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森林植物園に行って感じたこと

先日、長野県長野市戸隠にある「戸隠森林植物園」に初めて行ってきました。戸隠はご存知の方も多いと思いますが、蕎麦が有名で多くの観光客が訪れる場所です。ただ、シンプルに「山」なので、そのエリアの森林植物園となると普通に熊が出没するエリア。植物園探索はワクワクするけど、一方で常に「熊が出ないか」ドキドキしていました汗

訪問した目的1:サンカヨウ

そしてこの時期に行こうと思った理由は「サンカヨウ」を見ることでした。偶然地元紙でその紹介がされていて、それなら今行かなきゃ!と思いスケジュールを調整したのですが、念願叶ってサンカヨウに会うことができました。

とても可憐で繊細なその姿に心を奪われました。
ただ、サンカヨウは雨に濡れると透明になるスケルトンフラワーとしても有名で、その姿を見れなかったことだけが唯一心残りでした。

訪問した目的2:運営の実態

そして訪問した目的の2つ目が「植物園の運営の実態」を見ることでした。以前植物園協会の方々とお話をさせていただいた際に、「全国的に運営が厳しい」実態を聞かせていただきました。学会だったかな?オンラインでも参加させていただいたのですが、その時もその話が出ていて現状は寄付やスポンサーに頼っている側面もかなりありそうです。

で、戸隠森林植物園はどうだったのか?

やはり寄付やスポンサー頼みな側面が感じられました。
至る所に募金箱も設置されていましたが、「それなら入園料とったほうが良くない?」と感じたは正直なところ。そもそも価値を感じない人は来ないわけで、価値を感じている人が来る場所であるならば、数百円でも入園料を徴収した方が、継続的な保全につながるんじゃないのかな?

安全第一

言わずもがな来園者の安全確保が大事なわけで、その視点で見ると歩いた場所のうち1か所やや木道が危険かなと感じるポイントがありました。MAP上では通行止めになっている場所も1か所ありました。

なぜ、そのような事態が起こるのか?
おそらくシンプルにお金の問題ではないのかな?

予算があるけど整備されていないなら論外だけど、
整備したくても予算がないというなら想像がつく。

じゃあその予算を継続的に捻出するにはどうしたらいいのか?
ここを「スポンサー」や「寄付」に頼ってしまうと、やっぱり不安定になりますよね?

全国の実態

ここから感じたのは、これは「戸隠森林植物園特有の問題」と思いたいけど、恐らくそうではなくこれこそが全国的な実態ではないかなと。
(実際に見聞きしたわけではないのであくまで推測)

もし仮に本当にそうなのであれば、それはなんとかしなきゃいけない。
だって、なんとかしなきゃせっかくの日本固有の資産・魅力である自生植物が保護されなかったり、その魅力にそもそも気づいてもらえないという現象が起きてしまう。これは、植物学の父:牧野先生だって黙ってないんじゃないかな?

ビジネスの力

だからこそ、僕はビジネスの力を活用する必要があると思っています。
むしろそれこそがビジネスだと思っています。
どうしたらそれがカタチにできるのか?いろんな方々の情報や知識をお借りしながら少しずつ前に進めていきたいです。

ガイドの必要性

それと今回感じたのは「ガイドの必要性」です。

リンネソウ?

こちらのお花はリンネソウですか?
写真を撮るたびにスマホで調べるのですが、似た種類のお花もたくさんあるので自分の中で「確定」できないお花がたくさんありました。

また、後ろに写っている池の中に「なんとかサンショウウオの卵」があり、偶然その場に居合わせた団体さんをガイドしている方が教えてくださったのですが、恐らくめっちゃ貴重です汗
※動画だけ撮って写真撮るのを忘れました。。
でも、そのガイドさんが教えてくれなかったら完全にスルーしていました。

というようにガイドさん、めっちゃ大事なんです。
ガイドさんがいないと気付けない価値が沢山あるんです。
ガイドさんがいないとその価値をスルーしてしまうんです。
結果、せっかくその場所に行ったのに存分に魅力を楽しめない。
存分に楽しめないから「また行こう!」に繋がらず集客に苦しむ。
結果、運営が厳しくなる。
こうしたループに入る可能性があるなと感じました。

ガイドの価値の可視化

これが必要だし、可視化されるからそこを目指す人が出てきたり、目指す人が出てくるから育成しようという流れにもなる。
で、大事なのはきちんとガイドさんにもお金が落ちること。ここをボランティアにしてはいけない。しっかり価値を提供してくださっているので、そこに報酬設計がなされないと続かない。

これを形にできるのは民間の企業じゃないかなーと思います。
というか、そこやりたい。
どうしたらいいですか?誰か教えてください。。

戸隠森林植物園の花々

最後に、戸隠森林植物園の花々をお楽しみください。
また別の季節にも訪問してその季節の植物を楽しもうと思います。
※冬は植物園はクローズしています