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「江戸を味わう edonoaji くらし ・経済 」−9 小雪


       ならわし 24節 12ヶ月

       花        風       月
    [くらし]   [経済]   [季節]

 江戸時代の江戸(現在の東京)は、人口は、1720年
100万人を超えて経済も、世界一の都市であった。 当時パリは約54万人、ロンドンは約63万人。


小雪は、日中は暖かくても朝夕は冷える。
        11月22日〜12月6日

新嘗祭   2024年11月23日   
  稲の収穫を祝い、五穀豊穣を祈る祭儀です。
   五穀は 「米・麦・粟・豆・キビ」。
  新穀を八百万の神にお供えし、神をもてなし 感謝する。その後、新穀を神ともに 食して収穫に感謝をする祭りです。「にいあえのまつり」、または「しんじょうさい」という。「にいなめ」は古代の稲の収穫祭である。民間儀礼と宮廷祭祀に分化している。
民間としては 万葉集に「にいなめ」の歌が見える。宮中祭祀でも「古事記」神代にも「新嘗」を行う話がある。「日本書紀」にも神代紀を始めとして 新嘗祭は早くより定着していたとみられる。

大聖寺伊万里 明治時代
色絵栗文輪花小皿

花[くらし]−小雪(しょうせつ)
酉の市  酉の市は11月の暦で「酉の日」に当たる日          に行います。一の酉  11月5日
                    二の酉  11月17日
                    三の酉  11月29日
  各地の大鳥神社などで行われる 開運招福 商売繁盛を願うお祭りで、江戸時代初期から続くと言われる 代表的な年中行事です。
三の酉の市のある年は火事が多いと言われます。
江戸時代は今よりも寒冷期だったようです。暖を取る季節になるからでしょう。

伊万里 明治時代
色絵竹に雀文輪花小鉢

風[経済]−暦
  伊勢暦(いせごよみ)
江戸時代前期の1631年に、山田の森若太夫が初めて 暦を出版したことに始まる。その頃は 暦師は2人が確認されているが、その後 1753年には21人になったと考えられている。
出版部数は非常に多くなり1716年から35年には毎年200万部が出版され、全国で配られた暦の約半数を占めていたとも言われている。表装も濃紺地に吉祥文様の金箔を押した豪華なものから、簡素なものまで 多種類の伊勢暦が作られ、初穂料により配られた。
 伊勢暦は、木版印刷の暦を折りたたんで用紙をつけた折本形式のものがほとんどで、木版印刷が発達した江戸時代には各地でいろいろな暦が出版された。
大量に印刷された伊勢暦は伊勢神宮の御師(おし)達によって毎年定期的に 、江戸幕府・諸大名から農民まで、伊勢御師たちの活躍により、各地各層の檀家周りを行う際に、神宮のお祓札に添えて届ける伊勢の土産の一つとして全国に運ばれ配布されました。
 各地の人々にとっても生活の基準となった 必需品として大いに楽しみに心待ちにしていたものであったのでしょう。 伊勢ブランドの主要商品だったのです。                   三重県立博物館資料参照(現在では、神宮歴として毎年発行されています)。
   
 

古伊万里 江戸時代
19世紀
染付花文茶碗


月[季節]−暦(カレンダー) 
 各土地の特色を加えた 地方暦が作られるようになりました。 
    ・田山暦  岩手県
    ・盛岡暦  1865年〜1869年 
    ・薩摩暦  薩摩藩 1785年〜 
    ・三島暦  伊豆 
    ・江戸暦  1663年〜                              ・会津暦  諏訪神宮の神宮が発行   
    ・写本暦  幕府天文方から発行                    ・秋田暦  幕末1851年〜1869年
    ・弘前暦  江戸後期 
    ・京暦    大経師暦1613年〜 
    ・南都歴  奈良の陰陽師によって作られた奈良                暦とも言う。15世紀中頃から。 他 

 色々な暦・カレンダーが発行される季節です。 江戸時代の暦が複雑だったので、 暦制作には厳しい統制がありました。
 そこで、自分で作る絵の暦が流行りました。せめて多い日数の月、少ない日数の月と、大小の月を絵の中でわかるようにという絵暦です。武士も含め 民衆の間でオリジナルの暦は盛んに作られて、競い互いに交換されました。浮世絵師も木版印刷で絵暦を作ります。後に、木版印刷は発展して浮世絵師鈴木春信による 1765年多色刷りの錦絵は世界初のカラー印刷物となります。                                   
                       
                         ※ 毎月2回発行

昼と夜の寒暖差を感じます。暖かくどうぞ。



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