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NAS構築案件に任命されたらやること

NASの構築は少し複雑で手間がかかるし、導入したいけどどうしたらいいかわからないなど不明点が多くあると思います。

ここでは、NASの構築をするのに考慮すべき最低限のポイントについて整理していきます。

NASとは

ネットワーク(有線でも無線でもOK)に直接接続するHDDのことです。自宅の中から・外出先からでもネットワーク環境さえあればアクセスすることができます。

NASは大きく分けて完成品・NASキット(NASケース)の2種類があります。

①完成品:
HDDの追加購入もなく構築が簡単にできますが、拡張性が乏しい
②NASキット(NASケース):
追加でHDDの購入が必要になり、構築が少し手間ですが、拡張性が高い

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NASを導入することのメリット・デメリット

メリット
■複数のパソコンでデータを共有することが可能
■データの共有範囲を細かく設定可能
 例) 自分の部署だけが見られる・各部署の課長以上が見られるデータ
■HDDの容量を複数人で分け合える
 容量を分け合うことができるので、無駄なくHDDを使うことが可能
■さまざまな端末・どこからでもアクセス可能
 フリーアドレスで毎日使うPCが異なったり、PCの乗り換えでもネットワークに接続できればアクセスが可能

デメリット
■導入や設定に手間がかかる
■HDDが壊れるとデータが全滅
■定期的にバックアップをすることで破損しても復旧が可能

NAS導入の流れ

①スペックの選定

NAS購入前にデータ容量やCPU・メモリなどのスペックを選定しましょう。

バックアップ元のNASのデータ容量
NASを導入する企業で日々使われているデータの量を把握して、NASのデータ容量を決める必要があります。

現在使用しているデータ量の最低2〜3倍のデータ量は確保しておいたほうがいいです。

バックアップ先のNASのデータ容量
バックアップ先のNASは、バックアップ元のNASの容量の2〜3倍以上が理想です。

CPU・メモリ
日々NASへアクセスする人数および扱うデータ量に応じてCPU・メモリの性能を決定しましょう。

②NAS初期設定

HDDの設置
購入したHDDをNAS本体に設置します。HDDを設置したら鍵をかけることをおすすめします。

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ケーブル接続
NASに電源ケーブル・LANケーブルを接続します。
電源スイッチを「ON」にします。
※電源ケーブルはUPS(無停電電源装置)に接続します。

ソフトのインストール
NASの多くは、ソフトをダウンロードする必要があります。購入したNASのマニュアルを確認して最新版のバージョンをダウンロード・インストールする必要があります。

RAID設定
複数のHDDをひとつのドライブのように認識・表示させる技術です。HDD2台での場合「RAID1」、HDDが4台以上の場合 「RAID5」「RAID6」が良いです。RAIDを上げることで使用できるデータ量が減ってしまうので、その点は注意をする必要があります。安全性とデータ量のトレードオフになります。

ネットワークの設定
DHCPを有効にしていれば、手動で設定することはないです。固定IPアドレスにしている場合には、手動でのネットワークの接続設定が必要となります。

③バックアップ初回実施・設定

以下はバックアップの設定で最低限設定しておくべき項目です。

タスク通知
アラートが発生した場合に、メールやSMSなどで通知する機能です。

バックアップデータを圧縮
バックアップデータを圧縮してバックアップ先ストレージの使用量を減らします。

バックアップスケジュールの設定
システムが自動的にバックアップタスクを実行する時間をスケジュールする機能です。

日次、曜日、時間指定など任意の日時に設定します。

暗号化
パスワードを使用して、バックアップ先での不要なアクセスからバックアップデータを保護する機能です。

保持する世代の最大数
保持するバックアップ世代の制限を設定します。ここで設定した最大分のバックアップデータを保持します。

バックアップスケジュールの頻度を上げる場合には世代を多く設定するなど、バックアップスケジュールとともに考慮が必要です。

④運用設計

アラートメールが来た場合の対処
アラートの通知が来てもマニュアルが無いとすぐに対応できず大惨事になりかねません。様々アラートが来ることを想定して、アラートへの対処のマニュアルを作成しておくことが大事です。

バックアップからの復旧について
購入したNASによって対応方法は異なりますが、基本的には復旧したい世代を選択することでその世代のデータが復旧できます。


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