体外受精 胚盤胞移植
移植してきました
移植日だった。
メンタル絶不調
正直なところとてもモヤモヤしていた(モヤらせ先生のせいではない)。
何かが変わるかもしれなくてワクワクする気持ち。
うまくいったらいったで、キャリアが脅かされるのが怖い、キャリアどころじゃなくなるのも怖い、マミートラックに乗せられるのか?思う存分仕事できなくなるのではないか?海外赴任は?海外転職は?海外移住は?
ダメだった場合も、当然今度は経験したことのないやり場のないネガティブな気持ちを咀嚼しなければならない。そしてまたホルモン剤を飲んだり、通院日を調整してすべてやり直しなのも嫌だ。
どっちの山も手ごわい。メンタル八方ふさがりである。
そんな中迎えた移植は日常だった
移植は採卵をした立派な手術室で行われたものの、一瞬にして終わり、やることはなんならSEET液移植とほぼ変わらなかった。(AHAとEmbryo-glueあわせて42000円也)
消毒が採卵のときと同じくらいしっかり行われたのと、移植のときに「じゃあSEET液入れますね」ではなく「Joyceeさんのたまご、1個、移植しまーす。3、2、1、ハイ🚀」と人の卵をロケット発射のように注入してもらったくらいの違いだった。
優しい看護師さんが、「ほら、光ったところがたまごですよ」と一生懸命教えてくれたが、あんまりよくわからなかった。
着替えを終えて手術室フロアを出ようとすると、さっき移植してくれたお医者さんと看護師さんが既に前日の飲み会の話で盛り上がっていた。
移植は日常だ。陽性も陰性も、母になるのもならないのも、きっとこの世界の日常だ。
少しだけ自分と世界のバランスが取れた気がした。
外で待っていた夫に「大丈夫?痛かった?」と聞かれた。
そうか、採卵のとき大騒ぎしたから痛いかどうか気にしてくれたんだろな。ありがとう、夫よ。
でも、『違うそうじゃない。もう移植戦士の悩みはその先にあるんだよ。』という心の声は言わず、「大丈夫だった」とだけ言ってマックのポテトを手に帰宅した。