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★連載「本音で生きる~LIVEエピソード~ 」①はじまり
ようやく、ゆっくりと深呼吸をした。
たったいま、潜水からあがってきたかのように。
無理もない。
少人数のライブハウスやストリートライブすら
自分で開催したことがない人間が、
いや、、かつては家から出るのすら怖くて
半分ひきこもりのようになっていた自分が、
こんな素敵なライブハウス(渋谷JZ brat)
という場所で単独ライブをやるだなんて。
貸切で知っている人ばかりとはいえ、
50人ほどのお客さんを前にした2時間近いライブ。
それも歌と同じくらいに「語り」を入れた、
ポップさからは距離をおいた緊張感のある場。
実はそのストーリーは、
偶然がくれたきっかけから始まったものだった。
けれど歩みを進めるうちに、"何度もイメージに浮かんできていた場所" だったことにも気づくことになった。
雪のかたまりが坂道でだんだんと大きくなるように、
当日に向けて高まっていったエネルギー。
その手ざわりと実感がようやくやってきたのは、
「感動した」「涙した」「癒された」
そういったたくさんのありがたい言葉を、
ライブが終わって聞いてからだった。
これは、1人の人間の、
心の奥底に持っていた本音や感性が
あらゆる "こうあるべき" や "人の目、世間体"、
そういったものを取り払って形として結晶化していく話だ。
初めは本当に1人だった。
いや、自分自身すら信じていなかった。
けれど、取り組む中で自分の確信が深まると共に、
景色が変わっていった。
仲間が激励をくれ、あらゆるできごとが気付きになった。
いくつものコンプレックスや弱さとも
向き合うことになったけれど、
"すべては未来からみて価値がある"
そう思いながらすすめられるようになった。
コーチを仕事とする私は、とくに
「自分の感性やカラーを大事にして生きようとする人」が、自分らしい彩りで輝くためのサポートをしている。
当然ながら、そう名乗るなら自分が誰よりも本音で生きていること。
この期間を連載という形で振り返りるのと同時に、
自分の掲げたビジョンに向けてますます取り組んでいく。
これは自分の背中を押す新たな挑戦でもある。
「優しい無重力の中で、
愛のある音や声、言葉に満ちた社会へ」
その意図がどういったもので、
それを表現するライブとはどういったものか、
その先に取り組んでいきたい方向は、
それを表現するためにライブという形をとった。
可能な限り、言葉でも伝え、何より実践していく。
究極的には、自分自身の人生で実践したことしか、
人間には分からないと思う。
それでも、一人でも、少しでも、
何かを感じたり、共に歩んでくだされば嬉しい。
応援や感想なども思っている以上に嬉しいです。
それでは、わけあって「45回」と決めた連載、
魂を込めて、つづっていきます。
Joji