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2023年10月のメッセージ

方向転換。
今までと違う流れに乗っていくこと。

今月はこれを心がけてください。

私たちには恒常性維持機能(ホメオスタシス)があり、身体は平常な体温や心拍数、血圧を保とうとします。

また、私たちには自我意識があり、今までの自分や世界のイメージを保とうとします。昨日と同じ今日が続いたり、自分という存在が、肉体の細胞がすべて入れ替わっても自分として保てるのも自我意識が自分をキープしているからです。
そのままの状態を保ち続けると、現状維持にはなりますが、進化しません。

生命は進化し続けています。

私たち個体の生命は全体のいのちに比べると一瞬の煌めきですが、それでもひとつの命は全宇宙とつながっており、宇宙的なホメオスタシスの一機能としてあることは否めません。

自我を持つ個としての存在と、宇宙のホメオスタシスの一部であるということ、
また、宇宙の意志に基づく進化の流れの一部であること、

これを忘れないようにしたいです。

宇宙というと規模が大きすぎるとかスピリチュアルですか?と言われそうですが、
自然の摂理と言い換えてもいいです。私たち人間も自然の一部ですから、その流れに則った存在であることが大事です。

自然界にも現状維持しようとするホメオスタシスは機能しています。天体の運行や植物の成長、微生物の活動等を含め、あらゆるものが関係し合い、成り立っています。
そして現状維持だけでなく、この宇宙が一つの方向を向いて進んでいるという点においては、進化におけるホメオスタシスが働いていると言えます。ヒトという存在が現れたのもその働きによるものですし、今後どうなっていくかも実験の最中です。

一つの方向に向かって進んでいるとはいえ、具体的に決まっているわけではないので、その抽象度の高いゴールに向けて、あらゆる存在が試行錯誤しながら向かいます。
私たちはその中の一つの点であるわけです。

さて冒頭に書いた「方向転換」についてですが、そのような大きな宇宙の試みの中で、私たちは方向転換を迫られているということです。

自我が強く成長してしまった人間の多くは、この全体図が見えなくなっています。自分たちが世界の中心にいるように思っていますが、それは幻想です。天動説から地動説になるような意識の変換が必要です。

自分たちが無数の瞬きの中のひとつの点であると気づくことで、逆に、全体図を
俯瞰する視野が手に入ります。

トーラスという形がありますが、内が外に、外が内につながっています。メビウスの輪を思い浮かべてもいいでしょう。
自我という近視的な視点と、宇宙を俯瞰するという鳥瞰図的な視点の両方を行ったり来たりする。そして自分は不在であり、自在である。

そんな意識状態を体得していただきたい。

自分は有って無い、無いけど有る。

肉体があるとなかなかそう考えにくいですし、日常生活で人間社会にどっぷり浸かっていると、目の前の現実にとらわれてしまいます。一日のちょっとしたすき間時間や寝る前だけでもその感覚を感じようとしてください。

それがわかってくると、自分はパラパラマンガの一枚一枚が連なって一つの存在に見えるのだとわかってきます。

パラパラマンガは一冊の本ですが、1ページ1ページはバラバラの紙です。パラパラとめくる時、すき間(空間)が生じます。

一枚の紙があり、空間があり、紙があり、空間があり、、、

その感覚が身についてくると、紙ではなく、紙と紙の間にある空間が自分なのだと思えるようになります。そうなると、自在にどのページに行くかを決めることができます。これは時空を超えることになります。

パラパラマンガ本は一つの事象であり、あなたはその外にあり、時に、そのページのひとつになったり、本自体になったりします。

「本を眺めている自分」とは違います。パラパラマンガを見ている自分となると、自分という存在が、客観的にですが、存在します。

でなくて、「自在」です。あなたはパラパラ本が生じている空間ですから、実在はないのです。

抽象的な話になりましたが、今月の「方向転換」というのは、

「実在している自分」という認識を「偏在している(または不在の)自分」という認識(感覚)に換えていく

ということです。

今後、時代はそういう方向に向かいます。AIや情報空間が話題になっているのも
そういう流れの中にあるからです。

今すぐにわからなくても、ここにいる肉体を持つ自分は「現象」なのだなと思っておきましょう。

現象は実体がなく、変わりゆくものです。
いかにも風の時代にふさわしいありようではないですか。
意識の変容が求められています。少しずつでも対応していきましょう。

今までの概念にしがみつくと、動きがとれなくなっていきます。個体ではなく、液体や気体、あるいは風のような自分を感じていきましょう。
環境や実生活においても同じです。

物事にしばられず、自在である。

つまり、パラパラ本で説明した「空間」である認識が求められます。
じっくりと考えてみてください。

では楽しい10月を。

「和音」2023.10.1


追記:

大きな意識変革が問われていると感じます。自我中心のあり方に限界が来ているのでしょう。

抽象度の高い視点を持ち、地に足をつけて生きる。

これもまたトーラスやメビウスの輪のように裏表の関係にありますね。

新しい時代の息吹を感じます。
変容の前の大きな混乱はあるでしょうが、それもまた自然の摂理。そこに対応していくことで、人類もまた新しい視点を得て進化していくことでしょう。

*「進化におけるホメオスタシス」という言葉が出てきます。ホメオスタシスは現状維持機能なので、進化とは相反するのではないか?という疑問が生じる人がいるかもしれません。
これは、「進化する」という機能(意図?)を維持するホメオスタシスがあるという意味です。

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