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もう、私は孫の顔を見せたのかもな。
今年は12/26から1/2まで、夫の実家に帰省する。
飼っているコザクラインコの『なご』は、その間私の実家に預けることにした。
というのも、私の両親はインコが大好きなのである。
私の実家ではこれまでに2羽、インコを飼っていた。
コザクラインコ(ノーマル)の『そら』と、セキセイインコの『むぎ』。
2羽ともすごく可愛く、特有のにおいは香ばしく、我が家はインコが大好きになった。
私が高校生の頃むぎが死んでからは「死に目にあうのは悲しいから」と何も飼わずにいる両親だが、やはりインコが可愛いようで、なごを預けると嬉しそうにする。
そのため私が家を空ける時はいつも預かってもらっているのだ。
今年も年末が近づいてきたタイミングで、母から「お父さんが「なごはいつうちに来るのかな?」って言ってるよ」とLINEが来た。
お父さん。
私が小学生〜中学生のころ単身赴任で家にいなかった父。
小さい頃に2人でしたキャッチボールだけが、私と父のコミュニケーションだった。ちなみに小学生低学年の私の顔面にボールをぶち当てたことを、父はまだ謝ってくれていない。
ヒロアカのかっちゃんですらデクに謝ったのに。
父が赴任から帰ってきたあとも関わり方がわからず、高校、大学のころは全く会話がなく、そのまま社会人になり家を出てしまった。
家を出て改めて両親への感謝が募る一方、やはり父と何を話せばいいかわからない。
そんな私と父の架け橋になってくれたのが、なごである。
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可愛いですね。
なごはコザクラインコ(バイオレット)。
コザクラは昔飼っていたこともあり、父はもうメロッメロ。
『なご』という共通の話題が出来たことにより、私と父は少しコミュニケーションをとれるようになった。
私と父の間を(文字通り)飛び回るなごには感謝しかない。
今年の年末もなごが来るのを楽しみにしていたようで、実家のカレンダーには父の字で「ピーちゃん」とあった。
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定年を迎え嘱託社員として働く父。
私の記憶の中にいる父よりも、白髪が混じり、優しい顔をしていた。愛おしく思う。
なごを見つめる優しい目に覚えがある。
私の4つ下の弟が産まれた時と同じものだ。
小さい命を愛おしそうに見つめる父。
こりゃあもう、私は孫を見せたも同然じゃなかろうか。
ちなみに昨年の正月、祖父にインコの写真を見せた時は「おっ!目元がまんまるでお前にそっくりだ!」と言われた。
やはりインコは私が産んだ。
腹を痛めて産んだかいがある。
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