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カオスの縁とグループセラピー

カオスの端:集団心理療法における制定、混乱、および出現
The Edge of Chaos: Enactment, Disruption, and Emergence in Group Psychotherapy

カオスの縁と呼ばれる概念がある。

秩序と混乱の境目の状態、

生命のダイナミズムが最も大きくなる状態、

一触即発だけど、表面上平静を保っている動的平衡状態、

あと一個砂を載せたら大崩壊する、崩壊ギリギリの砂山のような状態、

などなど、いろんな表現の仕方があるけれど、秩序と混乱の境目に立つ状態がカオスの縁と呼ばれる状態だそうだ。

これは感覚的にはよく分かる。

水からお湯に変わりそうな不安定な状態や一触即発の国際関係、病気がもうちょっとで治りそうで直りきらない状態などなど、日常生活で考えても、ある状態からある状態に遷移するその境目はひどく不安定な状態というものが出現する。

しかしながらこの不安定性というのは高いエネルギーも孕んでいる。芸術は国家衰亡の間際に花開く、みたいなことが言われるのも、このカオスの縁と呼ばれる現象で説明できるのかもしれない。

今回取り上げる論文は、心理療法におけるグループセラピーで、このカオスの縁がどのように現れるのか、またそれにどう向き合うのかについて触れたものである。

グループセラピーは参加者同士の対話で進行するが、グループの関係性が変化し、その色合いが変わろうとするその最中に、一時的に状態が不安定になるということがあるらしく、その様子について色々と触れられている。

Q: 日常生活におけるカオスの縁にあたるものを定量的に評価する方法ってあるんだろうか?

明日目を通す論文:
Life is not on the edge of chaos but in a half-chaos of not fully random systems. Definition and simulations of the half-chaos in complex networks
人生はカオスの端にあるのではなく、完全にランダムではないシステムの半カオスの中にある。複雑ネットワークにおけるハーフカオスの定義とシミュレーション


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