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速記教室【初級:Lev.0】準備運動
速記に興味をお持ちくださった皆さん、ありがとうございます。
さあ、今日から一緒に速記を始めましょう!!
とはいえ、何からどうしたらいいんだろうとお思いのことでしょうから、まず手始めに何をしたらいいのかをご説明します。
本格的に速記符号を学ぶ前の準備として、道具をそろえ、まずはウォーミングアップからしていきましょう。
準備する道具
それでは、皆さん、お手元に以下の道具を準備してくださ~い。
・紙
・ペン
・クリップ
ひとまずこの3点で大丈夫です。何とお手軽!!
紙は、白ければ何でもいいです(白くなくても無地ならいいです)。何枚か束ね、端っこをクリップで止めてくださると、おさまりがいいかと思います。ペンは、シャープペンでもボールペンでも鉛筆でも、何でもいいです。
もうちょっとプロっぽい道具を使いたいとお思いの方は、私が仕事に使っている道具をお見せしましょう。
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紙は、習字紙を半分に切ったもの。左上をクリップでとめます。ペンは、芯が0.9㎜のシャープペンで、2Bの長い芯を使っています。
何時間も書き続けるので、薄い紙のほうが邪魔にならないんですね。そして、細くて色の薄い芯より、太くて色の濃い芯のほうが、書き味が滑らかで後の読み間違いも少ないんです。
写真の芯は、下が普通の0.5㎜HB、上がロングの0.9㎜2Bです。この長さ10㎝ほどの太い芯、友人に以前「はりがねみたい!」と言われましたが、これ1本で2時間以上書き続けられます。
でも、皆さんは、とりあえずお手元にある紙とペンで全く問題ありません。
重要なのは、書き始めてみることですので❤️
線の練習(素振り)
さて、ではご用意いただいた紙とペンで早速線を書いてみましょう。
ここでは、線を速くスムーズに書いていくイメージをつかみます。
長さや方向に注意して、乱れないように速く書いてください。1分間に300~400回転するイメージです。
いろんな方向への直線
まずは、いろんな方向へ直線を書いてみましょう。日本語を横書きするときと同じように、文字は左から右へと書いていきます。
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1.左から右へ、長さ1㎝ほどの線
漢字の「一」のような線を、どんどん幾つも書いてみます。これは簡単ですね。
2.下から上へ、長さ5㎜ほどの線
次に、下から上へ、5㎜ほどの線をリズミカルにどんどん書いていきます。曲がらず、はねず、同じ形になるようにしてみてください。
3.上から下へ、真っすぐにおりる5㎜ほどの線。
次は、上から下へ、真っすぐ5㎜ほどの線です。
4.左上から右下へおりる5㎜ほどの線。
次は、左上から右下へ、真っすぐ5㎜ほどの線です。同じ角度になるように注意してみてください。
5.右上から左下へおりる1㎝ほどの線。
次は、右上から左下へ、真っすぐ1㎝ほどの線を幾つも書いてみましょう。長さが均等になっていますか? 5㎜の線の倍ぐらいになっていますか?
6.左から右へ、長さ2㎝ほどの線。
今度は、左から右へ、2㎝の線を書いてみましょう。最初に書いた1㎝の線より少し難しいですね。同じ長さで書けていますか?
7.左から右へ、長さ2㎝ほどの線を最後はねる
最後に、その2㎝の線の字末をシュッとはねてみましょう。漢字の「川」の3本目の線のように、真っすぐすーっと横にはねます。
曲線
この基本のところが意外に大事ですので、もう少しおつき合いくださいね。次は曲線を書いてみましょう。
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このお手本、タッチペンでタブレットに書くと、すごくぎこちない線になってしまって、全然お手本になっていないのが申しわけないのですが(汗)、皆さんはもっと滑らかに書けるよう頑張ってみてくださいね。
1.下から上へ、くるくると円を書く
2.上から下へ、くるくると円を書く
3.下に湾曲
4.上に湾曲
5.下に湾曲した線の間に円を入れる(上に湾曲バージョンも書いてみてください)
ここでは長さは特に指定していませんが、特に3~5の練習は、それぞれ5㎜と1㎝でスムーズに書けるようになるととてもいいです。
いろんな方向の円
ここまで書いてきて、皆さん、少し気づかれていますでしょうか。
だんだんスピードがついてくると、線は直線でなくなり、円は正円でなくなってくるんです。なぜなら、左から右へと手が動くスピードが加わるので、それに合わせて形が微妙に変化するんですね。
詳しくは追々しみじみわかってくると思いますので、今は「ふーん」というぐらいに思っていてください。
ひとまず、きちんとした直線が書けない、きちんとした正円が書けない、と悩まなくても大丈夫ということです。そのうちいい感じの線を書けるようになってきますのでね。
では、ここで意識的にゆがんだ円を書いてみましょう。
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1.時計回りに、左下から右上へゆがんだ円
2.反時計回りに、左下から右上へゆがんだ円
3.反時計回りに、左上から右下へゆがんだ円
4.時計周りに、左から右へゆがんだ円
ひとまず4つの例を出しましたが、皆さん、ほかのバージョンもいろいろ試してみてくださいね。
まとめ
まとめとして、半紙に書くとこんな感じになるかなという例をお示ししておきます。厳密でなくて大丈夫です! おおらかに滑らかに書いてみてください。
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練習ですので、上からどんどん重ねて書いちゃえばいいのです。真っ白な紙なら、表も裏も使ってください。
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速記符号が完全に体に入ってしまうまでは、一番最初に毎回これを5分ほどするよう強めにお勧めしたい私です。
スポーツでも何でもそうですが、やはりウォーミングアップをしっかりすることが重要ですからね。私が速記を教えてきた生徒さんの中でも、これをしているか否かで上達ぐあいが結構違っているのを見てきましたので、決して馬鹿にせず、基本の素振りとして続けてみてください。
それでは、次回からいよいよ速記符号へとステップアップしますよ。お楽しみに~!