悲しいこと
昔から、動物が理不尽に酷い扱いを受けるのが辛い。
人が可哀想な目に遭うのは、それほどでもないけれど、動物は駄目だ。ものが言えないだけに、なおさら可哀そうになる。
小さい頃から人の気持ちにはなれないのに、動物のことは気にかかった。
飼い主はわからないからと、盲導犬が、通りかかった人にタバコの火を当てられたと聞いたときは、本当に酷いと思った。仕事中の彼らは一切抵抗もせず、声もあげないで耐えているのに。
悪意のないものに、悪意を持ってする行為は一方的で理不尽だ。そんな事実が許されている事、まかり通っている事が信じられない。
私達のありようで、どうにでもなるなら、しかも、私達のためにやってくる彼らを少なくとも普通に扱ってほしいと願う。
そして、どんな扱いをされても何も言わず、反抗もしない彼らは、魂の上では私達人間よりどう見ても上位にあるように私には思えてくるのだ。