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速記教室【初級:Lev.1-9】五十音:な行
先回までの復習
皆さん、こんにちは。今日も楽しく速記を学んでまいりましょう。
まずは先回の復習から。あ行、か行、さ行、た行と進んできましたね。
いつものように少なくとも紙1枚ほど準備運動をして運筆がスムーズになったら、あ行、か行、さ行、た行のそれぞれの文字を何度か書いてみてください。
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上手に書けましたか?
それでは、今日は な行へと進んでまいりましょう。
な行
な行の基本は、円をこの↓図のように4つに分け、下の弧に沿って反時計回りに90度回る形です。
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ただ、実際に書くときには、字尾のほうを多く曲げる気持ちで書きます。というのも、右から左へと速く書き進めるためには、そのほうが書きやすいからです。というか、勝手にそうなるんですね。
では、まずは基本の形を学んでいきましょう。な行には変規はありません。
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「な」は、右から左へ、下に弧を描く曲線で10ミリ。
「に」は、「な」の字尾の上側に小さな丸をつけます。
「ぬ」は、「な」の倍の長さで20ミリ。あまり下に大きく弧を描かず、薄っすら下側が膨らんでいる程度に書きます。
「ね」は、「ぬ」の字尾の上側に小さな丸をつけます。
「の」は、「に」を書こうとして小さな丸がふわっと広がってしまったような形です。
「の」については、次の字が続くとき字尾が円のような形になりますので、後ほど例題のところでじっくり研究していきましょう。
この5つに加えて、いつものごとく、もう2つだけ。
「ない」は、「な」の曲がり具合が強くなったような形で、5ミリ。この字は真下か、むしろ左下に張り出すように書きます。
「ねい」は、「あい(あー)」と同じです。これもまず読み間違えることはありませんので、ご安心ください。
それでは、何度か書いてみましょう。
ちなみに、「な」ばかりを10回ぐらい、つなげて書いてみてくださいますか? 何度も書くうちに、勝手に字尾のほうが多く曲がっていくことに気づかれた方もおいでのことでしょう。そうです! ペンが走るようになると、その形になるんです!
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練習
では、な行の書き方を練習していきます。
★ポイント1
ここでご注意いただきたいのは、変規との関係です。さ行変規、た行変規は、な行と絡む場合、どんなときに使うのかという点を押さえましょう。
変規というのは、前の字との兼ね合いで、正規では書きにくい場合、鈍角になる場合に使うんでしたね。
な行が前字に来るときは、以下のようになります。
・「の」+さ行は変規。
・それ以外の な行「な、に、ぬ、ね、ない、ねい」+さ行は正規。
・な行+た行はすべて正規。
つまり、「の」+さ行の場合だけ変規にしたらよいということです。
これを念頭に、まずはご自分で次の単語を速記文字で書いてみてください。
まず、な行+さ行の練習です。
「なさ」、「なし」、「なす」、「なせ」、「なそ」、「なさい」、「なせい」
「にさ」、「にし」、「にす」、「にせ」、「にそ」、「にさい」、「にせい」
「のさ」、「のし」、「のす」、「のせ」、「のそ」、「のさい」、「のせい」
「ぬし」、「ねせ」、「ないさ」、「ないし」、「ないす」、「ねいし」、「ねいせい」
では、お手本と照らし合わせ、もう一度書いてみましょう。
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特に「の」から次の字へ移るとき、次の字に引っ張られて円の形がぐにゃっと曲がるのが難しかったかと思います。これは練習あるのみですので、書きにくかったものは特に何度も書いてみてください。
次は、な行+た行の練習です。
「なた」、「にた」、「ぬた」、「ねた」、「のた」、「のち」、「のつ」、「のたい」
いかがでしたか? お手本と照らし合わせてみましょう。
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こちらは割とスムーズに書けたのではないでしょうか。
★ポイント2
「の」+か行について
・基本的に字尾を円にしない。
・ただし、「の」+「こ」は、「こ」を少し突き出して下へ書く。
か行のところで少しやりましたが、「こ」にも変規みたいなものがあるんでしたよね?
「お」と似た形になりますが、「お」より少し短く書いて読み分けるというお話をしたかと思います。ここではそれを使います。
では、書いてみましょう。
「のか」、「のき」、「のく」、「のけ」、「のこ」
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上手に書けましたか? 「の」をあまりぐっと内側に曲げずにおくと、次の か行が書きやすくなりますね。
★ポイント3
「の」+な行について
字尾を円にしてスムーズにつなげます。これは書きやすいですね。
「のな」、「のに」、「のぬ」、「のね」、「のの」、「のない」、「のねい」
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ふぅ~〜
今日もよく頑張りましたね〜!
それでは、ここまでといたしましょう。次回は な行の例題をもう少しじっくり見ていきますよ~。
レッツエンジョイ速記文字!!
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