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ショット(Zero-shot,One-shot,Few-shot)の違いと使い分け
AIに何かをさせるとき、「どれくらいの例を与えるか?」が重要になります。これを「ショット(shot)」と呼び、主に Zero-shot, One-shot, Few-shot の3つのパターンがあります。
1.Zero-shot(ゼロショット)
→ 例を一切与えずに、いきなり質問する方法
📌 特徴
・AIの事前学習された知識を使って回答する
・シンプルな質問に向いている
・曖昧な質問だと誤った出力が出やすい
📖 例
プロンプト:「イヌとネコの違いを説明してください。」
AIの出力:「イヌは群れで行動することが多く、忠誠心が強い傾向があります。一方、ネコは単独行動が多く、独立心が強いと言われています。」
📌 使いどころ:
・簡単な質問や一般的な知識を求めるとき
・AIの知識を試したいとき
2.One-shot(ワンショット)
→ 1つだけ例を示して、AIに学習させる方法
📌 特徴
・Zero-shotよりも精度が上がる
・具体的なフォーマットを理解させるのに有効
・例が1つなので、柔軟性はやや低め
📖 例
プロンプト:
「以下のようにイヌとネコの違いを説明してください。
例:
イヌ: 群れで行動することが多く、忠誠心が強い。
ネコ: 単独行動が多く、独立心が強い。
では、ウマとロバの違いを説明してください。」
AIの出力:
「ウマ: 走るのが速く、乗馬や競技に使われることが多い。
ロバ: 頑丈で力持ちで、荷物運びに使われることが多い。」
📌 使いどころ:
・特定のフォーマットで回答させたいとき
・AIの出力の方向性をある程度決めたいとき
3.Few-shot(フューショット)
→ 複数の例を示して、AIの理解を深める方法
📌 特徴
・例を増やすことで、AIがより適切な出力をしやすくなる
・特定のスタイルやルールを学習させやすい
・例が多すぎると、AIの処理コストが増える
📖 例
プロンプト:
「以下のように動物の違いを説明してください。
例1:
イヌ: 群れで行動し、忠誠心が強い。
ネコ: 単独行動が多く、独立心が強い。
例2:
ウマ: 走るのが速く、乗馬や競技に使われることが多い。
ロバ: 頑丈で力持ちで、荷物運びに使われることが多い。
では、ライオンとトラの違いを説明してください。」
AIの出力:
「ライオン: 群れで行動し、オスはたてがみを持つことが多い。
トラ: 単独行動が多く、縞模様が特徴的。」
📌 使いどころ:
・より精度の高い出力を求めるとき
・AIに特定のルールやフォーマットを学習させたいとき
4.どのショットを使えばいいのか?
Zero-shot
・精度は低め
・一般知識の質問や簡単な指示
One-shot
・精度はそこそこ
・ある程度フォーマットを決めたいとき
Few-shot
・精度は高い
・AIに特定のルールを学習させたいとき
5.まとめ
Zero-shot: AIの知識をそのまま活用
One-shot: 1つの例で方向性を示す
Few-shot: 複数の例で精度を上げる
この考え方を知っておくと、AIに適切な指示を出しやすくなります。実際の用途に応じて、どのショットを使うかを決めると効果的です!
次回は、出力の精度を上げるためのプロンプト改善テクニックをご紹介します!