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〇か✕かの狭い世界から、△の可能性に目を向けて【エッセイ】
私はどちらかというと、白黒つけたい人間だと思う。中間のグレーは良しとせず、白か黒かのどちらかに決めたがる。〇か✕か。表か裏か。100点か0点か。
この考え方を私は至るところでしていた。
そして、最近気づいた。この考えって、自分にダメ出しする機会が多くない?って。
在宅ワークを叶えたくて、23年の10月から努力を始めた。めちゃめちゃ頑張れた日、ちょっとしか頑張れなかった日もあったけど、まったく頑張らなかった日はなかった。毎日毎日、年子の子どもたちを抱えながら、時間の捻出に悩みながら、一生懸命やってきた。
でも、3月末の今の時点で、当時決めた目標を達成することは叶わなかった。
今までの私なら、期限を決めて、その日まで努力した結果至らなかったら、自分自身に大きな✕印をつけただろう。「できなかった」という印象でいっぱいになっただろう。結果がすべてだと思っていたから。
今回は、達成できなかったけど、自分自身に✕印をつけたくないという気持ちになった。容赦なく赤ペンで大きな✕印をつけていた自分がどこにもいない。こんなに頑張ったんだから、✕印じゃなくて△でもいいじゃんって。
きっと、今の私の考え方がアップデートしているところで。目まぐるしくいろいろなことが起こる毎日で、叶えたい未来と現実の差をイヤというほど感じていて、そんな中で本当に心から理想を手にしたくて。✕印をつけたら、諦めてしまいそうで。でも、絶対に諦めたくないから✕印をつけられないでいるんだと思う。
自分の中に、△やグレーや50点というどちらでもない選択肢が増えた。
今まで、全部が全部100点とか〇とかを目指していたなんて、私はいったいどれだけ「努力」や「根性」に信頼があったんだろうと思う。努力すれば、根性次第でなんでもできるとわりと本気で思っていたんだと思う。
それなりに挫折をしたこともあったのに、すぐ「根性が足りなかった」「向いていなかった」と片付けていたから、いつも私の中には〇か✕しかなかった。
これからは、自分の中に△を増やしていけたらいいと思っている。
✕印をつけた先は、たいていがそのままになってしまう。だったら、△にしといて、長期的に〇を目指していけばいい。
〇か✕しか選択肢がないのは、自分の首を絞めることにもつながるだろう。たとえば、仕事復職後は100点満点の働き、100点満点の仕事はできない。子どもたちの体調、ブランク、不慣れなシステム、さまざまな要因で私は100点満点や〇印からは遠ざかってしまうだろう。
私の場合は、100点や〇を目指して働いて、さまざまな事情で結果的に60点しか働けなかった場合、0点や✕だと思ってしまうところを50点や△にして認めていく。
そして、少し経った後で50点から60点に進歩していないか様子を見る。
そんなふうに、今まで「だめ」「0点」「✕」と思っていた部分に光を当てていけたらいいなと思っている。
明日もいい1日になりますように。
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