ケースのはなし① 一般的なケースの種類
今回はアコーディオンを入れるケースについて書いていきます。
ケースの役割
楽器のケースは、新品の楽器を購入すればほぼ確実に付属してくるアイテムですが、アコーディオンにおいてはこの選択肢と使い方が、演奏活動において影響するけっこう大事な問題だったりしますので、是非ご一読ください。まずケースの種類の話からしていきたいと思います。
ケースの役割とは
1.楽器を保存するため
2.楽器を持ち歩くため
この2つです。それぞれについて解説していきます。
1.保存について
これは楽器を湿気やホコリ、不慮の衝撃から守るためというのが理由です。レッスンや練習など頻繁に楽器を使う場合は、必ずしも毎回ハードケースに入れる必要はないと思います。
ハードケースは重いですし場所も取ります。アコーディオンは四角ではなく少し複雑な形状をしているので、ハードケースだと少々入れづらいというのが正直なところ。ケースへの出し入れ時は楽器を傷つける恐れがありますので、少しでもそのリスクを減らすため普段はソフトケースがオススメです。
普段お家で保存する場合は、柔らかい布などをかぶせておくだけでもOKです。
※直射日光や湿気の影響を受けやすい所、窓際等に置くのは避けてください。
2.持ち歩くことについて
これは、プロアマ問わず、アコーディオニストならば必ず直面する問題でして、演奏中よりむしろ移動中のが体力使うんじゃないか?と思われるほど、人力で運ぶのは苦労します・・・。
アコーディオンは数ある楽器の中でも特に大きくて重い楽器です。分解もほぼできないので、アンプや機材みたいなような重量感があります。
本番となれば、楽器以外にも楽譜や衣裳など持ち物がたくさんありますから皆さんそれぞれ運搬には工夫をされているようです。
アコは重いからといって諦めてしまう人を少しでも減らしたいので、運搬における工夫点などのアドバイスを色々とご紹介していきます。
まずはケースの種類から。
ハードケース
標準的なハードケースはこんな感じです。車輪がついているハードケースもあります。ゴロゴロ引っぱって行けるので便利ですね。
ハードケースへのしまい方
※ベルトの金具でボディを傷つけないようにあえて鍵盤側にベルトを持ってこない方もいらっしゃいます。ケースに入れば必ずしも鍵盤側にストラップを持ってくる必要はありません。
金具で傷がつくのを防ぐためにできる対策としては、あらかじめベルトの金具に布などでガードをしておくこと、楽器を包むように布やクロスをかぶせておくなどがあります。
アコーディオン用クロスのご紹介
クロスをお探しでしたらこんなものも販売されています。ノンシリコンのミクロクロスで指紋や手垢の除去に最適。とてもピカピカになります。大きいサイズの方はホコリよけやガード用としてとしても使えるビッグサイズです。
※ごめんなさい、こちらご好評いただいていたのですが、メーカーさんが廃業されたため本商品も終売となりました。また新しい商品ができましたら更新いたします(2023年8月)。
タニグチオリジナル ハイパーミクロクロス(大) ※終売
タニグチオリジナル ハイパーミクロクロス(小) ※終売
ソフトケース
一般的によく使われているのは、リュック型になったソフトケースです。
ソフトケースは、アコーディオンの鍵盤数やボタン数に合わせたサイズがあります。使用するアコーディオンの鍵盤数とベース数は覚えておいてくださいね。
注意点
機種によっては細鍵盤だったりフレンチタイプの小型アコだったりすると、鍵盤数(ボタン数)が合っていてもサイズが合わない場合があります。
特にボタンアコーディオンは、ケースの種類が豊富にあるわけではないので、ネットで買う際は注意が必要です。できれば現物を持参して、サイズを実際に確認してから購入することをオススメします。
ソフトケースのご紹介
アコーディオンのベルトやバンドネオンケースなども手掛ける、安心安全・超頑丈なケースを作られるイタリアメーカーさんです。
今までのNXシリーズが終売になり、2020年から販売された新しいシリーズです。背負う部分の金具がなくなり反射板もないので、ウーバーイーツ感が減りました。このお値段で手に入るのは魅力的ですね。
昔のケース
アコーディオン型と言われるものもありましたが今は販売しておりません。
これは楽器とケースとの間に無駄な空間がないので、衝撃にも強い上にハードケースより軽いです。一昔(ふた昔?)前の日本では、ほとんどのアコーディオニストがエキセルシァーの機種を使っていた時代があったので、その頃はおなじみのケースだったのではないかと思われます。今ではあまり見かけませんね。
次回は運搬の時のアレコレについて解説していきたいと思います。
このnoteが少しでも参考になれば幸いです。
では、また!