「時間がたりない私たち」を考える|『時間術大全』から学ぶ
こんにちは。「うみ@ライターを目指す人」です。
「最近、時間が足りない」と感じませんか。
わたしは時間が足りなくて、毎日あせる感覚があります。あれもやりたい、これもやりたい。そのためには、優先順位を決めるしかありません。
優先順位の大切さは、充分知っているつもりですが、うまくいきません。
わたしなりに、「緊急性が高いもの」「重要度が高いもの」を意識して、日々取り組んでいます。しかし、時間が全然足りないのです。焦燥感をすごく感じます。
そんなわたしにピッタリの本がありましたので、紹介します。2019年に、アメリカで出版された『時間術大全』という本です。
Googleで働く2人の著者が、「時間を作る(原文:MAKE TIME)ための87の時間術」を紹介しています。
そのなかで、わたしが実践した3つの戦術を取り上げます。他の時間術も参考になるので、よければ読んでみてください。
【基本原則】4ステップを毎日くり返すだけ
1日の流れは「ハイライト、レーザー、チャージ、チューニング」の4ステップからなります。
ハイライト:毎日「最重要事項」を選ぶ
レーザー:「気を散らすもの」を撃退する
チャージ:体を使って「脳を充電」する
チューニング:システムを改善する
具体的には、以下の4ステップを毎日くり返します。
ステップ1で、その日優先する「ハイライト」を1つ決めます。
ステップ2で、特別な戦術を使って、ハイライトに「レーザー光線のように集中」し続けます。
ステップ3で、時間と注意力を1日中コントロールするために「エネルギー」を加えます。
ステップ4で、1日をふり返って、簡単な「メモ」をとります。
「完璧」をめざさない
『時間術大全』では、「時間を作る87の戦術」が紹介されています。しかし、全部の戦術を一気に試す必要はありません。むしろ戦術を選び、試し、くり返してみましょう。毎日新しい戦術を試さなくても、問題ありません。効果があるなら、続ける。効果がないと思うなら、毎日が実験のチャンスです。できることから、やってみましょう。
各ステップについて、詳しく説明します。
1. 【ハイライト】毎日「最重要事項」を選ぶ
その日優先する「ハイライト」を1つ決めます。ハイライトを選ぶことで、前向きで積極的な気持ちになれます。ハイライトは、タスク(機械的すぎる)と長期目標(遠すぎる)の「中間くらいのこと」が重要です。「直感」を信じて、最高のハイライトを選びましょう。
「60分から90分のハイライト」が、最高の効果を得られます。
ハイライトの「3つの選び方」
1日のハイライト選びは、次の質問で決まります。「今日1日のハイライトを何にしたいか?」答えが出ないときは、以下3つの選び方を、参考にしましょう。
緊急性
満足感
喜び
具体例をあげて、順に説明します。
1.緊急性|今日やらなくてはならない、最も急を要することは何か?
仕事で企画している提案書を作成する
子どもが明日提出する課題を手伝う
2.満足感|何をハイライトに選べば、1日の終わりに最大の満足が得られるのだろう?
ハイライトを利用して「いつか」のサイクルを断ち切りましょう。
次の家族旅行の行き先をリサーチする
執筆中の次の文章を1500字書く
3.喜び|今日という日をふり返ったとき、一番喜びを感じられるのは何をしたときだろう?
喜びをくれるハイライトは、他人には時間のムダと思われるようなものかもしれません。
愉快な友人と楽しいランチする
子どもを遊び場に連れて行く
今日は「緊急性」「満足感」「喜び」のどれをメインに置いた1日にするかを、直感で決めましょう。
実践した戦術1|予定を「ブロック」する
1日のうちでエネルギーレベルと集中力が最も高い理想の時間帯に、ハイライトの予定を入れます。「予約済み」のブロックを使って、ハイライトのためのスペースを作りましょう。毎日「自分のための時間」を確保するです。
例に出てくるグレアムは、毎日朝6時から11時までを自分のために時間を確保しています。誰かに予定を聞かれても、「先約があるから」と断ります。
わたしが実践してみて、かならず予定をブロックできる時間は、朝早い時間帯でした。4時半から6時まで90分間は、ハイライトの活動します。予定をブロックすることで、集中して取り組めました。今後も続けます。
2. 【レーザー】「気を散らすもの」を撃退する
ハイライトに「レーザー光線のように集中」し続けます。そのためにテクノロジーを調整して、レーザーモードに入りやすくする必要があります。世界は「気を散らすもの」だらけです。「意志力」だけでは絶対に集中できません。なぜなら、テレビ、ネット、ゲームが爆発的に進化しているからです。人に「本能」があるかぎり、無限の泉(気を散らすもの)には勝てないのです。
気を散らさないようにするためには、すぐ反応できないようにするのが一番です。つまり、ちょっとだけ不便にします。何かに気を取られるたび、集中の深さが犠牲になります。「決意の切り替え」を減らしていきましょう。
実践した戦術2|「朝の巡回」をやめる
1日が始まったばかりで、脳は休まり、気が散る理由はなにもありません。メール、X(旧Twitter)、Instagram、ニュースにすぐ手を伸ばすのはやめましょう。朝の巡回を9時、10時、昼過ぎなど、先に延ばせば延ばすほど、安らかで穏やかな気持ちを長く保て、レーザーモードに入りやすくなります。
わたしは朝の巡回を、午後2時にするよう変えました。それだけで、効果絶大でした。朝一番の貴重な時間を有効に使えるようになり、今後も続けます。
3. 【チャージ】体を使って「脳を充電」する
時間と注意力を1日中コントロールするために「エネルギー」を加えます。そのために、運動や食事、睡眠、静寂、親密な時間などで、バッテリーをチャージ(充電)します。あなたのなかには「バッテリー」があるのです。
僕らの心身は「古代人」と変わりません。「古代」と「現代」の「いいとこどり」をしましょう。
古代式「エネルギー・チャージ」の6つの原則
動き続ける
「リアルフード」を食べる
「カフェイン」をうまく使う
騒がしい場所を離れる
親密な時間を過ごす
睡眠の質を上げる
順番に見ていきましょう。
1. 動き続ける
人間の脳と体は、動いているときが一番効率よく機能します。
2. 「リアルフード」を食べる
いまの世の中は加工食品にあふれています。
3. 「カフェイン」をうまく使う
カフェインはエネルギーレベルを改善するのに利用しやすい手段です。
4. 騒がしい場所を離れる
騒音と気を散らすものにあふれる今日の世界は、エネルギーを奪い、集中力を損ないます。
5. 親密な時間を過ごす
自分のバッテリーを充電してくれる人を探し、直接会いましょう。
6. 睡眠の質を上げる
睡眠は量より質が大事です。ちなみに著者の1人は「1日8時間、冬場は9時間寝る」とのことです。量がある前提で、睡眠の質を上げていきたいですね。
実践した戦術3|気軽に「瞑想」をする
瞑想は、脳の運動でもあります。ワーキングメモリの容量を増やし、集中を維持する能力を高めることが研究で示されています。※
瞑想は、アプリの言いなりでいいのです。瞑想という呼び方に抵抗があれば、「休息」「一時停止」「ひと休み」などと呼びましょう。
わたしはさっそく、アプリをダウンロードしました。ランキング上位にあった「Meditopia」というアプリです。アプリの言いなりに、2分間おこなっただけですが、気分がリフレッシュできました。半信半疑ですが、今後も瞑想を続けていきます。
4. 【チューニング】システムを改善する
1日を振り返って簡単な「メモ」をとります。科学的方法で毎日寝る前に、チューニングしましょう。
なにが起こっているか「観察」する
なぜそれが起こっているか「推測」する
仮説をテストするための「実験」をおこなう
結果を「測定」して仮説が正しいか判断する
結果を記録するために「メモ」をとり続けます。
時間をコントロールするには、技術がいる
今の時代、無防備に生きていたら時間を搾取されてしまうのだと、改めて気付かされました。「時は金なり」といいますが、時間はかけがえのないものですよね。時間をどう使うかで、人生は豊かにもなり、逆も言えます。
ハイライト|朝の時間を使って、ライターの活動をする
レーザー|テクノロジーのすごさを認め、工夫する
チャージ|疲れたときは瞑想する
チューニング|寝る前に1日を振り返る
わたしなりの4ステップを毎日くり返していきます。
いろんな戦術があるので、読んでいて楽しいです。「時間が足りない」と感じる方に、おすすめの1冊です。
まだまだ勉強中ですが、自分の時間をコントロールしていきます。限りある自分の時間を、ともに有意義に使いましょう。
明日もぼちぼち、やっていきます。