笑) やはり、ここはミリのほうが、強い否定表現としてしっくりきますね。
【おわりに】
1ミリも~ない、は文献などで使われることはないにせよ、口語としては割と古くから使われているなじみのある言葉であることがわかりました。そして、ミリの後ろは長さを表すメートルだろうということも。
また、ミリが一般的に使われているので、本来はミリより小さい単位であるミクロンやナノ、ピコなどは、ほとんど使われず、使用しても説得力がないことも、改めてわかりました(笑)
がらやんは、新しい言葉を、書き言葉として使うことに少しだけ抵抗があります。疑問に思ったことはどんどん調べて、できるだけ正しい日本語を身に着けて・・・という気持ちだけはあるのですが、実際には今さら勉強なんて1ミリもしたくないなあ、と思うがらやんなのです。
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