「強迫性障害」という精神疾患とは【私の持病について】
みなさんは、「脅迫性障害」という精神疾患をご存知だろうか。
全人口のうち強迫性障害にかかっている人は1、2%、50~100人に一人の割合といわれており、
欧米では、精神科外来に通う患者さんのうち9%が強迫性障害であると言われている。
芸能人などでも、この症状を持っている人は多い。
概要
「強迫性障害」とは、強い「不安」や「こだわり」によって日常に支障が出る病気である。
実際にはありえない事柄や状況に対する不安感に、それが不合理でバカバカしいと分かりながらも過度にとらわれ、その不安を解消するために一見無意味で過剰と思われるような行動を繰り返してしまうのである。
具体的に言うと例えば、何度も確認したにもかかわらず“家の鍵をかけたかどうか”を不安に思って繰り返し家に戻ったり、汚物などを触ったわけでもないのに“手に病原体がついている”ことを気にして何時間も手を洗い続けたりする等である。【意味がないと分かっていても、意味がない行動を繰り返ししてしまう】
記事のタイトル通り、私も、この「強迫性障害」を持っている患者の1人である。
(ADHD、ASD、APDもあるが、これは発達障害、つまり精神疾患の症状ではないため除外する)
健常者の皆様には、強迫症には強迫観念と強迫行為の2つの症状があることを覚えていただきたい。
「強迫観念」は繰り返し頭の中に浮かんでくる考えで、それが無意味、不合理であると分かっていても無視することができずに強い不安、不快感を引き起こす。
「強迫行為」は、強迫観念による不安や恐怖、不快感を軽くしようとする目的で繰り返し行われる行為である。
「強迫行為」によって不安は一時的に軽減するが、結果的に不安の対象をより脅威に感じることとなり、やり過ぎていると自覚しつつも、さらに強迫行為を繰り返し、止められなくなるという悪循環に陥るのである。
自分の場合の症状
私の場合は、
・手洗いを何度も繰り返す【不潔恐怖・洗手強迫】
その他の症状(事例)ドアノブや手すり、つり革など、不潔に感じてに触れられない。
・何度も家に戻って戸締りや火の元の確認をする
【確認行為】
その他の確認行為症状の事例↓
繰り返し確認しても不安になる。そのため出かけるまでに時間がかかり、遅刻を繰り返す。
また、外出しても不安になって帰宅してしまう。毎回スマホでスイッチ類の写真を撮って安心を得ようとする人もいる。
・他人に誤って危害を加えたのではないかと繰り返し心配する【加害恐怖】
(その他の【加害恐怖】の行動例)他人に何度も確認したり、被害届が出ていないか警察に確認したりする。
・毛を抜きたい衝動が抑えられない【ため込み障害】
「ため込み障害」とは、「物がなくなってしまう」などの気持ちが強まり、物を手放せない状態のこと。
ため込み障害の他、以下の病気も強迫関連症候群に分類される。↓
身体醜形障害:「自分は醜い」と強く感じる
抜毛症:毛を抜きたい衝動が抑えられない
皮膚むしり症:肌をかく、爪を噛む、かさぶたを剥がすなどの行為がやめられない
(その他にも、【強迫儀式】
自分なりの順序・方法で物事を進めなければならないというこだわり。
(行動例)入浴や着替えなど、順序を間違えると最初からやり直さなければならず、時間がかかる、
【物事へのこだわり】
家具や小物(リモコンなど)の配置に過剰にこだわる。
(行動例)曲がっていたり、場所が変わっていたりすると、必ず戻すなどがある。)
だが、この病気の一番厄介であり辛い所は、脅迫行動や観念を無理にやめようと試みるとかえって不安が高まり、精神的に不安定な状態に陥りやすくなってしまうということだ。
日常生活を送るうえで、さまざまなことに不安を感じ、それを解消しようと試みるのは誰にでもあることである。しかし、強迫性障害ではそれらの心配や行為が過剰になり過ぎることにより、日常生活を送ることが困難な状態に陥る。
私自身も自身の「強迫観念」と「強迫行為」が非現実的であることをある程度は理解しているのだが、逆に抑えようとすると、尋常ではない罪悪感に押し潰されそうになるのである。
合併症
また、強迫性障害の多くは不安症、うつ病、摂食障害、強迫性パーソナリティー障害など、ほかの精神疾患を合併することが分かっている。
そのため、抑うつ気分や不眠、対人関係の未熟さなど、さまざまな症状を伴うのが一般的である。
【自分の場合は、失笑恐怖症という【ストレスを感じた瞬間に自分の意思とは関係なく爆笑してしまう精神疾患を発症した。
この症状で、母親に嫌味や罵詈雑言を言われる回数がめちゃくちゃ増えた】
主な治療方法
強迫性障害と診断された場合は次のような治療が行われる。
薬物療法
強迫性障害の治療は、うつ病の治療に用いられる選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)などによる薬物療法が主体となる。
【この薬を服用することで感情や気分の安定を促す“セロトニン”と呼ばれる脳内物質が増えることが症状改善につながると考えられている。が、どういうメカニズムかは分かっていない。】
精神療法
強迫性障害の治療は薬物療法だけでは十分な効果が得られないことも少なくない。
そのため、薬物療法と同時に、症状の不合理性に関する理解を促し、行動修正(逃げない・繰り返さないなど)を図る“認知行動療法”を行うのが一般的である。また、医師や臨床心理士とのカウンセリングなどを行う精神療法を併用する。
特に“認知行動療法”は、自身の考えと現実との歪みを修正するなど強迫性障害の改善に一定の効果が期待できる。
この「脅迫性障害」は、病院に来て治療を継続できれば少しずつよくなる病気である。
多くの患者が寛解レベルまで治る…らしい。
しかし、私の場合はこれらの治療方法を受けるができない。なぜなら、親がいるからだ。
親、友達などの「良き理解者」がいることは、治療の寛解率が非常に高い。これがやはり第一であろう。
私の親は、私の存在を見ていない。
完全に「私の存在自体」と、「私の精神疾患そのもの」を舐めきっている。
一応、精神科医には行ってる【ADHDの薬であるコンサータを薬局から貰うため】のだが、親と一緒に行かなければならないため、医師に本当のことを話せない。
なので、「脅迫性障害」はまだ治っていない。
それどころか、前述した通り「合併症」を発症してしまった。
なので、私1人でこれらの病気と戦うしかないのである。
最後に
強迫性障害は心配性や潔癖症と違います。
日常生活に支障をきたしているかどうか、が診断のポイントになります。
どのタイミングで受診すべきか、自分自身では判断しにくいことも多いのがこの強迫性障害です。
家族や友人から指摘されて受診に至るケースも多くあります。
「バカバカしいと思っていても、繰り返してしまう」、「(強迫行為を)やめたいのに、やめられない」など、矛盾を感じて苦しんでいるのであれば、一度受診するべきでしょう。
私は、皆さんに幸せになってもらいたいのです。
この病気の苦しみは、当事者が一番分かるはずです。馬鹿馬鹿しいと思っているのは周りだけではないんです。でも、不安で不安でやめられないんです。意志に反して「強迫観念」や「強迫行為」が出てきてしまうのが、強迫性障害の特徴です。
精神疾患などで孤独感を感じている人に伝えたいです。よく頑張ったね、貴方は独りじゃないと。貴方はおかしくないよ…と。
このブログで、貴方の孤独感が少しでも和らいでくれたら、私はとても幸せです!
それでは、最後まで読んでくれてありがとう!
また、noteで会いましょう!
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