ユーロコーチとの日々「日本人はなぜ嘘をつくのか?」
ヨーロッパ出身のコーチと仕事をしていると、新しい気づき・発見がたくさんあります。
毎日のようにWhy? Why? Why?と、なぜなぜ攻撃にあいます。
2018-2019シーズンに、ともに戦ったセルビア人コーチ「ミオドラグ・ライコビッチ」
セルビア共和国は人口900万人という国ながら、旧ユーゴ時代からバスケ界では強豪と呼ばれる国です。
僕よりも導火線が短い時限爆弾のようなヘッドコーチでした。
国の歴史上、戦争が多くそれを話題にすることも多くありました。
バスケにおいても弱肉強食、そして情報の重要性をいつも語り、常にだれかと電話してました。
ヨーロッパで監督がマネージャーと呼ばれる理由を教えてくれた、マネジメント能力に優れたヘッドコーチです。
そして、選手にもスタッフにも、ファンにもスポンサーにも関係者にも一切の妥協を許さない厳しいコーチでした。
同時に、常にユーモアとジョークを振りまく陽気なセルビアンでもありました。
「10分だけ話そう」と言って始まるミーティングでは、いつも2時間くらいしゃべります。
圧倒的な量の情報を持っている人です。
GM職が向いていると思いますが、あれほどの感情とエネルギーを持っている人は、きっとコートから離れられないでしょう。
そんな彼が口にした忘れられない言葉があります。
つらいとき、苦しいときも「大丈夫」と答える。
実現不可能な目標をかかげ、「必ず達成する」と言う。
本当は謝っていないのに、謝る。
日本人的な表現というか、意識なんだと思いますが、
彼は、これを「嘘」と表現しました。
このあたりの感覚は、明らか違うんでしょう。
「空気を読む」「気をつかう」「忖度する」
そんなことが当たり前の日本での生活において、当たり前をぶっ壊してくれる彼と過ごす時間は非常に刺激的でした。
強烈な個性を持った人なので、大変なこともありましたが。
言いたくても言えないようなことを、はっきりと言ってくれます。
そういうところは好きです。
「口が悪い」とも言えますが、そのぶんジョークの切れ味は強烈でした(笑)
今年はベンチからスリー打ってないのかな、、、
こういった文化や感覚の違いを日常的に感じることができる環境が好きです。
そして、英語を身につけて本当に良かったと思ってます。
この仕事にありつけたのも、英語のおかげなので。