成功者の欺瞞
これまで「成功者」とされた人間は嘘ときれいごとが好きだ
それはジャンルにかかわらずほぼ全てでそうだ。
例えば経営者
昭和中期~後期にかけて財を成した者たちのほとんどは、自分より大きな企業からの受注だった。
どうやって受注したか?といえば、そのほとんどが「付き合い」だ。
酒、女、ギャンブル、その他・・
それも、夜の席で単に仲良くなって・・といったカワイイものではなくて、
大きなお金を動かせる権力をもった立場にあるが、自由な支出ができない者
(官僚、大手企業役員、政治家etc..)に対し、
数千万~数億程度のお金を自由に使える中小経営者などが、
夜の遊びの席や、高級品などの「財物を私生活で提供する」ことによって、
見返りとして後日、会社へ発注するという形で数億~数十億を還元する
という仕組みによって成り立っていた。
それを暗黙の了解で、「お前、社会をわかっとるな?」ということで行い、
それに恥も外聞もなく媚びてくる中小の成り上がり者の中から「成功者」が生まれた。
つまり、簡単にいえば、
立場を金に換金する脱法スキームと+αの個人の好き嫌いによって、
お金の流れが決まっていただけ。
金を手にした彼らは、口を開けば成功哲学だの、考え方だのを披露するが、
気を許してから、よくよく具体的な話を聞けば、誰それの偉い人と仲が良くて・・とか、夜の街でうん千万おごって・・とか、数十億受注して・・
といった、臭い話で埋め尽くされるだけだ。
そんな単純でどうしようもないカラクリすら、何十年も指摘されず、
脚色されたり美化されたりしながらグダグダ語られ、
誰しもが隙あらば狙い、誰かがやらかすとこれ見よがしにスキャンダルにしてきた。
スポーツ選手の欺瞞も、目を覆う話ばかりだ。
幼少期からの恵まれた資質と運だけで、ある程度の地位に上り詰め、
それを認めればいいだけなのだが、ある程度成功すると、
「誰よりも練習して・・」だの「練習法が・・」だの、
「体の使い方が・・」だの、「正しい知識が」だの、
本当に腹の底から思ってもいないことを口にし始め、
築いた成功と立場を盾に適当な御託を並べだす者が実に多い。
いや、ただのフィジカルの暴力と、運ですw
やっていることと、教えていることが全然食い違っていて、
知識も違えば、指導してもめちゃくちゃ
という選手が全体の8~9割というのが実態で、
最近になってようやく、そういった欺瞞的な選手も減ってきた印象で、誠実な人間が増えてほっとするばかりだ。
頭脳競技、特に麻雀やポーカーといった運や確率の大きく作用する競技も、欺瞞の温床である。
既に広く知られているように、麻雀やポーカー等は、統計や確率を使って調べると、数万回~数十万回の試行回数でも、
「真の実力」というのはなかなか測りにくいという性質がある。
簡単に言えば、生涯にわたって実力+5%が出る人もいれば、実力ー5%しか出ない人もおり、
道中も+20%~-20%のように大きく変動する。
たった数%によって、麻雀やポーカーといった競技では、勝ち組か負け組かが決まるほど、影響は大きい。
そして、自分が運がいいのか悪いのかすら、しっかり調べなければ分からない。
調べ方によっては、いくらでも都合よく不運の要素を見つけることはできるし、幸運の要素を見つけることもできる。
そして、たまたま勝っていればいくらでも自分を強いと思い込むことができる。
そしてその「たまたま」は10年経たないと、いや本当のところ一生分からないといってもいいくらいの残酷な性質を持ち合わせている。
私が十数年前、天鳳という麻雀をやっていた頃も、
彗星のように現れて最高到達点に達し、絡んでは語り始め、
調子に乗り、負けてひっそり消え、調子に乗っては消え・・
という者を軽く100人は見送ってきた。
今ではさすがに麻雀ではそういうことは減ってきたと思うが、
ポーカー界隈等を見ると、今もなお、イキのいいフレッシュなフィッシュ達をたくさん見ることができる。
恥知らずに専門用語を並べ、得意げに怪しげな根拠で「研究」を披露し、
短期的な結果を「実績」として仰々しく掲げ、
人の気をひくような書き方で宣伝・ブランディングし、
有料で教えますだの、サロンだのをやりはじめ、
最近見ないな?と思って、
本人が見せない「通算の成績」を見れるサイトでチェックしてみると、
いつの間にか、大幅にマイナスになっている・・
そして本人のサイトやブログでは一切の謝罪も弁明もない・・
というような恥知らずで愚かな者が実に多い。
短期的な偶然に恵まれ、
成績らしきものを披露しては、
怪しげな専門用語と、界隈のノリを交えて戦略を語る、
愚かな夢想家/調子乗り +詐欺師まがいの者
を何人も見つけることができるだろう。