
企業型確定拠出年金(DC)に関する個人的体験談 その2
皆様こんにちは、よこちょうです。
今回は、前回に引き続き、私の体験談を基にした話を続けて参りたいと思います。
某クラウドベンダーには、2007年11月に入社し、2019年7月末まで在籍しておりました。その中で、「企業型確定拠出年金」との再会を果たすことになったのです。
今回は、そこから今に至るまでの経緯/そして結局どうなの? というところまでを綴ってみたいと思います。
【某クラウドベンダー:確定拠出年金制度との再会】
先週記載しましたが、私は、2007年の11月に5社目のキャリアとして、外資系某クラウドベンダーに入社しました。
入社した当時は社員は100名程度。当然ながら退職金制度など存在しておりませんでした。。人事担当者も2名しかおらず、「まだまだこれから感」満載の状況だったのですが、、、この会社もなぜか成長がすごく速くて、あれよあれよという間に社員が増えていきました。
で、そんな状況の中、時期は忘れてしまいましたが、(確か2010年くらいだったと記憶してますが、)、確定拠出年金を導入する事になったのです。
一度個人型へ移行した私の資産は、再び企業型確定拠出年金へ戻る形となりました。
この職場では、確か全社員導入されており、マッチング拠出(*)も行われておりました。
(*)マッチング拠出:会社が拠出する掛金に加えて、給与天引きで個人でも上乗せができる制度です。
ただ、先の移行の際には触れていませんでしたが、この移管によって、運営管理会社が変わったため、移管元の口座を全て一度解約(現金化)する必要がありました。仕方ないのですが、もったいないなーと感じた事を覚えています。
さて、資産移管後、運用を始めるにあたり、当然ながら以下の手続きが必要となりました。
・移管した資産に関して、以降の運用商品を決める事
・これからの掛金で運用する商品を決める事
この頃には40代後半~50代に差し掛かるという事もあり、リスクを抑えめにバランス型ファンド中心で運用を決めました。また、マッチング拠出も活用し、より資産が増えるように工夫したつもりです。
この会社には2019年まで在籍しましたので、ある程度の期間、運用ができました。
【そして今現在:再度個人型への転換】
2019年8月に5度目の転職で、10名程度の外資系ソフトウェア会社に入社しました。この会社は中退共に加入しておりましたが、企業型確定拠出年金は残念ながら対応できず、再度、個人型への移行と相成りました。
で、個人型への移行の際に、運用商品をそのままで行きたいと思い、運用管理機関を同一の会社でお願いしたのですが。。。
なんと、個人型へ移行する際は、やはり一度解約して移行する必要があるとの事。。つまり同一運用管理機関でも企業型→個人型への移行は資産移管が必要なんです。 これは知りませんでした。
で、肝心の商品選択ですが、もう60歳も迫っていましたので、移管金についてはある程度の割合を元本保証の商品にしました。
そのうえで、以降の拠出(月額23,000円)は元本保証20%、バランス型ファンド80%で設定しました。
現在は株価もバブル期を超えており、市況自体はそれほど悪くないので、ある程度の運用はできていると思っています。
既にこの会社は退職し、現在、株式会社JOYクリエイトの新米として活動しておりますが、個人型はまだ拠出を続けており、60歳を過ぎた後もしばらく続けようかなと思っております。
【現状の運用状況から鑑みた考察】
今まで、拙いながらも私の遍歴を記載してきましたが、企業型と個人型の時期が混在しているため、それぞれ掛金も違いますし、運用商品も違いますので、以下レビューしてみますが、単純に分かりやすく試算してみます。
私が、この制度に加入して拠出を始めたのが(たぶん)2002年ですので、単純に現在(2024年)まで22年積み立てしてきた事になります。
仮に、毎月利息なしで30,000円づつ積み立てたとすると、22年(264ヵ月)× 30,000円=7,920,000円 つまり約800万円貯まります。
現在は本当に低金利ですので、預貯金(or 元本保証系の商品)で運用した場合、ここからほぼ増えないと思います。
仮にですが、年利1%(現状、こんなにはいかないと思いますが)で22年積み立てた場合は、22年後、約881万円くらいです。
一方、お恥ずかしながらですが、現在の私の状況はというと、倍とまではいかないもののその程度まで増えております。(年利ですと約6.5%程度)
60歳を目前にして、この資産が後ろ盾になっているのは、精神的にもとても心強い状況です。
2019年6月に、金融庁の金融審議会市場ワーキング・グループの報告書「高齢社会における資産形成・管理」が公表され、
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf
このレポートの報道が、「老後は2,000万円必要」という事ばかりが独り歩きした感があり、「老後2000万円問題」として取り沙汰されました。
ただ、現状の私の状況を鑑みますと、確定拠出年金をコツコツ積み立てていくことでこの「2000万円」に近づけることは十分可能と思いますし、それ以上の成果を上げることも十分可能だと思っています。
ご参考になるデータとして、まず2000年以降の日経平均株価の推移のグラフがこちらになります。

これを見てもわかる通り、常に上がる訳ではなく下がることもあります。
もうひとつ、投資信託のリターンなどを調べる便利なサイトとして、「みんかぶ」があります。
https://itf.minkabu.jp/ranking/return
(利回りのランキングを調べられます。 ※直近月末の純資産額が5億円以上のファンドがランキングの対象です。)
こちらで、期間「10年」を指定してみますと、ランキング高位の商品は高利回りを上げている一方で、マイナスのものも確かに存在しています。
ですので、結局、今までの自身の状況を踏まえて考えると、投資は以下の原則を忠実に実行する事だと思っています。
・一時期だけでなく、長期でこつこつ少額でも続けていく
・同じ値動きをする商品ではなく、リスクヘッジの意味でも相関を考慮する(高低がある程度異なる傾向を示す商品を組み合わせる)。
一時的にマイナスになる事も時にはあると思いますが、「長期でコツコツと、分散して投資する事を」一喜一憂せずに続けていけば、お金に働いてもらうかのような感じで資産を積み立てていく事がきっとできると思います。
いかがでしたでしょうか?
ここまで、私の体験をお伝えして来ましたが、「確定拠出年金」の概略の部分は、まださわりだけしかお伝えできていないかと思います。
次回は、この「確定拠出年金のメリット」を企業側、従業員側双方から考察できればと思います。
現在、特に中小企業の皆様にこの「企業型確定拠出年金」を是非お伝えし、ご導入頂きたいと心から思っています。
ご興味ございましたら、株式会社JOYクリエイトのページからぜひお問い合わせください。
次回も、お楽しみに!